亀吉 津軽黒石の田舎酒 | 侘寂伝文(わさびやブログ)

侘寂伝文(わさびやブログ)

樂菜わさびや公式HP http://wa-sabiya.jp/ 
Facebook公式ページ https://www.facebook.com/rakusaiwasabiya

亀吉01  

青森県黒石市中町/中村亀吉酒造 「亀吉 特別純米辛口酒27BY」献杯感謝‼ 

麹米/青森県産花吹雪 掛米/青森県産むつほまれ 精米歩合/60% 酒精度/15.0~16.0 日本酒度/+5.0 

酸度/1.4 使用酵母/まほろば華系“イ号”酵母 使用水/南八甲田山系伏流水(軟水) 杜氏/対馬義昭(津軽杜氏) 

 

銅張に“辛口”表記されていますが 実質は香り控え目全体的に骨太な香味と後キレ良し 冷や~温酒が嗜飲に適した印象です 個人的には温めて円やかさを引出し冬の青果類とゆるゆる飲み明かしたい銘柄 

全国新酒鑑評会でお目に掛かる“玉垂”とは違った香味ですが 関東以西に出回る事は殆ど無く 地元で消費される理由も納得です 
 
亀吉03  
こみせ通り (重要伝統的建造物群保存地区 2005年選定 約3.1㏊) 

津軽平野の東部-八甲田山を望む黒石は 弘前藩の支藩/黒石藩の町でした 江戸時代初期に黒石藩の原型である黒石津軽氏の陣屋が置かれて以降 黒石は商業の町として発展します 現在も黒石市中町には江戸時代中期から明治時代にかけて作られた商家建築が建並び “こみせ”と呼ばれる木造アーケードが連なる雪国ならではの商家町景観を目にする事ができます 

 

そして数年前 悲しい事案も 

 
亀吉04  

清酒蔵元「中村亀吉」の売却許可を地裁が決定(2015年6月26日/青森新聞) 

黒石市中町のこみせ通り沿いにあり 歴史的な町並みを形成している老舗造り酒屋“中村亀吉”の土地と建物について 青森地裁弘前支部は26日 19日開札の競売で最高額入札者となった債権回収会社“リサ企業再生債権回収(東京)”への売却を許可する決定を出した  一方 中村亀吉の伝統的建物の保存や酒造り継続を望む声が市内で高まっている事を受け 同市の経済人間にはリサ社からの買い取りを目指し、1口50万円で賛同者を募る動きなども出始めた 


地裁支部が一連の競売手続きが適正に行われたかどうかなどを調査し適正だと判断した 不服申立てがなければ6日3日に確定する 売却額は5千万円 代金納付期限は6月24日 今回の競売は中村亀吉に対する債権を持つリサ社が申立て 自らが最高額入札者となったが 入札した意図や今後の活用方針を一切明らかにしていない 26日の取材にも「個別の案件には答えられない 特に申上げる事はない」とした 

 
こうした中 中村亀吉の競売で落札できなかった同市の経済人らが支援組織設立に向けて動き始め 1口50万円の募金を広く市内外に呼び掛けることなどを検討している その中の1人/建設会社役員桜庭勝幸氏は「(中村亀吉は)黒石にとって非常に大切な建物であり 無くなればこみせ通りの景観は大打撃を受ける」と理由を語る 高樋憲市長は「建物.酒造りの存続を望む市民の声が日に日に強くなっており 市として出来る事は全てしていく」と話した 

 
嘗てはNHK大河ドラマのロケ地として名を馳せたこまち通り 歴史ある酒造だけに存続を願うばかりです 

 
亀吉02  

中村亀吉酒造 〒036-0300青森県黒石市中町12番地 (0172)52-3361 

創業大正2年 主力酒名「玉垂(たまだれ)」は明治維新の英傑勝海舟と親交のあった弘前市本行寺の嘗ての住職/日熙上人が 洞窟の中で座禅を組み修行に励んでいた際に 滴り落ちた岩雫が住職の唇をぬらし それが余りにも美味だったという故事に因んで命名 未来志向の中で時代の動向に即応した品質本意を重視した酒造を貫徹 消費者社会のニーズを適格に捉え適切に対応しながら消費者から愛され親しまれ 好まれる“青森の田舎酒”を提供し続けている