合祀墓の建立工事④:寛照寺 | 奈良の石屋〜池渕石材のブログ

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昨年の最後の仕事として行なった、合祀墓の建立工事についてお伝えしています。

合祀墓というのは、家族や親類という縁にとらわれず、どなたでも供養されることの可能なお墓で、近年増えてきている墓所形態のひとつです。

舞台となっているのは、弊社が懇意にさせていただいている法華寺町の寛照寺さんというお寺の境内です。

境内地に合祀墓を建立するお手伝いをご用命いただけるというのは、実にありがたいことです。

 

さて、前回の記事では基礎の鉄筋を組んで、コンクリートを流し入れた、というところまでご報告しておりました。

今回はその先となるわけですが、コンクリートがしっかり乾いた段階で、現場は次のようになっています。

 

 

非常に堅く、頑丈な基礎となっております。

なお、写真の向かって右手、板を挟んで納骨室部分とは区切られたところは、合祀墓本体の周辺を固める間知石(けんちいし)用の基礎です。

 

まずはメインの基礎の上に、コンクリートブロックを積んで納骨室を組んでいきます。

大勢の方の遺骨が納められるように、納骨室は普通のお墓よりもかなり大きく設計されています。

前回の記事で少し触れましたが、基礎から垂直に飛び出している鉄筋を、要所でブロックの穴に通して基礎と一体化させ、全体の強度を高めます。

 

 

こんな要領でブロックを積み上げていきます。

写真は三段目まで積んだところですが、全部で五段組みになります。

標準的な規格のブロックの高さは一個で約20センチですので、五段だと1メートルです。

ブロックの穴はどうするかというと、この穴にもコンクリートを入れて固めます。

こうして五段まで組んだところが次の写真です。

 

 

標準的な家族墓の納骨室からすると、まるでビルのような印象を受けます。

この上に納骨穴を刳った天板が置かれ、その上に石塔が建てられ、まわりを囲むように巻石が据えられることになります。

その前に、写真右側に置かれている三角形の無骨な石は何かと申しますに、これが間知石(けんちいし)です。

この写真ではわかりにくいですが、元の土地は左側より右側が低くなっており、そのまま普通に巻石を据えるとすると、見える部分の高さが随分と変わってしまいます。

つまりそのままなら、左側より右側に背の高い部材が必要になるわけですが、今回は右側の足元を嵩上げして、巻石をすべて一様の高さで据えられるようにします。

そのために、下を固めるために用いられるのが間知石でして、これを向かって右、さらに正面側に積んで足元の高さを平準化することになります。

 

 

こういった具合に間知石を並べ、元の地盤の低さを補うように内側に砕石をいれて、納骨室周囲の高さが均等になるようにし、その上に巻石を据えます。

その様子もお伝えしたいところですが、今回も少し長くなってきました。

この先はまた稿を改め、次回お伝えしたいと思います。

 

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