いやー、ひどい暑さですね。前回ブログを書いたあたりからの気温の上がり方が急激過ぎてその影響は野生動物たちにも出ているようです。今週は彼らの住みかの状況がはっきりと実感できた気がします。
火曜日に蓮田のとあるお宅に罠を設置したところ、木曜と今日とで連日捕獲がありました。ここには天井裏に5月頃からアライグマの親子が住み着いていたようなのですが市から許可をもらったのが火曜で、すぐに罠を持って出向いたところ「昨日あたりから音がしなくなった」という家の方の話。この家はほぼ3ヵ月もの間毎晩のように天井裏から足音、何かをひっかく音が聞こえていたというお話でしたので早く対応して親子を捕獲したかったのですが、遅かったかと少し思ったところでの捕獲だったので、まだ彼らはこの家の周辺をうろついているものだと推測ができます。
実は依頼がある前に別の件の「業者」に依頼をしたところおそらくネズミ用の薬剤を天井裏に撒くばかりで何ら効果もなく、それどころか家の人たちをその刺激臭で苦しめる結果に終わったという話でしたので、アライグマにとっては多少の刺激臭を浴びせられたところで立ち退く気もないほど居心地のいい場所だったのでしょう。それがなぜ天井裏からいなくなったのか?それを確かめるのに一番いい手は、天井裏に入ってみることです。
糞尿などの確認の為、木梯子を使って家の人曰く数十年覗いていないという天井裏へ入ってみたのですが・・・・
あのですね、色々と古めかしい物が置いてあるとかどうとか以前に、暑いんですよ!
アライグマたちが住んでいるという話を聞いていると、古い家の天井裏は風通しもよく直射日光も当らないので涼しいのではないかというイメージがあったのでしょうね。完全にぶち壊されました。間違いなく50度以上はあり、空気は埃にまみれ、木片や積年の汚れで満ちた空間でこの時期に生存できる生物はいないと実感しました。
※ただし肝心のアライグマの足跡は埃に埋もれてほとんど見えず、糞尿も僕が探した限りでは全く見当たりませんでした。どうやらここの母親は子供の糞尿をしっかり始末していたのか、全員外の川沿いなどで済ませていたのかもしれません。ハクビシンも野外活動中は糞尿をほとんど水の中でするという話を農業技術センターの古谷益郎先生から聞きましたし、アライグマもそうなのかもしれません。少なくともこの家には子供がある程度動ける段階になってきてから侵入してきたのかもしれませんね。
全体的にこの通り、埃やゴミが積もるばかりでひたすらに暑い空間でした。そりゃ、気温が上がると共にアライグマたちは出て行ったのでしょうし、かといってこの場所を気に入っているのは間違いないのでそのへんをうろついて、涼しい川沿いなどで過ごしているのだと思われます。蓮田市は川が多いので隣接する林など潜む場所はたくさんあるでしょうからね。
今年の暑さも異常ですが、外仕事は勿論のこと、天井裏に入るような方はお気を付け下さい。アライグマでも逃げ出すような場所になっていますから。