東南アジア蝶紀行Ⅳ 番外編
マレーシアの蝶(マレー半島)その4
タテハチョウ科
Adoliadini イナズマチョウ族2
(Bassarona リクイナズマ属)
てっきりEuthalia ユータリア属だと思っていたが、学名が変わったみたいだ。
でも、リクって何やねん❔ 陸の事か❔
でも、蝶はみんな陸にいるぞ。正体不明の和名だよなあ。
Bassarona teuta
テウタイナズマ♀
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20151123/03/iga72/a5/52/j/o0768062713491486521.jpg?caw=800)
テウタリクイナズマと呼ぶ事も多いが、どこで切っていいのかワカラナイような名前になるので嫌い。だから、テウタイナズマとさせていただく。
急遽、展翅板から外した。
中々渋くて、カッコイイじゃないか。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20151123/20/iga72/80/f0/j/o0800065713492230110.jpg?caw=800)
Euthalia ユータリアの類は結構好き。
テウタは違うが、特に大型のLimbusa亜属なんかは大好きだ。
何と言ってもイナズマチョウの仲間は触角が長いのがいい。オオイナズマもそうだけど、このグループはそこがフォルムをスタイリッシュに見せているのかもしれない。
今回は採れなかったが、♂の画像も貼付しておこう。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20151123/03/iga72/e3/47/j/o0666060813491486563.jpg?caw=800)
多分、珍品とまではいかないが、自分の経験では何処にでもいるというワケではないし、敏感で個体数も少ないから、そう簡単には採れない蝶ではないかと思う。
『東南アジア蝶紀行Ⅳ』の本文では第7話に登場します。他に更に踏み込んだ『妄想夫婦交換』と云う文章もブログ内にありますので、お暇な方は読んでみて下され。
一応、よく似たレクタも載せておこう。
Bassarona recta
レクタイナズマ♂
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20151123/03/iga72/a0/4c/j/o0800067713491486754.jpg?caw=800)
♀はこんなの。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20151123/20/iga72/d7/f7/j/o0514038213492230202.jpg?caw=800)
これも別名レクタリクイナズマ。
ずっとテウタの♂とレクタを同種だと思い込んでいて、標本箱の同じ場所に並べていた。他人の空似である。まあ、他人と云うか親戚か❔
それにしても『テウタとレクタ』って並べて言うと、何だか『ソドムとゴモラ』、『ケインとアベル』、『サンダとガイラ』みたいだなあ(笑)
奇しくもみんな兄弟か兄弟みたいなもんだよね。
(Euthalia ユータリア属)
Euthalia monina
モニナイナズマ
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20151123/03/iga72/69/08/j/o0636057213491486774.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20151123/20/iga72/6b/e4/j/o0800073813492231366.jpg?caw=800)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20151123/03/iga72/07/01/j/o0732064813491486967.jpg?caw=800)
上3つ共がモニナイナズマである。
しかも、同地域のモノだ。小型のユータリアで、普通種だが種内変異が激しくて案外面白い。
♀はこんな感じで、地味。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20151123/03/iga72/17/b4/j/o0800064713491487021.jpg?caw=800)
裏側の柄を確認したかったので、コイツも展翅板から外した。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20151123/20/iga72/26/02/j/o0800061313492232114.jpg?caw=800)
このタイプのデザインは他にも似たようなのが沢山いて、頭がこんがらがる。
だから、同定には自信がない。
(Tanaecia コイナズマチョウ属)
文字通り、小型のイナズマチョウの仲間である。地味な種類が多く、おまけに似ているモノが多いからメンドくせーグループだ。
Tanaecia pelea
ペレアコイナズマ?
Tanaecia aruna
アルウナコイナズマ?
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20151123/20/iga72/50/16/j/o0800065213492232980.jpg?caw=800)
ペレアだと思うんだけど、どっちかなあ❔ 下手したら、どっちでもない可能性だってある。
同じようなのが出てきたが、これが果たして同種なのか別種なのかもワカラナイ。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20151123/20/iga72/21/ad/j/o0800062513492233256.jpg?caw=800)
図鑑が手元に無いと云うのもあるが、たとえあったとしても、このグループはワケがワカラン。
亜種や個体変異も一杯あるし、♂♀同型の奴や異型のもいてホンマお手上げ。
Tanaecia julii
ジュリィーコイナズマ♀
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20151123/20/iga72/01/3d/j/o0800065813492234211.jpg?caw=800)
♂はこんなの。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20151123/20/iga72/74/15/j/o0800062213492235321.jpg?caw=800)
インドシナ半島では普通種で、一番多いコイナズマじゃなかろうか❔
ヒマラヤからマレー半島、スマトラ島にかけて生息する広域分布種で、多分亜種とかも一杯ありそうだが、地味過ぎて興味が無い。
(Cynitia ヒメイナズマチョウ属)
この属もそっくりな奴が一杯いて、ワケがワカンナイ。亜種も多いようだし、同定にはまるで自信なしです。
Cynthia cocytina
コキチナヒメイナズマ♂
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20151123/20/iga72/bd/e9/j/o0800064913492236345.jpg?caw=800)
多分、マレー半島以南に棲むコキチナだろう。普通種のようだが、今回初めて出会った。きっと時期が合わなかったのだろう。
否、でも今回はコタティンギの一ヶ所でしか合わなかったぞ。だから、そんな普通種とはどうも思えないんだよなあ…。
まあ、コキチナで間違いないだろうとは思うけどさ。
にしても、綺麗な蝶だ。
結構好きかもしんない。
飛ぶのはあまり速くないが、敏感ですぐ藪の中へ逃げ込む。でも、暫くしたら戻って来るので、その戻って来た瞬間にシバいてやればよろしい。
つづく