お遍路さん日記20 〜鮒の里Ⅱと かいふの神と 米津さん〜 | しまだの芸術活動記。

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日々笑ったり泣いたりはしゃいだり小躍りしたり…
おおいそがしなのであります。



(※紫色の文字のところも押してみてね。リンク先に飛べます。)


ちなみに、前回のお話はこちら



お遍路2日目!


朝5:00過ぎ。

朝ごはんをいただきます!






ピントが合ってないのはご愛嬌。


と、いうのも、お遍路前にカメラのキタムラさんで初めてのセンサークリーニングをしてもらったのですが、その際に全ての設定がリセットされまして。

 

リセットするよ~っていうのは事前に聞いていたんですが、自分で何かを設定するほど詳しくもないから「(時刻合わせぐらいしかしてないし困ることないっしょ)あ、は~い」くらいだったんだけど、一日目に写真を撮ろうと思ったらオートフォーカスが出来なくなっててビックリ。

 

これまで “シャッター半押し” 頼りだったわたしに突如訪れた “手動でピントを合わせる” という試練⚡️

(マニュアルフォーカスって言うらしいですね。わはは。)

 

宝の持ち腐れだよなぁ…📷という引け目がずっとあったので、これは良い機会だ!と、カメラの上達もお遍路中の目標に追加されたわけでございます。

(そういえば、カメラのキタムラって高知の会社なんですね😳)

 


お父ちゃんが掘ったたけのこが入った具沢山ちらし寿司。

卵、人参、絹さや、ちくわにかまぼこも入っていて美味しかった~♩^ ^

 

 

お父ちゃんが車で牟岐駅まで送ってくれる途中に楽しい寄り道。

 

鮒の里Ⅱ

お父ちゃんの夢と愛が詰まった畑。



今年、民泊として正式にオープンしたそうで!👏

農業体験型民泊 鮒の里Ⅱ



お風呂やキッチンも完備されていて、外にテントを張って泊まることも出来ます。

畑では苗の植え付けや収穫など農業体験も出来ちゃいます。



この時はスイカやトマト、きゅうりなどがスクスク育ってました。

他にも、たけのこ掘りやみかん狩り、これからのシーズンはヤマモモや青梅の収穫が出来るそうな♩




こちらは、なんと、竹の花!

100年に一度しか咲かないんですって。

77歳のお父ちゃんも初めて見たとのこと。

花が咲くと、これまでの竹は株ごと枯れ、新しい株が育っていくのだそう。

破壊と再生




「良いことが起きる前触れ」

「良くないことが起こる前触れ」

どちらも言われるけど

お父ちゃんは吉祥だと信じてるって言ってた。

 



烏骨鶏さん達が「早くご飯ー!」と元気よく叫んでました。

鳴くというより、叫ぶの方がしっくりくる感じ😳🤣

音や匂いでお父ちゃんが来たことがわかるんですって。

急いでご飯の支度をして、

 


ご飯を出し終えたお父ちゃんの手には…



卵!


「これはまだぬくいぞ」って手渡してくれた烏骨鶏さんの卵は、にわとりさんのよりは小さく、うずらさんよりは大きくて、小ぶりだけど、あたたかくて、ずっしり感じました。

「ほれ、小屋の中に入ってみ、今お腹の下であたためてるぞ」

わたくし、羽ばたく音などが苦手で鳥さん全般がこわいのですが、そ~っと中に入って覗かせてもらったら、お母さんが静かに腰を下ろしておられました。

そうして、いただいた、卵。





事実に度々途方に暮れそうになるけどとにかく感謝して感謝して感謝しかない。

この感謝を、何に向けるか、誰に渡すか、どこへ還すか。

脈絡を慮る。自分や誰かの身体に取り込まれるに至るまでの経緯に馳せる。





前にも連れてきてもらったことがあるんだけど、当時はまだ計画途中だった鮒の里Ⅱ

お父ちゃんの信念が着実に形に、そして広がっていることにパワーをもらった。




 

慎重派のわたくし、約13km先の海部(かいふ)を今日のゴールに決めました。

昨日思うように歩けず自信がなかったのと、写真を撮ったりおしゃべりしてたら、なんだかんだのんびりしちゃいそうかなぁと思ったりして。

「海部よりはもうちょっと先まで行けそうだけどなぁ。…それにしても、おまはんこりゃ持ち過ぎよ!荷物は軽いにこしたことはない。わしもせいぜい7kgしか背負わん!」

と、お父ちゃんに言われたこの時、リュックは10kg超え。

確かに、わたし今日これ背負って1日歩くのかぁ…いや歩くんだよね…そうだよね…って思ってた……と、いうわけで、お言葉に甘えてお父ちゃんに荷物を預けることに。笑

 

「まぁこれなら宍喰…甲浦…辺りまで歩けるんじゃないか?まぁまぁ、おまはんが決めることだから」と、送り出してくれました。

 


photo by お父ちゃん

 

 

8:30、いよいよ歩き始めたわたくし。

昨日と打って変わって良いお天気~!🌞

日差しも強すぎず、風はひんやりしていてとても気持ちが良い!

 

 

ベンチを見つけて、早いタイミングで小休止。

「海部 宿」とネットで調べて一番に出てきた

「宿 かいふ」さんに電話。

「急で恐縮なのですが…今夜、1泊お願い出来ますか?」

「はい、いけますよ~。夕食朝食付きでいいですか?今日は他にもお遍路さんがお泊まりになるんで、一緒にご用意出来ますよ~^ ^」

チャキチャキした女性の元気なお声が心強くて、即答でお願いしました。

「ほしたら、お待ちしております~」

無事に今宵の住処を確保!ひと安心!いや、とても安心!

 




おう!今日も出たな!トンネル!

210mか。

いや、大丈夫!

だって、昨日出来たし!

今日は雨降ってないし!

前を歩くお遍路さんの背中もあるし!

出口のかまぼこがあんなに大きい!

200mくらいじゃ怯まないんだからっ!

こちとら700mを歩ききったんじゃい!


と、奮い立たせて歩く。



トンネルを抜けて少し行くと…

海ーーーーー!





空も青くて綺麗ーーー!

山の緑も鮮やかで。

道の横の植物たちも元気。

 

あら~ なんかこの辺り良い香りね~♩

この香りは、だぁれ?



後から調べたら、どうやらこの子はノイバラ。

透き通った甘みのある香りで、懐かしさがあって、とっても良い香りだったなぁ。

朝露に濡れて透き通った花びらも綺麗だった。

 

 

ずーっと真っ直ぐの道って、なんか、よくわからないけど写真撮りたくなる。

今いる地点から遠くが見通せるのが好きなのかな?

 


あと、苔むしてるのも好き。

滑りやすいから注意だけど。



めだか屋の増田さんが「美味しいから食べてごらん!」っていつだか教えてくれた、さばせ大福。




わー!残念!定休日!ショック!食べたかったー!

増田さんのブログでも紹介されています。


またの機会に!食べにこよう!

とか言ってるからいつまで経っても徳島から出てないんだろうなぁ…笑

またの名を、四国病。

 

いやぁ~ 海、いいねぇ。^ ^

透き通っていて綺麗✨




海を横目に見つつ、

たまにトンネルくぐったりして。


トンネルをでたらオーラのすごいたけのこに出くわした。



君の背丈は昨日はどれくらいで、明日はどれくらいになるんだろう。

それにしても目立つとこに出てきたねぇ。

出る杭、ピンっと生える白髪、と同じくらい行く末が気になるよ…

お仲間と共にどうかお元気でね🎋

 

 

この子は誰?

ちっちゃい、いちじくみたいな実がついてる!




近付くとピント合わせるの難しい!練習だ練習だ!のびしろだ!笑



ここでちょっとひと休み。



お手洗いもお借りして、この先の道を地図で確認。



…おや?とても順調なのでは?

 

そういえば、「こりゃあ今日は良い天気だ。これなら10kmかそこいらは多く余分に歩けるぞ~」ってお父ちゃんが言ってたな。

 

 

あ~楽しい。

昨日より背中が軽いので足も軽い。

 

途中、ポケットに美味しそうなウインナーをたくさんしまったドラえ…ど冷えもんや、




良い香りのクリームやスクラブなど…は売ってなさそうなボディーショップを発見したり^ ^




でた!真っ直ぐの道!

やっぱりテンション上がる!



けど、この道、本来歩く55号線から一本横に入った道。

どこかの分岐で間違えた模様。あちゃー。

でも、わたしが歩いた道が、わたしの遍路みち。^ ^




阿波海南駅!

阿波海南から海部までは約2km。



もうすぐじゃん!海部!

俄然るんるん。

この時点で12時前。

いくらなんでも早すぎたなぁ。

こんなに順調に進めると思わなかった。

けどまぁ、とりあえず進もう。

 

 

写真だと伝わりづらいかもしれないのですが…




ここ、橋の上で、すぐ横を線路が同じ高さで並走しているのです。

電線が無いから向こうの緑の山々がハッキリと見渡せる。

あそこでスタンドバイミーしたら気持ち良さそうだなぁ~。


反対の海側の景色も良い~。



ちなみに、橋の下はこんな感じ。




どこもかしこもお水が綺麗だなぁ~。入りたい!



線路に、随分ちっちゃなトンネル。



チョロQ的な可愛らしさ。

なんじゃこりゃー。すんごい短い。トンネルにする必要あったのかしら?

…にしても、なんか変?何が変なんだろう?

 

と思って後から調べたら、「町内(まちうち)トンネル」っていう町の名物なのだそう。

昔はそこに山があったのでトンネルを作ったんだけど、その後に山を崩したのでトンネルだけが残って現在の形になったんですって。

ちょっと前まで牟岐線が走ってたけど、今はDMVが走ってるんですって。


ご存知ですか?DMV。😳

車として道路を走るし、列車として線路も走る!

日本ではここにしか走ってないのです!

わたしも今回のお遍路の準備で知って、お遍路中に初めてその姿を目撃しました!目

(※まだ乗ったことはない。話を聞く人聞く人、みんな乗ったことなかった。地元の名物って、いつでも機会作れると思って後回しにしがちよね。笑)

 

 

そうこうしているうちに海部に到着!

この時、12:30。

 

宿 かいふさんは遍路道沿いにありました。

 

中に入って声をかけるも反応がなく…

そりゃそうだよなぁ…だって早すぎるもんなぁ…

なんて思っていたら、後ろからお宿の方らしき女性が来たので、

「すみません、今夜予約をした島田と申しますが…早く着き過ぎちゃいまして…荷物だけ預かってもらうことは出来ませんでしょうか…?」

「あら!島田さん!今、宿の人呼びますね!ちょっと待ってくださいね!ちなみに、さっきの予約のお電話を受けたのわたしでね、隣で店をやってるんですよ~。ちょうど今自転車に乗ってたら、前を歩いてらっしゃる背中を見て!随分若い方が歩いてるなぁって思って!」

 

あらあらあら!あの心強いお声の主でしたか!😳

とっても気さくで、こちらもニコニコしちゃう。

 

 

そのうちに男性が来て、


「今、たまたま空いているお部屋があって。すぐにご案内出来るので、どうぞ」

と、お部屋に通していただき、

「この後、続きを歩けたらと思ってるんですが…」

と伝えると、早速はじまる作戦会議!


「今日は何時から?どこから歩いて来たんですか?」

「昼ご飯は?これからですか?」

「足の調子はどうですか?まだまだ歩けそうですか?で、あれば…」

洗練された質問たちに、ただただ導かれる。


「この先の遍路道は、路線バスが並走するようになっていて…」

と、手際よくバスの時刻表と照らし合わせながら丁寧に教えてくださり、

今日このあと甲浦(かんのうら)まで行けた場合に、翌日の宿をどの辺りに取るといいか、

この区間は他に宿がないのですぐに予約がいっぱいになりやすいこと、

今のうちに確認しておくと安心なことも教えてくれました。


「あとこれ、よかったら写真撮ってくださいね。平日だからこっち。(と、時刻表を指さす)」

「16時の便を逃しても、18時があるので。夕飯は18時~なんですが、遅れても大丈夫なように伝えておきますので。焦らず、歩けるところまで歩いてきてください。」

神様…!🥹✨


「着いた途端に一気に説明しちゃってすみませんね。もうこのお部屋は自由に使っていただいて構いませんので。あと!何かあったらいつでもここへ電話してください。」

と、ご自身の似顔絵スタンプが捺されたキュートなお宿の名刺をくれて、かいふの神は風のように去っていきました。





手品見てるみたいだったなぁ…

 

 

に、しても!お忙しいのに…!

かなり早く押しかけてしまったのに…!

親切にありがとうございます…!

 

神はわたしが目をぱちくりさせながら今聞いている貴重な情報をひとつも漏らさないよう必死だったこともお見通しだったなぁ…🙏目

 

と、いうことで、お言葉に甘えてお部屋で昼休憩させてもらうことに。

教えてもらったお宿に電話。

「素泊まりで良ければ大丈夫ですよ」とのことで、お願いしました。ひと安心。

行動食用に持参していたものを食べつつ

情報をざっとメモに書き出す。

取り急ぎ今日これからのこと、明日のこと、書きながら頭の整理。

そして今度は荷物の整理。

必要なものだけ持って、着替えなど使わない物は全て置いて、

 

いざ再出発!

目指せ甲浦!

 

更に身軽になって浮き足だったわたくしでございました。👣🪽

 

 

 

あら可愛い♩

どじょう?



と思ったら、オオウナギだそうで。

海部郡海陽町は、国内で珍しい大うなぎの生息地なんですって。

君、前にどこかで会ったことある?ってくらい親しみを感じる顔してるね。




室戸まで50km

甲浦まで7km


ここに来るまでにもたくさんの標識や看板を見て、通り過ぎた。

お遍路を始めた最初の頃は、そこに書かれた数字を頼りにしてた。

とてもあてにしたし、すがるような気持ちになったこともある。

で、ちょっと歩いた先で見つけた別の看板に違うことが書かれていて、

ちょ!さっき◯kmって言ったじゃん!

増えてるじゃんか!うそつきー!

なんて悲憤したりして。

 

でも最近は数字に一喜一憂しなくなりました。

歩いていればいつか着く。

止まらなければどこかに近づいてる。

そう思うようになれたのです。







ヨガスタジオ発見!

いいなぁ~!スタジオからすぐに海が見える!

今日みたいな日はスタジオを飛び出して、波打ち際でヨガ!

さぞ気持ちがいいだろうなぁ♩






こちらは、歩道のすぐ横に線路。

吸い込まれるようなトンネルの先が気になる。

(中を歩くのは苦手だけど)

 



遍路道沿いのバス停を見つけては時刻表を気にしつつ

もし万が一「もう無理歩けないー!」となった場合に備える。

そうして、まだ時間に余裕があるぞと確かめては安心して歩いておりました。



手元のGoogleマップ先生がおっしゃるには、わたしはもう宍喰(ししくい)に入っているそうな。

甲浦のバス停までの残りの距離と、私の歩くペースと、バスが来るまでの時間を計算。

現在15:15、バスは16:34発。

このまま行けば多分間に合う。

けど、油断してはならない。

もし1本逃したら、次のバスは18:16。

訪れたことがない土地で1時間半待つことになる。

日没は18:30頃だろうからそこまで暗くはならないだろうけど…心細すぎる。

 

ちょっと急ごう。

が、拭えない疲労感。

と、言いつつも写真は撮りたい。

 






この、ひこうせんってお店、外から覗いただけだったけどとても良い雰囲気だったなぁ!

(※さばせ大福と同様、こちらも木曜定休。笑)


駐車場のところにはドラゴン(かな?)のオブジェと、ガス燈が立っていてね。

いつかお邪魔してみたいなぁ…





うわっ!

 


うわわ!

嫌な予感!



なぬーっ!

638mーーー⁉︎

な、長いじゃないかーーー!

 

8:30から歩き続けて、ここに来てこの仕打ち⁉︎ (という気分。笑)

 

この写真を撮った後

そそくさとノイズキャンセリングイヤホンを装着し

おもむろにApple Musicを開き

徳島の宝・米津玄師さまをお招きして

感電を爆音で流し

いざ、トンネルへ。



お遍路中は嗜好品のような感覚で文明の利器を使うのは避けよう



という私のちっぽけなポリシーはこうしてあっけなく砕かれる。

 

音楽ってすごいね…

ずいぶんと気が楽でしたよ…

ありがとう、米津さん…



そんなこんなでトンネルを抜けたら…


そこは…







!!!!!!!!



高知県でした…!!!




え!あ!はじめまして、高知県!

トンネルと格闘していたら

思いがけず高知県!

 

そうして、バス停のある海の駅・東洋町に到着!



この時16:14!

バスより20分早く着けた!



海を見て達成感。

満足じゃ…。


売店で小夏とミニトマトを購入。



そうして、来た道をバスで戻る。

ついさっき米津さんと歩いたトンネルを、バスで、戻る。


窓の外の景色を見ながら、誇らしい気持ちになった。

2時間45分歩いた道を、バスは20分で行く。

むなしくなったりするかな?って思ったけど、全然そんなことなくて。

「歩いた」ことがなくなるわけじゃないから、むしろ清々しい気分。

さっき通った大きい橋は路線には含まれていなかったようで、別の道から橋の全長を引きで見ることが出来て、「あれを渡ったのか!」なんて楽しくなったりして。



トータル約6時間半、

総歩数36,656歩で2日目のお遍路は終了。



お部屋に着いて、何はともあれお風呂!

うぅ~!沁みるぅ!


お風呂上がりに小夏をペロリ。

うっふぅ!潤うぅっ!




優しい酸味と甘みが染み渡ります。

そして食感が面白い!

ぷるんっ、サクッ、ふわっ、じゅわわっ。



夜ご飯をいただきに、お宿の隣にあるダイニングバー KAIFUさんへ。

さっき買ったプチトマトをその場に居合わせた皆さんにもおすそ分け。

予約の電話をとってくれたあのママさんが、氷で冷やして出してくれました!🙏

パツンっと皮がはじけて香りが濃くて美味しかったなぁ。

 



わーい!ハンバーグ大好きー!

ママさん特製の煮物、卵もしみしみで美味しかった♩



ご飯を食べながら、はじめましての人と昨日や今日起こったことを話す。

もうずっとそうしてきたみたいに当たり前みたいに食卓を囲んで話しながら食べる。

お遍路の醍醐味の一つだなぁと私は思っているひととき。



大分、三重、徳島とバイクで旅をしている男性が、道中に立ち寄った伊勢神宮や、食べた赤福の話、フェリーが九州と四国の国道を繋いでいる話などを聞かせてくれた。

この方はお遍路をしているわけではないけれど、遍路道が繋いでくれて出会うことができた縁。

しばしママさんと一緒に話を聞きながら盛り上がる。

 

気になって、お遍路中にふと感じたことを質問してみた。

「バイクに乗っている人は、トンネルでは音はどう聞こえるんですか?あまり聞こえないものですか?」

「ヘルメットをしているとはいえ、音は聞こえますね。車と違って、覆っているものがほとんどないから、音も、風も、全部感じます。あとは、温度も。暑い日はトンネルに入ると涼しくてホッとするし、雨が降っていたり風が強かったり寒かったりする日はトンネルに入ると暖かくて安心します。遮るものの有り難みを肌で感じますよ。」


なるほど!温度!

ひんやり感と、暖かさ、風がやむ安堵感も思い浮かんで、一緒にバイクに乗った気になった。

歩きとはまた違う大変さと、面白さ。いいなぁ。バイク楽しそう。



アツアツの餃子鍋!

おニラとごま油が…もうねぇ、いい仕事をしていたんだ…!

 

宴を楽しんでいたら、名刺をくれた、かいふの神が登場!


無事に甲浦まで行けたこと、

教えてもらったバスに乗ってここまで帰ってきたことをご報告。


「そしたら明日は海の駅からですね。宿は連絡してみました?予約取れましたか?」


教えてもらった2件のお宿のうち、ロッジおざきさんに予約できたこと(ちなみにもう1件は、民宿徳増さん)

お風呂に入ってすっかり回復して、明日も元気に歩けそうなこと

明日1日歩いたら明後日は立江に寄って空港に向かう予定であることを伝えると、


「であれば、予定通りいけそうですね。この先の生見(いくみ)はサーフィンの街で、泊まるところもお店もあるけど、野根(のね)より先はトイレもほとんどなくて、佐喜浜(さきはま)まではしばらく何もないので、必要であれば、野根の町のちょうど終わりの辺りに自販機が1つあるので、必ずそこで買ってから歩くようにしてくださいね」

 

ひっ。

歩き遍路中の恐怖トップ5に入る、水分の心配。

そして地味に困るトップ5に入る、トイレの心配。

(((トイレにまつわるあれこれは、男性の身体で生まれてたらなぁってつくづく感じる瞬間トップ10に複数ランクインします…が、それはまた今度…✍️)))

 

絶対にうっかり外しちゃいけないポイントを復唱。

野根の終わりに自販機。

のねをこえるとなにもない。

 

「距離としては今日歩いたのと同じくらいか、ちょっとだけ長いかな。でも、そこまで進んでおけば、24番にかなり近づけるので、続きを打ちに行く時にもちょうど良いと思いますよ。」

 

わーい!ありがとうございます!

よっしゃー!明日も頑張るぞー!なんて、神に誓いつつ

ご飯の続きをもぐもぐしていたら、

 

「ちなみに立江っていうと…あの辺りに鮒の里っていうお宿があるんですけど、そこに泊まったことがあるんですよね。」

 

(((ん?)))

 

「30歳くらいの時に。ぼくも歩き遍路をしたんですけど、焼山寺でマメが出来て…」

 

(((んんん⁉︎)))

 

「あまりにも痛くて3日くらい動けなくなってしまって。母屋の横にある建物の方にも泊めてもらったりして。ご主人が畑に連れて行ってくれたりもして、お世話になったんですよ。もう10年以上前なので覚えてらっしゃらないと思いますけど…」

 

(((なんと!わたしも離れに泊まったことあります!

そしてその畑!今は「鮒の里Ⅱ」と言います!)))

 

「それで、鶴林寺の麓までご主人に車で送ってもらったんですけど、結局その後も足が痛くて思うように歩けなくて。それから13年くらい、海陽町で足を休めてます。ぼくはお遍路卒業しました。いつかまた歩きたいな~とは思ってるんですけどね。」

 

(((…なんてこったい!

ここにもお父ちゃんに手を差し伸べられた人が!

そうして流れ着いた海陽町で根っこが生えてかいふの神になるなんて!

お父ちゃん、あなたがいつか助けたお遍路さんは、

こんなにも立派に、あなたと同じくお遍路さんを迎え、支え導く人になっておりますよ…!)))

 

なんて勝手にめちゃめちゃ感動しながら、🥹笑

今日、牟岐までそのお父ちゃんに送ってもらったんです~とか

わたしもその畑に連れて行ってもらいました!とか

鮒の里でお芝居をやらせてもらったこともあって、とにかく現在進行形ですごくお世話になってるんです~とか、色々お話して。

(((ちなみにかいふの神は、お父ちゃんの緊急手術は受けなかったみたい。笑)))

 

楽しい時間はあっという間。

明日もあるし寝ないとね。

ご飯を食べ終え、部屋に戻りました。


はぁ〜お腹いっぱい!

いやぁ~この日も良い夜だったなぁ。☆彡

 

思いがけないご縁の余韻にふんわりしつつ…明日の準備。

 

新たに得た情報をメモに書き加え

地図で休憩所やトイレの位置を確認。

野根から先は本当に何もなさそうでギョッとしながら

眠りにつきましたとさ。




つづく~👣