BARBARA

「東ベルリンから来た女」★★★☆☆
(German, 2012, 105min/渋谷ル・シネマ)
Director&Writer:Christian Petzold
ベルリンの壁崩壊の9年前、1980年の旧東ドイツ。
秘密警察の監視下で田舎町の病院に赴任してきた女医が恋人のいる自由な西側への脱出を謀る。
バルバラの頑なの閉塞感は色気を増すものの、
アンドレがそれほど魅力的に思えなかった。
http://www.barbara.jp/
LE PREMIER HOMME

「最初の人間」★★★☆☆
(France/italy/Algeria, 2011, 105min/岩波ホール)
Director&Writer:Gianni Amelio
舞台は1957年夏、独立を巡って激しい紛争が続くフランス領アルジェリア。
本作には貧困、差別問題、非暴力による解決への熱い思いが込められている、
ウラ・ボーゲが目だけで母親に返事するシーンは印象的。
http://www.zaziefilms.com/ningen/
ANONYMOUS

「もうひとりのシェイクスピア」★☆☆☆☆
(UK/German, 2011, 129min/日比谷シャンテ)
Director:Roland Emmerich
Writer:John Orloff
題材は“シェイクスピア別人説”。
彼自身による自筆の原稿がないことや、公式文書に違う綴りの署名が残されていることなどから
18世紀以来続けられてきた学術的な議論。
中でも多くの著名人が支持するのは貴族“オックスフォード伯”説。
本作は16世紀末のエリザベス1世統治下ロンドンを舞台に史実とともにシェイクスピアの謎に迫る。
歴史劇というのは、なぜあんなにコテコテなんだろ。
話し言葉とか衣装の違いはあれど、わざとらしい。
それと登場人物らの醜い小競り合いが相まって全く入り込めない。
最終的には王位継承をめぐる内輪もめから戯曲で民衆を扇動した貴族、しか残らない。
これが意図するところなのか
登場人物みんないや。
http://shakespeare-movie.com/
RUBY SPARKS

「ルビー・スパークス 」★★★☆☆
(USA, 2012, 104min/シネクイント)
Director:Jonathan Dayton,Valerie Faris
Writer:Zoe Kazan
「リトル・ミス・シャンシャイン(2006)」のジョナサン&ヴァレリー監督。
この監督2人が夫婦なら、主演のカルヴィンとルビーも実生活で恋仲。
初めはブラジル映画「恋はまぼろし(2009)」を彷彿させるが、違いは“想像の産物”が実在するところ。
テンポはいいし、ルビーがかわいい。
脚本はルビーことゾーイ・サガン。
名脚本家を両親にもつ子もまた本がお上手。
http://movies.foxjapan.com/rubysparks/
COMME UN CHEF

「シェフ! ~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~ 」★★★☆☆
(France, 2012, 84min/シネマカリテ)
Director&Writer:Daniel Cohen
コメディ映画を評するには知識が浅く、好きか嫌いかしか判断できない。
ハリウッドのコメディは見てられないのに、この映画は楽しめたという理由が説明できない。
コメディに重要な“間”の違いか。
となると、それを魅せる演者の違いか。
間違いない、ジャン・レノが素晴らしかった。
キャリアを積んでコメディ作品に出演し始める大御所俳優らは過去の残像が目につき、
といって、どっぷりコメディ俳優はなんか観ていて照れる。
ジャン・レノには"掃除屋"の影はなく、とぼけた笑わせない感がとてもいい。
そして絶妙な”間“。
コメディできてこそ名俳優。
http://chef.gaga.ne.jp/
LATE BLOSSOM

「拝啓、愛しています 」★★★☆☆
(Korea, 2011, 118min/シネマート新宿)
Director&Writer:チュ・チャンミン
これまでも年老いた男女の恋愛物語がなかったわけではない。
しかし生活保護に頼る窮困した暮らしぶりに、友人の妻が認知症を患っていたりと、
本作は一抹のペーソスが漂う。
それだけに算段や駆け引きなど皆無の、無垢な心だけが描かれている。
悲しいかな人間が純粋でいられるのは幼年期と老年期だけ。
原作は人気漫画。
映画は韓国で驚異的な反響を呼び、翌年に上演された舞台版はロングランヒット。
こういうところに韓国のお国柄が見られる。
日本ではまずヒットしない。
http://www.alcine-terran.com/haikei/
HICK

「HICH-ルリ13歳の旅」★★★☆☆
(USA, 2011, 95min/ヒューマントラストシネマ渋谷)
Director:Derick Martini
Writer:Andrea Portes
何なんだ、コレは。
おそらく意図的に、微かに余韻を残してはっきりさせない。
セリフや行動が指す意味を濁しているよう。
もしくは本当に意味がないのか。ただヘタなのか。
映画を観ている2時間、カットや表情や間から登場人物らの関係性や心の動きを読み取る。
違和感のある間があれば、何か意味があるはずと思案する。
今回は出てくる人全員が最後まで、善人にも悪人にも見え、
好意を抱いているようにも嫌悪しているようにも見える。
しかし白黒はっきりさせないことに、大きな意図はないよう。
緊張感を絶やさないことが目的なのか。
はたまた深読みし過ぎか。
原作読むか。
http://www.hick-movie.com/
LES ADIEUX A LA REINE / FAREWELL, MY QUEEN

「マリーアントワネットに別れをつげて」★★★☆☆
(France/Spain, 2012, 100min/日比谷シャンテ)
Director&Writer:Benoit Jacquot
マリーアントワネットに心酔した若き朗読係。
王妃に従順なシドニーは、青く愚かに映る。
しかし終盤差し掛かり、若気の至どころでない確固たる決意を表明。
王妃に利用された彼女が、凛として誇らしげな姿に心酔する。
http://myqueen.gaga.ne.jp/
MARTHA

「マルタ」★★★☆☆
(West Germany, 1975, 112min/シアターイメージフォーラム)
Director&Writer:Rainer Werner Fassbinder
=ファスビンダーと美しきヒロインたち=
36歳の若さでこの世を去った偉大な映像作家ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー。
没後30年ということで3本を上映。
初めて聞く名前と思っていたが、なんと「焼け石に水(2000)」の原作者。
コーネル・リッチの短編に似ていると抗議を受けたいわくつきの本作。
目の回るようなカメラワークと鏡を多用した映像が、マルタの繊細な心の動きを見事に表現。
他2作品も見逃せない。
http://mermaidfilms.co.jp/
