算命学の大運＊
「大運占技のご注意」
大運天中殺と称する天中殺には、通常大運と変剋律大運の２種類が存在しています。
＊通常大運とは
①子丑大運天中殺
②寅卯大運天中殺
③辰巳大運天中殺
④午未大運天中殺
⑤申酉大運天中殺
⑥戌亥大運天中殺
の合計６個の大運天中殺があります。
＊変剋律大運とは
変剋律大運は、別名異常干支で成り立っている、大運天中殺のことです。
異常干支とは、
甲戌、乙亥、辛巳、壬午、丙戌、丁亥、戊子、戊戌、己亥、
庚子、癸巳、辛亥、丁巳の合計１３種の干支です。
大運の期間中に通常大運以外に発生する異常干支ですが、２連、３連と連なって発生した場合、その期間を変剋律（異常干支）大運と称するものです。
異常干支が単独（１個）で発生したときは、変剋律大運には該当しません。
この場合は１０年間だけ、異常性があるだけです。
＊例として(男性)
年干支 辛 巳
月干支 辛 丑
日干支 甲 申
天中殺／午未天中殺
歳運／９歳運
大運
初旬／庚子 ２旬／己亥 ３旬／戊戌 ４旬／丁酉
５旬／丙申 ６旬／乙未 ７旬／甲午 ８旬／癸巳
例題の人は、初旬に庚子、２旬に己亥、３旬に戊戌と３連異常干支が並んでおり、６旬に乙未、７旬に甲午と通常大運が発生しています。
また歳運が９歳運となっており、
初旬が９歳～１８歳まで、
２旬が１９歳～２８歳まで
３旬が２９歳～３８歳まで
４旬が３９歳～４８歳まで
５旬が４９歳～５８歳まで
６旬が５９歳～６８歳まで
７旬が６９歳～７８歳まで
８旬が７９歳～８８歳まで
となっています。
実際に鑑定する場合は、大運の稼働状況を考えると、青年期に突入する３旬目から稼働する確率が高く、幼少期はそれぞれに保護者の影響があるため、「大運の移動」という原則に基づき、３巡目の２９歳から３０年間（５８歳まで）となります。
しかし、例題の人は６旬、７旬と通常大運が控えており、変剋律大運が終了と同時に、今度は通常大運の２０年間に突入していきます。
合計５０年間にわたり、大運の影響を受けることになり、相当に波乱に満ちた人生になるかも知れませんね。
大運天中殺の概要
＊大運天中殺の発生
大運天中殺と称する天中殺は、通常大運、変剋律大運（異常干支）と大きく分けて２種類存在していますが、加えて大運の初旬条件により発生する、大運天中殺も存在します。
その条件とは、大運の初旬に律音、納音、大半会、天剋地中が表出した場合も、通常大運が発生し、３旬、４旬と大運天中殺の影響を受けることになります。
＊大運天中殺の移動
大運天中殺の稼働する時期は、幼少期の特別な環境以外は３旬目と４旬目にずれ込みます。
これは実際に社会人になって、大人の世界で稼働するエネルギーなのです。
人により、このずれ込みにより、４０年、５０年、あるいは生涯大運天中殺という人も現れるでしょう。
反対に生涯期間中に一度も大運が表出されない人も、実際には出現します。
＊変剋律大運（異常干支）
異常干支は全部で１３種類存在しますが、通常大運が発生しない人でも、変剋律大運が生涯の何処かで発生する人や、まったく発生しない人も存在します。
変剋律大運の特徴は、大運天中殺とは異なり、突入後５年間くらい「精神苦」を経験すると、その後の大運期間中に運気の上昇があります。
陽転した場合は２０年間の変剋律大運が終了とともに、運気は下降していきます。
通常大運と重なった場合は、通常大運が優先され、変剋律大運はその後に移動します。
暮れ暮れも「重なり」に注意しなければなりません。
＊大運天中殺の占技についての注意事項
大運天中殺は、他の占技のように定義されたものではなく、その人の生活環境や現在の状況を加味して判断しなければならない占技です。
従って「あなたはこうですよ」とは言い切れない分野であり、特に大運天中殺の終了時には、「接運」とか、「運命の停止」、また年齢により自身の環境の変化も見逃すことはできません。
大運占技は、安易な判断は禁物で、的確なアドバイスが出来ない場合は、大運占技を語ることはできません。
もし安易に取り上げると、占技者自身に危険が及ぶ場合もあり、簡単に扱わないことが賢明です。
＊＊＊＊＊