ゴシュインデイズ -234ページ目

宇奈己呂和気神社(福島県郡山市)

宇奈己呂和気神社(うなころわけじんじゃ)。


ゴシュイン☆デイズ -まったり御朱印あつめの日々-

福島県郡山市に鎮座。

御祭神は瀬織津比売命(セオリツヒメノミコト)。

社格は明治十五年に旧郷社に列格。

延喜式内社の名神大社でもある。


御祭神の瀬織津姫命は『古事記』・『日本書紀』には登場しない神。

祝詞である『祓詞』の中にのみ登場する神で、あらゆる禍事や罪・穢れを海に流す神とされている。

そういった意味合いや名前からか、水神としての性質があるとされることも。

また、江戸時代の国学者・本居宣長は、


瀬織津姫命 = 八十禍津日神(ヤソマガツヒノカミ)


であると研究した。

八十禍津日神は、イザナミが黄泉から帰ってきて禊をした際に、イザナミの垢から生まれた神。

この垢は黄泉の穢れをたっぷりと含んでいたため、災厄を司る神になったとされている。

そんなわけで前述の本居宣長は悪神だとしているようだ。



そんな話がある一方で、瀬織津姫命は天照大御神の荒御魂(アラミタマ)であるという説もある。

荒御魂というのは、神様の持つ荒々しい側面の魂のこと。


ただ、記紀に載っていないのに名前が残っていたり、延喜式内社のような古社に祀られていたりという事があるために、朝廷にとっては邪魔だった土着の神だったのではないかというような話もあったり。



とにかくもう、いろんな説があって実態がつかめない、おいらにとっては謎の神様なのです(´・ω・`)


瀬織津姫命を祀る神社で有名なところでは滋賀県の佐久奈度神社があるんだけど。

ここは祝詞の『祓詞』に出てくる祓戸大神の四柱をまとめて祀ってるところだし、瀬織津姫命を単体で御祭神として祀っている延喜式内社は貴重なのかもしれませんな。



御由緒書が頂けなかったので、神社の御由緒についてはネットを探しまわって見つけたものを読んだんですけども。

創始は延暦元年(782年)、大伴家持が高旗山の山頂に祀ったのが始まりだとか。


また、別の話としては、社伝に欽明天皇十一年(550年)に高旗山頂で祭祀され、延暦三年(784年)に現在地に遷座したと伝えられれているという話も。


いずれにしても、この安積郡の総社として高い位のある神社であったということは間違いない。



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     【 鳥居 】

やや細身の神明鳥居。

鳥居の周りからはいかにも鎮守の森といった装いの森が生い茂っている。


鳥居の右手に見える赤い屋根の平屋の建物が社務所。

車が停まってたので、


「おー、こりゃあ宮司さんもいらっしゃるな。どうれ、お参りしてから御朱印を……」


なんて思ったら、宮司さんが社務所から出てきて車に乗っちゃうじゃないですか。

ひいいっ!!なかなか来れないのに、出かけちゃうんですか!!

と思い、これを見て猛ダッシュ。


「まだ出かけるまで時間があるんで、お預かりしますよ。お参りしてきてください。」

と快く引き受けていただけた。ありがたいことだねえ。



そんなわけで、順番的には参拝して御朱印を頂いてから境内の写真を撮ってたんだけど、まずは境内の御紹介から。




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     【 鳥居付近の左右の狛犬 】

かなり真新しい狛犬。

結構カクカクした印象。

後ろ側を見てみると、どうやら平成19年に奉納されたものらしい。



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     【 参道 】

参道の両脇には高い木々。

社殿が森に囲まれていて、自然の力で守られているような印象。

ただ、宮司さんには管理が大変なんでしょうね。

木が多ければ多いほど、掃除にも手間がかかりますし。

後ほど宮司さんとお話した際に聞いたんだけど、お供えもので卵を置いていかれる方がいるそうで。

それをカラスが食い散らかして掃除に苦労しているとか。

お供え物も選ばなくちゃですね。うーむ。



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     【 手水舎 】

シンプルなつくりでちょっと小さめな手水舎。

こちらは蛇口をひねって自分で水を出す形式のよう。



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     【 神楽殿 】

拝殿の右手にあった神楽殿。



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     【 拝殿 】

誰かがお供えもので置いたのか、紙パックのお酒らしきものが置いてあった。

で、こうしていろいろと境内の写真を撮っていたら、宮司さんが


「良かったらどうぞ、拝殿の中も見ていってください」


とのこと。

うひゃあ!良いんですか!滅多にない機会なので入らせていただくことに。

拝殿内に飾られている額など、いろいろなお話を聞かせていただいた。


特に驚いたのは初代総理大臣になった伊藤博文卿のお話。

安積疎水という用水路の完成の際に、式典に出席する前にこちらの神社にお参りして三円を奉納したとのこと。

郡山市内には神社が多いけど、わざわざこの神社だったというのはそれだけ安積総社で延喜式内社だったこの神社を重要視していたんだろうなあ。

ちなみに明治の当時の三円だから、かなりの大金だったんだろう。


また、中には『八幡神社』という額も。

江戸時代には誉田別命を相殿に祀り、八幡神社と呼ばれていたんだとか。

ちなみに今でも誉田別命は配祀されている。

あくまでも主祭神は瀬織津姫命ということだけども。


で、瀬織津姫命がどういう神様かよく分からなかったので宮司さんに「どういう神様なんですか?」とお聞きしてみる。

すると、

「イザナギノミコトが禊をした時に生まれた神様で、祓えの神様ですね。普通は神社にはあんまり祀っているような神様じゃないんですけどね。」

とのこと。

なるほど。いろんな説がある神様だけども、神社としては八十禍津日神と同一の神様だというスタンスのようだ。

でも災厄を司る神様だから、お祀りして見方にしちゃえば災厄から逃れられるという考え方もあるようで。

厄除けには御利益があるのかもしれないよね。



あとは社紋が例の×印、直違だったので二本松藩の庇護にあったらしいとか、そういったお話をうかがったり。

宇奈己呂和気神社という名前が変わった名前なので由来をうかがったり。

由来は分からないとのことでしたけど。


あと、話の中で出たのは、神社の運営もかなり大変で手直しが出来ずにいることとか。

たしかに壁板に隙間があいていて、運営が大変なんだろうなあと感じたり。

でも、延喜式内社、しかも名神大社で御祭神も珍しい、貴重な神社なんだからなんとか地域をあげて守ってほしいなあ。

私らとしてはお参りに行ってお賽銭をお納めすることしかできないんですけども。


なので福島に来られた方には是非有名どころだけじゃなく、いろんな神社をお参りしてもらいたい。

特に一の宮が四つもあるんで、福島県に来る機会というのは結構あると思うんですよね。

そんなことを思って、最近の更新はずっと福島県の神社に特化した内容になっていたりします。



で、話を伺い終えて、再び境内へ。



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拝殿脇のイチョウが黄金色に染まって綺麗。

紅葉する木々はそんなに境内には多くなかっただけに、より一層強い存在感がありますな。



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       【 本殿 】

で、こちらが本殿。

覆いの屋根があるけども、かなりの大きさのある本殿。

名神大社の威厳を感じる立派さ。



さて、実際のやりとりと順序が逆になりましたけど。

いただいた御朱印がこちら。


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初穂料はお気持ちでということだったので、500円をお納めしました。


珍しい御祭神が祀られている、歴史も格もある神社。

是非皆さんにもお参りして頂きたい神社です。





■宇奈己呂和気神社への地図


     ※東北自動車道 郡山南ICが最寄りのIC



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◆神社の情報



宇奈己呂和気神社  うなころわけじんじゃ


御祭神:瀬織津比売命 (配祀 誉田別命)

社格  :郷社、延喜式内社・名神大社

鎮座地:福島県郡山市三穂田町八幡字上ノ台76