「おーー!屋上も喧嘩で盛り上がってた!?」

「いや、とんでもねー。
逆だったよ」

「アカシは?」

「喧嘩…終ってた。
アカシは俺に
背中を向ける形で
アグラをかいて
タバコを吸ってたよ。
周りには
さっきアカシに絡んでた奴等が
5、6人倒れてた」

「やべー…」

「俺はよぉ、
正直その場の空気に
飲まれそうになったよ。
声をかけちゃマズイ感じだったよ」

「声かけたの?」

「あたりめーだろ?
アカシに近づいていったよ。
そんでオイ!ってな。
そしたらアカシは
無言で俺の方を振り向いた。
額から血は流れてるしよぉ、
俺と同じ位ボロボロだったよ」

「そんでそんで?」

「アカシは俺を
無視するように
また元の姿勢になって
タバコを吸い始めたんだよ。
カチンときたからよぉ、
このまま近づいて
蹴っ飛ばしてやろうと思ったよ(笑)
俺はマジだったよ」

「やっちまった?」

「あと数歩って所で
アカシが手を挙げたんだよ。
そんで振り向いて
俺に言ったんだ。
俺と喧嘩してーの?ってな。
そん時の目は
今でも忘れねーよ。
殺されると思った(笑)」

「こてっちゃんビビりまくりじゃん…」

「バカモン!
お前だってあの目を見たらチビるぜ?」

「おしっこまで漏らしたの…?うわー…」

「漏らしてねーよ(笑)例えだよ例え」

「そんで?」

「遅かれ早かれ
こいつをヤんねーと
俺はトップに立てねーって事は
分かったからよぉ、
俺は言ったよ。
かかって来いよってな。
かっこいいだろ俺」

「自分で言っちゃうとなー…」

「達也ぁ、弁当没収!」

「掃除のお礼でしょこれ」

「くぅー!おめーはいちいちカワイクねーなぁ(笑)」

そういうと
また一本タバコに火をつけた。

「カッコイイっス!鉄矢さんカッコイイっス!」

ワン公が
目をキラキラさせながら言った。

「秀樹ぃ、お前だけだよほんと。
俺を分かってるのはよぉ(笑)
達也に話すのやーめた。
この先は秀樹だけに後で話すよ」


次回
つづく