算命学論説*「心の推移*天南星の世界」 | イケジイのおもしろ玉手箱

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算命学論説*

「心の推移*天南星の世界」

 

天南星の世界に辿り着く頃は青年の時代であり、異性を求めたり、恋愛、仕事など社会面が活発となり若々しく青春を謳歌する時代です。

この時期は社会人としての第一歩であり、大人への仲間入りですが、ここからが自分の力量により運命を作り、切り開いていく時となります。

当然気負いや大きな夢など、怖いもの知らずの側面もあるでしょう。
天南星が所有している意味にも、「恐れを知らない前進力」、「環境を無視した批判力」など、青年期特有の気質が含まれているのです。

宇宙空間の気の盛衰理論からすれば、ここに生まれるエネルギーは「怒り」そのものです。


何を見て、何を感じて怒るのかはそれぞれ異なりますが、人間が所有するエネルギーの中には、諸々の気があり、喜びの気、悲しみの気など様々です。

「怒り」の本質は反発でもなく、自負や自尊心でもないのです。人間が何ごとかに対して怒るときは、自己の内的世界と下界(社会現象あるいは環境、人間、事物)との間の接点を持ちたい場合において、また持たなければならない場合に、接点を見つけきれず「無」の状態が現れてくる時なのです。

最初から下界との接点を必要とせず、またそれを望まなければ、自己の内的世界との共通項を探し出せなくても他人事で済みますが、「怒り」という現象は現れないのです。

人間が自分自身というものを、内的にも外的にも確立させて真の「個」を形成するためには、その第一歩が自己を愛することです。

それにより初めて自分自身が自己の内的世界に気付き、さらに内的世界の確立に怒りの力が湧いてくるのです。
これは自己の内的世界を守ろうとするのです。

人間の運命に限らず、内側を守ろうとすれば外側に攻撃が現れ、外側を守ろうとすれば、内側に攻撃力が出てきます。
これは相対の真理であり、陰陽の真理です。

自己を愛し守ろうとするところに、余人の力を受け入れまいとする行為こそ「個」の確立の始まりであり、到達するところは「智・仁・礼・義・信」全てを備えた、雄大な「愛」の世界であるはずです。

天南星の世界は、故に人生の中で幾多の壁に突き当たることになり、その度に怒り、その度に個の確立が形成されていくのです。

真の成功は智・仁・礼・義・信の五徳をすべて燃焼させて得た功名であり、外界から見える姿は「信徳」となります。
信徳の本義は「雄大な愛」なのです。

このようなエネルギー構造を所有しているのが天南星の世界ですが、そのために「恐れをもたない前進力」、「環境を無視した批判力」などの意味合いが生まれてくるのです。


その他にも「敵対」、「想念と行為の異なり」、「道を拓く」という意味合いもあります。
 

 


*天南星の幼年期
天南星は躍動、多感、直情的、批判力、無鉄砲などの気質を所有しており、まだまだ社会を知らないうちから、他人に対して批判的な傾向です。またそれらが天南星のエネルギーであり、学生時代は生意気な態度が多く見られるでしょう。

活動力や生命力が旺盛で、常にエネルギッシュで正義感に溢れる幼少期です。
父親の運の強いときに生まれやすく、一家に勢いがあり、本人も頑張り屋さんで、バイタリティーに溢れています。

時には反抗的、挑戦的な激しい生き方になるため、明確な目標や指針が不可欠で、闘争心、攻撃性などからスポーツは最適です。
目標に対してはストレートに突き進むパワーとひたむきさを所有しています。

*天南星の壮年期
壮年期の天南星は、目的を急ぐあまり、粗野な一面や辛辣な言動が多い傾向です。
何事にも強引で無鉄砲な若さと勢いで過ごす時代です。

また好き嫌いが激しく、おまけに負けず嫌い。
しかも批判力が強くなり、人を傷つけることも多く、無用の敵を作りがちです。

特に壮年期は、正義感が強く、後輩や困った人には親切に対応していきます。さらに目上とは衝突することも多く、年長者に対する態度には特に注意が必要でしょう。

*天南星の晩年期
晩年期に至っても、精神的にも肉体的にも若く、何をするにも若い人たちと違和感なく付き合えるでしょう。
またパワフルでエネルギッシュ、何事にも中心的立場で物事を推進していきます。

批判力が強く、実に辛口の批判を行いますが、弱々しい人や困惑した人を放置できず、助けを求める人には同情する資質もあります。

また義侠心や正義感も円熟味を増し、自己犠牲の精神から優しさ溢れる晩年期になるでしょう。
特に目上とは衝突することも多くなりますが、年長者に対する態度には注意しましょう。

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