続 5月の騒乱 | IDSアライグマ・ハクビシン・スズメバチ駆除日記

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ハチ・有害獣駆除担当のヴェスパ1号、アライグマ駆除担当の変人プロチョーネ1号、太ったネズミ駆除担当ムスムスクルスムスクルス初代 そして、ハクビシンのツヨシとヨワシの日常の奮闘ブログです♪
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 どうもープロチョーネ1号ですけれどもねー、なんでまた今週も土曜に会社でこんなものを書いているかといえばですね、昨晩アライグマの幼獣が見つかったと連絡があって本日対応する羽目になったからなんですよ。しかも・・・

 

 先週の記事を読んだ方ならすぐに分かりません?あの大きな母アライグマを捕獲したところの地下の収納スペースに幼獣がいるという話がまた来たんですよ。先週は床下の底まで荷物を除いて調べたにも関わらず、なのですから一応プロの業者として動揺はしましたね。「見逃すはずがない!」そうは言ってもここに何かがいるのは事実らしいので早速確かめに行ったのでした・・・。

 

 彼らはすぐに見つかりました。

 

 仲良く2頭。

 そしてもう1頭が見つかるなり下に潜り込んで逃げました。ここでちょっと比較を。

 

 一応皆さんにも確かめてほしい。これが先週土曜に同じところを覗いた際の写真なんですが、青いシートの入った桶に幼獣がいるように見えますか?ここに入り込んですべて調べているときに見逃すと思いますか?・・・いや、いかに人間の思い込み、感覚器官が信用ならないかは分かっているので「絶対」とは言えませんが、ひとまず先週述べたように彼らの行動に対する推測がさらに広がってしまいます。

 

・先週捕まった母親は子供を近所に逃がしていたが、戻ってこない母親を求めて子供だけでここに戻ってきた

・そもそもこの幼獣は別のアライグマの子供で、金曜日のあたりに母親が連れてきた

・単純に僕が先週の時点で見逃していてそのままだった

 

 さあて、どうなのやら。しかし先週と同じく、捕獲という結果だけは僕の目の前に現れました。

 この3頭がどこからどうやってここに来たか、いたかは推測するほかありませんが、アライグマがこうした人間の目の届かない隙間を目ざとく見つけて子供を育てる場所にすることだけは確かでしょう。彼らはすでに歩く事も、障害物をよじ登ることもできていましたので自分たちでここにやってきた可能性も十分にあると思います。生後、おそらく2~3ヵ月くらいで身長は成獣の半分くらいで約45cm。体重は1㎏にも満たないですが十分な餌が与えられればすぐに大きくなり、6,7月には親と共に餌を探してあちこちを歩き回るはずです。そして冬には成獣となって独り立ちし、各地に広がって繁殖をする・・・非常に短いサイクルで活動可能になり頑丈で器用。さらには田舎でも都市部でも暮らすことが出来る適応力がある。そりゃ増えるわけだと納得させられます。

 

 もはや日本列島でアライグマがいない都道府県はほぼないと言われており、日本全体の年間捕獲数はおそらく5万頭程度はいっているはずで(うろ覚え)、それだけの数が捕獲されても増えるほどの数が生息し、こうしている間にもどこかの森の中、林、天井裏屋根裏、河原などで増え続けているわけです。

 

 生物としては素晴らしい能力。果たして数十年前に彼らを輸入したヒトは見た目の可愛さ以外の素晴らしさを知っていたのでしょうかね。知らないからこうなっているのでしょうが・・・。

 

 追記:この現場ですが、月曜になってもまた「幼獣を2頭見た」という電話があってヴェスパさんが駆け付けたところ、何もいなかったとのこと。これで幼獣が自分たちでこの近辺をうろうろしていることが分かりましたし、僕が見落としたわけでもないことも証明できました。皆さんも、毛むくじゃらな大きなネズミみたいな動物を見た場合は親とはぐれたアライグマかもしれませんので見かけたら自治体に通報くださいませ。

 

再追記:5月29日、この現場近くの方からアライグマが木に登っていると通報がありました。ヴェスパ氏が向かったところ、今度こそここにいたであろう2頭を捕獲致しました。

親と姉妹(全頭メスでした)がいなくなってから10日程度ですが、健康状態もよく、このくらいの年の幼獣でもある程度餌がある状態ならば自力で生きていけるのかもしれません。もう6月にもなれば親と同伴するようになって各地の田畑を荒らしたりするようになってきます。もうその時に捕獲をしても彼らの拡散を促すばかりで駆除の効果も低くなってしまいます・・・。