お茶が好きなので、和菓子もよく食べます。
お抹茶と季節の生菓子って最高ですね!
前回はあんこのお菓子についての本を紹介しましたが、
その流れで今日はこんな本はいかがでしょう。
『京菓子のしおり─塩芳軒 季節のいろどり』(髙家啓太、淡交社)
京都に和菓子を売るお店には「菓子屋」(おかしや)と「饅頭屋」(おまんや)と「餅屋」(おもちや)の3種類があります。
「菓子屋」は「御菓子司」(おんかしつかさ)といい、「もてなし」の菓子を作るのが専門です。「御饅頭屋」は庶民の「おやつ」を、「餅屋」は京で赤飯や神仏へのお供え用のお餅を扱っているお店です。
『塩芳軒』さんもそうですが、京都のお菓子屋でよく「司」と頭に書いてあるのを見ます。「司」とは朝廷から位をもらい、専属で御用をするという意味で、現在京都にある御菓子司はその時代から代々伝統を守ってきたお店です。
『塩芳軒』さんもご多分に漏れず、創業は1882年。西陣の地で、京菓子をあきなう老舗。
その五代目主人、髙家啓太氏が季節(二十四節気)に合わせた菓子を紹介します。
塩芳軒さんといえばまず思い浮かぶのが『聚楽』なのですが、そこはちょっと控えめに掲載。
京菓子の代表格『金団』を一年十二か月、それぞれの月にあわせて調整、紹介しています。
ちなみに表紙の金団は「睦月のはじまりの色」
「白い金団の裾に初茜の色、朝日が輝く様子を銀箔で、中の餡はうすい紅色にして年初めの心の色を表現」しているのだそう。
京菓子は、「五感」で楽しむもの
その「想像する楽しみ」を教えてくれる一冊になっています。
ぜひご覧ください。
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