4月28日・・② | ジ ュ ジ ュ Ⅱ

ジ ュ ジ ュ Ⅱ

 ジュジュ♀MIX黒色犬。 
 Catnap(現:Arch)に救われて、2008年3月に我が家にやってきました。

2018年3月、妹犬「やや」がやってきました。
チワワ(かな?)のややは繁殖犬の暮らしを強いられていましたが 
2018年2月DogShelterに保護されました。

見知らぬ番号から掛かってきた電話・・。


『もしもし』

『あ・・もしもし・・あ、あのぉ・・ジュジュちゃんって犬飼ってる?』

『はい。』

『その犬、今、いないでしょ?』

『はい、そうです。そうです!今、探しています。』

『あのね。わたし・・おでんやの前にジュジュちゃんを繋いであるの。繋いでよかったかしら?すぐ来れる?来れないなら・・・。』

『いいです。繋いでください。行きます!!すぐ行きます!!え?あ??おでんや???どこです??』

っと私が叫ぶと・・

『私、わかる!!おでんやわかる!!』

っと、風雅ママさんが手をあげてくれました。


私は猛烈な方向音痴なので本当に心強いサポートでした。

風雅ママさんの後について、皆でぞろぞろと歩いて行くと、小雨の中を傘も差さずに辺りを見回す方が・・『わたし、ジュジュの飼い主ですけど・・』っと声をかけると

『あ~、よかった。よかったね~。ここに繋いだの。』

っと、指差す方向を見るとジュジュは休業中の店舗の軒下にちょこんっと座り、心細げにこちらを見つめていました。

『あ・・ジュジュ・・。ジュジュ~。』

怖くて過敏になっているかもしれないジュジュに小さく声を掛け、そっと体に触れました。

びしょ濡れでドロドロで生臭いジュジュでしたが、頭、首、背中、足・・どこに触れても痛がる様子はありません。

ジュジュはシッポ振って体を寄せてきました。


見つけてくれた人はそんなジュジュを見て

『よかった。ジュジュちゃんは覚えてるね。覚えてるね。よかったね。じゃあね。』

っと手を振って去って行きました。


ジュジュは一緒に探してくれた人の中から、月さんを見つけ、体を寄せながら嬉しそうにシッポを振りました。

月さんは『うん、うん、うん・・』っと、声を詰まらせてジュジュを撫でてくれました。

皆も『よかったね~!!』っと瞳を潤ませて喜んでくれました。


家に向かって歩き出しましたが、ジュジュのシッポはなかなかあがりません。

汚れたレインコートを脱がせてみました。

途中、水溜りがいっぱいの公園にジュジュが入りたがるので、仕方なく入ってみると・・ジュジュは大量のチッチをしました。

朝七時に排泄を済ませてから約6時間。逃げ惑いながら、ジュジュはチッチさえもできなかったのでしょう。


ジュジュのテンションがいつも通りになったのは、家に入り、母に体を拭かれてから。

家の中から、まだ外に居る私に向かって『ク~ン、キュウ~ン』っと鳴き、母に『そんなにおねえちゃんがいいならどうして離れたの!!ずっと一緒にいればよかったでしょ!!』っと叱られても、ぞうのように鼻をならして飛び跳ねていました。

普段から、母が家に居るときに、私が出かけてしまうと、自分も一緒に行きたいっとジュジュは母に要求するのです。


捜索隊が解散し、私が家の中に戻ると、ジュジュはバリケンで寝てしまいました。


その後、改めて、見つけてくれた方に電話をして御礼を言い、ジュジュをみつけてくれた時の様子を伺いました。


ジュジュはおでんやっと言う線路沿いの店の前で、座り込みガタガタと震えていたそうです。

明らかに迷い犬だと思ったけれど、正直、触るのは怖い・・どうしたものかと考えていたところ、偶然に通りがかった年配の女性二人の方と協力してジュジュを繋いでくれたそう。

更には、ずぶ濡れで震えるジュジュを見かねて、自宅からタオルを持ってきて・・、噛まれそうで怖かったので、話しかけながら少しずつ体を拭き、頭を拭いたところで、首輪についた名札に気付き私に連絡をくれたのだそうです。

この方は、今は犬を飼ってないのだけれど、子供のころからずっと犬を飼っていて、中には交通事故にあわせてしまったコもいたのだそう。

なので、安全のために、黒くて大きいジュジュを繋いでくれたのです(迷子になった知らない犬に触るのって、とても勇気のいることだと思います)。


しかし、ジュジュの付けてる名札に気付くのには少し時間がかかってしまったのだそう。

警察や保健所に知らせたら、この犬は処分されてしまう・・そう思って、それらにも連絡は入れなかったのだそうです。


お礼をしたい旨を伝えたのですが、その方は『そんなの、いいの。無事に見つかって嬉しいもの。喜んでもらって嬉しい。その気持ちだけいただきますよ。ジュジュちゃんは言葉のわかる賢いコよ。話し掛けたら聞いてくれたの。ずっと大事にしてあげてね。』っと。



こうして、良い方たちのお陰で、ジュジュの命は再び救われたのです。

無事に私の元にジュジュは帰ってきてくれたのです。



今回の件について今後私の気をつけること(改善すること)・・

●朝散歩の出発時間を早くする(通勤通学の時間帯に重ならないように)

●リードにも連絡先を書く

●タイプの異なる名札を複数個つける

●黒犬ジュジュが目立つように、昼間でも明るい色の服を着せて散歩に出る(または派手な色のハーネスをつける)

●私が先に焦って動転しないようにする(・・これが一番難しい)



普段のジュジュは呼び戻しが完璧にできます。

どこに行っても私の側から離れることはありません。何かでリードが手から離れてもジュジュは側にいるのです。


でも、パニックになったら何も聞こえないのです。何の指示にも従えないのです・・。

パニックにさせない。これが重要。


それと、最近はK9ゲームの中の訓練で『知らない人に触られても大人しくしていられる』ってのも練習しています。

訓練士さんに『ジュジュちゃんは家庭犬としては何の問題もないけど・・他人に触られる事にもう少し慣れるといいいね~。』っとも言われていました。


今回の件ではその練習が役に立ったと思います。

見知らぬ親切な方に体を拭いてもらうことができたから、名札に気付いてもらえたのですから・・。


躾けなんか『マテ』『ダメ』『オイデ』が出来ればいいでしょ~!なんて、思っていたのですが・・そうでは無かったのです。


これからは今まで以上に、ジュジュを逃走させないように注意を払い、躾けも楽しみながら、人とのコミュニケーションを深めるために入れて行きたいと思います。




この度、ジュジュを探すのに協力してくださった大勢の方々に深く感謝いたします。

また、私を励ますために『ここだけの話』をこっそり教えてくれた皆さんにも本当に感謝しています。

私一人では精神的に探しきれなかったと思います。


実際、家族は『もし、このままジュジュが見つからなかったら・・おねえちゃん(私)がどうなってしまうんだろう・・??』っと思うと、それが一番怖かったのだそうですから・・。



クラッカー皆様、本当にありがとうございました。



馬ジュジュ、無事に帰ってきてくれてありがとう。