大運と大運天中殺＊
「大運天中殺の推移」
今まであなたに封印していた「大運天中殺」ですが、ある程度算命学を理解されてきた段階で、お話した方が分かりやすいと判断したからです。
この大運天中殺は、皆さんが保有しているとは限りません。
中には人生上まったく現れない人もいますから、それだけ対応が難しいのです。
さらに大運天中殺を語るときには、本人の周囲の環境や大運天中殺の前後の５年間に本人がどんな状況下に置かれていたかなど、それぞれの過ごし方が大運天中殺に関係してくるのです。
天中殺の表出は他と同じ「西方天中殺」を用いますが、同じ後天運天中殺に属していても、大運天中殺と年運天中殺、月運天中殺の違いは影響する場所が異なっているのです。
大運天中殺の推移
大運期間中と言えども、天中殺に突入しない限り、人間も枠内を推移し、安定した人生を過ごすことができますが、大運天中殺に突入すると運命の枠が外れ、理性を備えた人間と言えども自然のまっただ中に解き放されたようなものです。
当然その期間は誰も助けてくれないし、自己の本能のままの生き方として、自然界に放たれるとあなたならどう対応していきますか？
大運天中殺を上手に活用するためには、まず精神のあり方を整えなくてはなりません。そして心の形成を整備することで、大運天中殺を大いに活用することが可能になります。
ところが大運天中殺の複雑さは、天中殺の算出が「生日の干支」により生まれた「西方天中殺」を使用しているために、精神のあり方や心の形成を整えることにより、どのような効力を発揮するかと言えば、
「物事の結果（過去）の美をもたらす」ことになります。
これはどんな形で大運天中殺が推移していくかを知る上で大切ですが、生日干支から生まれた天中殺は諸々の現象の「過去」であり、「結果」である空間が欠落したり崩壊するのです。
そのため大運天中殺に突入する時点では、殆ど気付かないうちに過ごし、２０年間の大運天中殺が終了する頃になり、ようやく気付くことになるのです。
人間の「生きる範囲」、つまり枠になりますが、大運天中殺はこの枠を取り除いた形の運命なのです。
図にも示しておりますが、幸運であれ、不運であれ、枠内を進んでいるときは所有している宿命を基本とした運命ですが、大運天中殺に突入すると運命の枠が外れ、無制限の上昇や下降を引き起こすのです。
天性に備わった宿命的なものから外れ、自分の本質とは異なった現実世界を作り出し、自己の能力を超えた名誉や財力を手にすることも可能なのです。しかし、その逆もあるわけで、原因不明の下降を辿るケースもあるのです。
人生がそこで終了すれば、それなりの美を残すことができますが、大運天中殺が２０年間を終了すれば、元の自分の枠内に戻らなければなりません。
特に陽転した大運天中殺を「自分の枠」に戻すことは、想像を超えたエネルギーが必要で、そこがまた運命的に「最大の摩擦」が発生するところであり、その影響と現象が最大となり、独特な運命の特殊性を作り出すことになります。
このような大運天中殺の現象が最大に現れる場合は、民族や国家をも一人の人間が巻き込んで行くほどのパワーがあります。
とは言っても人間がなしえる部分は「精神」と「心の世界」でしかなく、肉体的な枠を越えることは不可能です。
＊大運天中殺を占技的に活用するときは、この辺りをしっかり把握する必要があるのです。
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