土筆(ツクシ)
春にスギナ(後術)の地下茎から出る胞子茎(胞子穂/胞子体)をツクシと呼び 春菜として食用します
外見は薄茶色で“袴(はかま)”と呼ばれる茶色で輪状の葉が茎を取り巻いています 丈は最長10~15cm程度 胞子の部位を灰汁加熱し佃煮や天婦羅などで わさびやでは造りのあしらいに添えています
土から出てきた胞子茎は、伸びきる前は先端まで“袴”に覆われており その形状が筆に似ていることから“土筆(つくし)”という字を当てられるようになったものと考えられています 初夏になるとスギナが群生してくるためツクシを見る事ができるのは3週間程度 短い春ですがその姿は艶やかです
杉菜
(スギナ Equisetum arvense)
ツクシの成長した形がスギナ 日本に生育するトクサ類では最も小柄ですが浅い地下に地下茎を伸ばしてよく繁茂する云わば“雑草”です 根を深く生やす事から地獄草の別名を持っています
栄養茎の全草を乾燥させた生薬を問荊(もんけい)といい利尿作用で有名です 生薬としてのスギナの効用は古くから伝承されていましたが 近年花粉症対策の効能があるとの発表があり(確定はしていない) 注目が集まっています
環境ゆえか田畑の周りに群生する事が多いので 農業を営まれている方にはやっかいな存在です