暮らしと算命学＊
「無欲は最大の引力」
若い成長期の人たちに、老人のような「無欲」とか「平常心」を持ちなさい、と言っても「何それ？」と一蹴されるかも知れませんが、何かを得ようと思ったら、頭の中で「結果」がちらついて、精神と行動がバラバラになってしまうものです。
その結果、想像もしなかったようなトラブルに巻き込まれたり、大きなスランプや迷いなど、そして失敗や損失を招くことも多々ありますが、早い話がスランプや失敗も実力の内なのです。
仮に一度や二度は、予想以上の結果が出たとしても実力であり、不安定な部分でもあり、単なる通過点での結果ですから、はい、良くできました、ハナマルですよ・・・と言われているようなものです。
しかし、実力の一部でもあるわけで、力が付いていなければ、予想以上の結果に結びつくこともありません。
要は、失敗も成功もその時点では、本人の実力の証明なのです。
特にスポーツ界では、試合を決定付ける一打であったり、勝負所で勝ちに繋がる結果を得たときなどは、以外にも「がむしゃらに」とか「結果を考えず」、「無心で」、「誰かのため」などのコメントが、ヒーロー・インタビューで飛び出してきますが、正にそのような状態を指します。
このような事態を何回か繰り返している内に、自分自身の自信に繋がり、周りはあなたに期待し、さらにチャンスを与えて貰えるのです。
自分の本当の実力は、相手と戦って見なければ分かりません。
勝敗を決めるような場面で「負け犬」になったときに、言い訳をしたり責任逃れや、相手の精にするようでは、それらも実力の内なのです。
無心で何かにトライして、結果が「吉」と出ればそれも実力です。反対に「凶」と出た場合も、現時点では自身の実力であり、力不足を痛感しなければなりません。
無心で事に当たるときは邪念もなく「心・技・体」が充実し、最も自分の実力が出せる状態です。それでも「凶」と出たときは、素直に自分の結果を受け入れなければ、成長のための礎にはなりません。
あなたは、「無欲」になったことがありますか？
「無欲」とは文字通り、「欲をなくし自然体」になるということです。
この思考法を、算命学では「中庸」と位置づけています。
「無欲」とは、一種の「ブラックホール」そのものなのです。
従って、「中央の心が無」になれば、周囲のエネルギーが中央へ向かって猛スピードで引きつけられていきます。
これは、天中殺の生まれながらの欠落とは異なり、自分でコントロールできる範囲です。
「恋人が欲しい」
「素敵な人に会いたい」
「立派な家を持ちたい」
「あのような豪華な食事をしてみたい」
「あの車に乗りたい」
「大金持ちになりたい」
人間であれば、どなたでも上記のような夢や目標を殆ど手にすることは可能ですが、何もしないで得られるわけでもありません。
実現するには、それなりのリスクや努力も必要ですが、それ以上に自身の揺るぎない信念はもっと重要です。
仮に「億万長者」になりたいと思えば、年収５００万円以下であれば、飲まず食わずの生活であったり、億単位のビジネスを手がけなければ実現は難しいかも知れません。
億単位を稼げるビジネスを行ったとしても、リスクもそれだけ高くなりますから、失敗した場合は、それ以上の負債を背負うことも考慮に入れておかなければなりません。
また「豪邸」を手に入れた場合も、今度は豪邸を維持管理するために、ランニングコストや固定資産税なども考えると、維持していくだけで生活費以上の負担を強いられるかも知れません。
しかし、人間が一人前として社会で働ける年数は精々３０年～４０年ですから、現在のように平均寿命が延びてくると、リタイア後の生活も無視することはできません。
日本も世界の中では「先進国」の一つとしてカウントされているようですが、国民の生活レベルは最下位に近い状態です。
働けど、働けど、一向に生活水準が上がらない、これってどうしてなんでしょうね。
こうした目標や欲は、大いに持っていればいいのですが、何もしないで手に入れることは出来ません。
「恋人が欲しい」といって、探し歩いても簡単に見つかるわけでもなく、誰かが紹介してくれるわけでもありません。
欲しい物を手にするには
「引きつける」と言う発想を
追跡本能の固まりの猟犬だって、真剣な目で追いかけると、びっくりして尻尾を丸めて、後を振り返りながら逃げて行くかも知れません。
お金だって同じようなものです。
お金が欲しい、稼がなくちゃいけない。
生活費や余裕資金を稼ぐくらいなら、お金を追っても手にすることはできるでしょうが、それ以上のお金を手にするには、それなりのリスクを覚悟しなければなりません。
しかし、世の中とは面白いもので、「何かを得たら、何かを失う」のが鉄則で、あらゆる方面で「バランス心理」が働いているものです。
算命論の中には、「子供が一人前になると、親はいなくなる」という記述がありましたが、「一家の長」という立場を得たら、その代償に親の役目も終了するのです。
お金、名誉、地位、恋人、好きな人などを引きつけようと思ったら、あなたはどんな行動を試みますか？
一番の近道は、男性でも、女性でも「自分磨き」です。
輝いている自分を創り上げてください。
自分磨きに熱中していると、成長度合いに応じて、目の前の相手のグレードが、それぞれ上昇してくるものです。
自分を磨いて手にした「産物」は、神様からのプレゼントですから、簡単に手放すこともなく、末永く「あなたのもの」となるのです。
＊「無」とは、「奉仕の精神」
人が「無」になれば、必然的に「奉仕の精神」が宿り、相手に対して「自然に接して尽くす」という意識が生まれ、何事も忍耐強く、人々に奉仕して行くことが出来るのです。
夢中でやった奉仕活動は、相手から必ず感謝されます。
感謝の言葉がない場合は、まだ未熟だったかも知れません。
人から感謝されて、初めて「感謝」の意味が判るものです。だからといって自慢することではありません。
このような「当たり前」のことを、淡々とやっていく内に周囲はあなたの存在を認め、徐々にあなたに近づいてきます。
一つの奉仕がさらに周囲を動かし、回りに波及していきます。そして、そのこと自体が「感謝の心」につながるのです。
「ああ、今日も楽しく充実した一日だった」
「また明日も感謝できる一日でありますように」
と思えるようになったら、「無欲の成果」と言えるでしょう。
このスパイラルこそが、実は「最大の欲」なのです。
無とは、このように自然体なのです。
自分が「無」になれば、相手を「引きつける」のです。
相手は恋人だけではありません。
世話になった上司であったり、友人や知人、得意先などさらに妻や夫と言った支援者であったり、部下や子供なども引きつけるのです。
「欲」は内側に一時封印しておけばいいのです。
この次元に到達した人は、恐らく上記した部分の目標を全て手に入れることが出来るかも知れません。
いや、一気に到達は無理でしょうが、成長の段階でそれぞれを手に入れることは可能でしょう。
さあ、今日からでも遅くはありません。
人々に感謝の気持ちで接してみてください。
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