読書日記、その他の日記 -65ページ目

「わが闘争 (まんがで読破) 」 - ヒトラー

バブルの始まりにはそれがバブルなのか高度経済成長なのか区別がつかないといいます。

ではヒトラーの初めの頃にそれがヒトラーであることや、

スターリンの初めの頃にそれがスターリンであることは、

その最中の人間に本当にわかるのだろうかと、

この本を読んで思いました。


「世直し源さん―ヨシイエ童話 (2) 」 - 業田 良家

ステテコ姿の世直し源さんが総理大臣になって、「国会議員性根たたき直し法案」を通そうとするお話しです。
文庫版の2巻から買いました。

この題材で、ちゃんと漫画になっているのが、業田義家のなみなみならぬところです。

初出は1989年、バブル真っ盛りの頃の漫画です。


「文章の品格」 - 林望

「文章の品格」と題した本は、中身の文章が品格高くあらねばなりません。

これはプレッシャーが高いです。

林望の文章は、ひらがなの多い平易な文がつづくなかで、「ときどき漢語が出る」、「ときどきちょっと意外な動詞の使い方をする」のが特徴だと思います。

*** 「ときどき漢語が出る」

「あたら疎略に扱ったのでは」 (「粗略」ではないところがミソ)

「文章はその根のところに、各自の「話し言葉」が伏在しているはずなので」

p21. 「両親、祖父母、先生、長上に対して」

p22. 「しかしそれはかえすがえすも悪い思案です」

p36. 「その違いのいちばんの分水嶺は」

p42. 「その人がおもしろいと思ってくれる事柄だろうか」

p47. 「自分だけで感情を自得して喜ぶ」

p52. 「あとで原稿の整斉などをしなくてすみますから」

p78. 「内容により、作者の好尚により、一定しない」

p94. 「区々たる文法や」


*** 「ときどきちょっと意外な動詞、漢字の使い方をする」

p18. 「往々にしてそういう無意識に口にのぼせられるので」

p19. 「相手の名前を打ち付けに呼ぶのは」

p30. 「直ちに母の叱責を蒙ったものでした」

p30. 「漱石、鷗外、志賀直哉などの文章を読んで心に落ち着ける」

p84. 「おそらくたちまち廃って」

「文章は『離見の見』の視座で書きましょう」というのが主題でした。『離見の見』のような能楽の言葉を引き合いに出して、しかし、イヤミなく文章が作れるのは、なかなかのことです。