どうも、プロチョーネ1号です。先日23日は無事アライグマ対策セミナーが開催され、多くの方々に参加頂きました。その事については近々改めてお知らせいたします。今回はこの5月のアライグマ事情をご紹介します。
今月は川口の例のように、あちこちで子育て中のメスが捕まり、親を失った幼獣がうろついている状況が多々見られました。例年であればどこかの天井裏や床下で育てられている幼獣が見つかり、親だけは捕まらずに逃げることが多かったのですが、今年は親が先に捕まることが多かったです。
このようにアライグマのメスは乳首が基本6つあり、子供に吸われた摩擦でお腹の毛が薄くなっています。
親を亡くした子供たちは自分たちで生きていくしかなく、このように親が捕まった場所近くの家の玄関先でうずくまっていました。この子は衰弱しているためか目がほとんど見えないようで、動けずにいました。
また別の場所で親を亡くした3人きょうだいは近隣の動物愛護精神の高い人に一時保護されていました。しかし子猫を保護するノリでアライグマを保護して飼育してしまっては特定外来生物法の禁止事項に違反し、1年以下の懲役、100万円以下の罰金を受けます。詳しくは以下のリンクから御参照下さい。
https://www.env.go.jp/nature/intro/1law/bassoku.html
このアライグマは法律について説明してすぐに回収致しました。数十年前にアライグマを愛玩目的または単に可愛いからという理由で輸入して飼育していた人々も、まさかここまで彼らが野生化して増えるとは思っていなかったことでしょう。これで母親が生き残ってしまってはアライグマの場合は通常冬に訪れる発情、繁殖期が夏から秋にかけても起こるためにまた子供が生まれる可能性があるので、防除をする者としては親子共々捕獲する事ができてよかったと言えるでしょう。
ただし、こうして捕まった彼らはごくごく一部にすぎないことも間違いありません。このような親子が日本列島の各地に何千何万組もいて、無事に育てられているからこそアライグマはここまで増え続けられるわけです。皆さん、特に埼玉県の方々の近隣には確実にいると思われます。