丹波大納言
(たんばだいなごん) 小豆/荅
(アズキ Vigna angularis)の大粒特定品種
通常の小豆より大粒種の大納言は加熱した時に皮が破れにくい-腹割れしにくい品種で 粒の大きさに準じて切腹の慣習が無い公家の官位“大納言/中納言/少納言”が宛がわれた由来があり 上方の和菓子屋では古くより重用されてきました
今年はその和菓子屋限定で流通している極上の大納言を 通常では見掛けない大粒の立派な小豆です
「今年も善哉を焚くと聞いたので」と好意で頂いた逸品 大切に仕上げて返礼に食べて頂こうかと
毎年 善哉に加糖するのは“ざらめ” 黒糖や氷砂糖など色々試してきましたが 大納言のコクに上手く最善調和できるという事でこのざらめを用います 上白糖ではアクとえぐみが残ってしまいます
途中をすっとばしていきなり仕上がり(笑) 詳しい仕込みを知りたい方は店頭まで これで善哉の“タネ”完成です このまま食しても美味しいのですが 善哉として提供するのには甘すぎます
この善哉(ぜんざい)は元々仏教用語/サンスクリット語の「素晴らしい」を意味する“sadhu”の漢訳です
関東では善哉/関西では亀山/小倉などの名称で呼ばれていますが 現在は汁気の無い餡を用いたものを“善哉” 汁気のある餡を用いたものを“汁粉”と呼び分けています