ベトナム ハノイにて腹腔鏡治療セミナー及び患者相談会開催 | IIMA公式ブログ

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一般財団法人IMS国際医療支援機構

 

2017月にパートナーシップ協定を結んだベトナム ハノイにあるホンゴック病院より消化器系疾患に関するセミナーの依頼があり、2017月にIMSグループ新松戸中央総合病院 院長の松尾亮太先生にセミナーを行っていただきました。また、セミナーとともにホンゴック病院が開催する患者相談会(セカンドオピニオン)への参加の依頼もありました。松尾亮太先生のプロフィールは下記をご参照ください。

http://www.ims.gr.jp/shinmatsudo/patient/department/geka.html

 

患者相談会は下記の方法で実施されました。

①消化器系疾患患者のセカンドオピニオン希望をホンゴック病院が募る。

②希望者よりホンゴック病院が診療情報(画像データ等を含む)を入手し、サマリーを作成。

③診療情報をもとにホンゴック病院の消化器科及び腫瘍科の医師と松尾院長が意見交換。

④患者にホンゴック病院医師及び松尾院長より見解を説明、相談に応じる。

77日、78日の二日間にわたって実施され、合計14名の希望者(患者及び家族)がホンゴック病院に来院しました。医師同士の意見交換では、日本とベトナムの医療レベルの差があることが顕著でしたが、ホンゴック病院の若い医師からは松尾先生から学ぼうとする姿勢が強く、これからの成長に期待が持てる様子がよく分かりました。

相談患者や家族は全員、松尾先生の話を真剣に聞いており、その言葉で安心をしている様子が分かりました。

ベトナムと日本では物価差もあることから、日本での治療を希望したくても多くの方が来日出来ない現状があります。今回のような医師同士の意見交換とともにセカンドオピニオンを行うことで、患者さんがより良い治療法を選択し、現地の医師も自信を持つことで、安心して治療を受けられるようにサポートすることも大切な医療支援であると実感しました。

 

セミナーは78日(土)に開催されました。ホンゴック病院の医師を中心に約30名の医師が集まり、テレビや新聞などのマスコミも来場していました。松尾先生には「日本における胃がん、大腸がんの腹腔鏡治療」と題し、動画を中心に技術的な話をしていただきました。講演中は、医師たちは食い入るように動画を見ており、松尾先生の言葉を聞いて必死にメモを取っていました。講演中に松尾先生の手術の際の出血量が1ml程度と聞いて、会場ではどよめきが起こるなど、松尾先生の技術の高さに驚きを隠せない様子がありました。講演後も4名の医師から質問がありましたが、いずれの質問も積極的に日本から学ぶ姿勢が強く感じられました。ベトナムでも腹腔鏡手術は行っているものの、指導できる医師が少ないのが現状です。実際に日本人医師がベトナムで医療行為を行うためにはライセンスが必要ですが、今回のようなセミナーを繰り返し行ったり、ディスカッションをするなど、医師同士の交流活動を行うことで現地医療にこれからも貢献することができればと考えております。