4月28日・・① | ジ ュ ジ ュ Ⅱ

ジ ュ ジ ュ Ⅱ

 ジュジュ♀MIX黒色犬。 
 Catnap(現:Arch)に救われて、2008年3月に我が家にやってきました。

2018年3月、妹犬「やや」がやってきました。
チワワ(かな?)のややは繁殖犬の暮らしを強いられていましたが 
2018年2月DogShelterに保護されました。

この日の朝は大雨。

ジュジュにはレインコートを着せ、私もガテン系の雨合羽と更に透明なビニール傘をさして散歩に出かけました。


朝の散歩は30分前後行います。

この日は大雨だったので、出来るだけ広い歩道を歩き、大きな公園を目指しました。

我が家は二駅が徒歩圏内にあり、雨の日は通勤通学で駅を利用する人を送るために車の交通量がものすごく増えるのです。


広い歩道を歩き、大きめな公園で排泄させるのが、一番の安全だと私は考えていました・・。



私は決まった時間に出勤するサラリーマンなので、どんなに大雨が降っていようが、どんなに雪が積もっていようが、仕事へ行く前には必ずジュジュの散歩に出かけます。

バケツをひっくり返したような大雨の中、公園にたどり着き、ジュジュはすんなりと排泄をすませてくれました。


排泄を済ませた後はクンクンはせずに、短いリードをたるませて、ジュジュはいつも上手に歩きます。

最近は、ジュジュも雨の散歩はあまり好きではないようで、歩く速度も早いです。

長靴では早足歩きができないので、私は大雨でもスニーカーで出かけます。


この朝も、早足で歩道を歩いていました。


すると、前方から猛スピードの自転車が・・。

制服を着た女の子が自転車をこぎながら傘を差しているのですが、その傘で自分の視界を塞いでいます。


『あ!危ない・・・』

私がつぶやくのと同時に、路地から本線へ左折するために一時停止していた乗用車に、その暴走自転車は接触!!


『わ~!!すいませ~ぇん!!』

っと、叫んだ暴走自転車はそのままグイグイっとペダルを踏んで、私とジュジュに向かってきました。


『ぎゃ~!!ちょっと!!来ないでよ!!あんた!やめて~!!!』

私が叫ぶと、ジュジュはビックリして飛び上がりました。


『え~~~~!!!』

叫びながら、暴走自転車はジュジュにぶつかりました。

ジュジュは前輪でビンタを食らうような形になり・・・。


その時私は、ジュジュの体の動きを自由にした方が、衝突の衝撃が和らぐんじゃないか。ジュジュが避けるとこが出来るんじゃないか。

そう瞬時に判断して、握っていたリードを放しました。


ジュジュは自転車の前輪に轢かれるようにぶつかり、『ギャン!ギャン!!ギャン!』っと大きな悲鳴を上げながら、5回転くらい転がりました。


『いや~っ!止めて!とまれ~!!』

私は絶叫。


ジュジュは転がりながらも、体勢を直し、ヨロヨロと起き上がるといきなり走り出し、往来の激しい車道を渡ってしまいました。


『ジュジュ!!ジュジュ~!!』

『マテ!オイデ!』


走りながら叫んでも、パニックになったジュジュの耳には何も聞こえなくて・・・。

体を低く、更に加速して、ジュジュは4車線の交差点も渡ってしまいました。

運良く、信号が変わるタイミングですべての方向から車は来ませんでした。

私の叫び声がドライバーたちにも届いていたのか、信号が変わっても車は一台も動き出さなかったので、私もそのまま両手を上げて、ジュジュの名前を絶叫したまま赤信号を横断してしまいました・・。


どんなに私が全力で追いかけても、ジュジュの姿はもう見えなくて・・。

でも、家の方向に曲がって行くのは見えました。すぐに家に電話をして『ジュジュが逃げた!とにかく今すぐ玄関を開けて!!』と知らせるも・・・。


私が『ジュジュ~!』と絶叫しながら走っていると、近所の人が『何があったの?ジュジュちゃん、今、お宅の駐車場に入って行ったよ!!家に居るはずだよ!!!』っと叫んで知らせてくれました。


しかし、私が家に着くと・・玄関には夫がポツンっと立っていました。

『ジュジュは?』

『いない。何があったんだ?』

『自転車と衝突してジュジュが逃げた。ここから離れず、大声を出してジュジュを呼んで!』

っと、言い残し、私はあちこち走りましたが、ジュジュの姿は見えず・・。


もっと、遠くへ探しに行こうと思い、自転車に乗り、踏み切りをを渡り、ジュジュの朝の散歩コースも廻りました。


っと、そこで、もうどうしたら良いか・・パニック状態の私は、ジュジュの預かり母さんだった月さんに『ジュジュがいないどうしよう・・』っと電話をいれました。


次に以前、『迷子犬捜索はね、居なくなってからすぐに動くこと重要なのよ~。』っと、話してくれたCATNAPスタッフのKiccoさんの言葉を思い出し、Kiccoさんに助けを求めました。


『すぐに行きます』

っとkiccoさんは本当にすぐ来てくれました。


『今から高速に乗りますから』

っと、月さんも・・。


次に、私は警察へ電話を入れジュジュがいなくなったっと届出をしました。


気がつくと、私はカッパを着ているのに下着までびしょ濡れになっていました。

ジュジュも濡れている・・そう思うと胸が苦しくて、良かれと思いやったこと、リードを手放したことを後悔しました。


家に戻り、別のカッパに着替え・・再び外に出ると家の周りにたくさんの人がいました。

知ってる顔も知らない顔も。


kiccoさんや月さんが、皆さんに声を掛けてくれたのです。


次に保健所へも連絡を入れました。

保健所は警察署と違い、24時間体制で電話がつながるわけではないので、少し後になりました。



この頃、私は『ジュジュが自力で戻って来ないってことは、戻れないってこと。戻れないってことは・・・車か電車に轢かれたんだ。』っと考えていました。


我が家は線路が近い上に、幹線道路に囲まれ、家のすぐ前の道はそれらの抜け道となっており、車や電車を恐れないジュジュが無傷で走る抜けることは不可能だと・・。

ジュジュを迎えたその日から『逃走だけには気をつけよう。ここでは 逃走=死 であるのだから。』っと思っていました。


それは母も同様で『ね・・道路や線路をさがしてちょうだい・・。早ければ間に合うことがある・・でしょ。』っと、私に言いました。


私は作っていただいたジュジュの捜索チラシを握り・・自転車で廻りました。

が、配れる人がいませんでした。

大雨で人が歩いていないのです。

通勤通学の時間帯を過ぎ、人が動かなくなってしまったのです。


それでもサガワ急便のお兄さんや『どうしたの?』っと、ジュジュの名前を叫ぶ私を見てドアをあけ声をかけてくれた方に協力を御願いしました。


そうして、なんの手がかりもないまま、お昼になり、休憩兼作戦会議を開きました。


●逃走から4時間近く経過してる。

●この雨はしばらく止みそうにない。

●逃走直後以外にジュジュが目撃された情報が一切ない。

●一度は家の敷地に戻ってる。

●ジュジュの普段の行動範囲(なわばり)が広すぎる。


以上の事から、雨が降ってる間はジュジュも動かないのではないか?

案外近くに居て、今夜中に自力で戻ってくるのではないか?

ならば、捜索は一時打ち切り、明日までにみつからなければポスターを作製し『大捜索』しましょう。

っと、いう結論になりました。




では、解散の前にもう一回りしましょう・・・。


っと、また雨の中を歩きまわっていると、私の携帯が鳴りました。