読書日記、その他の日記 -4ページ目

「恐るべき子どもたち」 ー 萩尾望都

ヨーロッパの年のじめじめ降る雪の、部屋の中の、ストーブの生暖かさが、これほど表現できているまんがはないと思います。

女性漫画家は、「恋愛以外の、だけどほとんど恋愛と近いほどに密接な人と人のつながり」を描こうとしているのだという気がしてきました。

うちにある本の数々は、それが、この作品に出てくる、宝物を入れた引き出しです。

「あのひととここだけのおしゃべり」 ー よしながふみ

p21. 紡木たく ~ 「いいなあ、かわいくて」じゃなくて「いいなあ、やせてて」

p22. インテリ男が大島弓子を理解したかのように語るのはほんとうに腹が立つ。

p33. 大島弓子とつげ義春。
    男のグータラはかわいく書けるが、女のグータラはそうならない。

p35. グレンスミスの呪い

p66. 天人唐草とバナナブレッドのプディングは、同じことを怖く書くか、怖くなく書くかのちがい。

p75. 恋愛に限らず、人生は一瞬、非常に幸せなことがあって、それ以外に何もない。

p79. 同性が主人公だと要求が厳しくなる。だからBLに走ってしまう。

p142. 男と女では抑圧ポイントの数が違う。

p149. 揚げた天麩羅を敷紙の上に乗せても油一滴つかないような、優れた天麩羅職人のような匠の技を身につけられるかもしれない。
(油物なのに油切れがいい)

p193. ウミノさんはこんなに小さくてかわいいんですが「勝負」という言葉が大好きなんですよ。

p194. ハチクロは「恋愛についてはボロボロだが仕事だけは一生懸命、必ずやり遂げる世界」

p203. 「人間ジャンケンに負けた気がする」(ウミノチカ)

p206. ウミノチカは「困っている人を見たらとりあえず何かを食べさせる」のがきまり。

p214. 「面白いマンガを描きたいという点では、マンガ家はみな同じ夢を見ている」(ウミノチカ)

p224. 「自分が描き始めてわかった。「オレはジャンプで一番取ってやる」みたいな精神状態では、(「さくらの唄」のような)ああいうのは描けない」。よしながふみ

p229. 「コマとコマの間には秘密がある」. 一青窈

p262. 「男女の恋愛以外の形で人と人の絆を描きたい」

NANAは、

「彼氏はいるけどそんなのあたしにとってはたいして重要じゃない。それよりもあの彼女に軽蔑されないかどうかが問題なんだ」

の世界。

「女が物を考えるのが不快なのかもしれませんね」萩尾望都

p266. 「なんかオバケみたいな人がギターを持って現れるんですが、あの人の説明が難しいんですよね」
「世界の綻びの上に立つように言われた、お針子さんみたいな存在かもしれないですね」

「大島弓子は、60ページの作品を描くとしたら頭からガンガン、ネームを切っていって大ゴマを使ったりもするんだけど、ページが足りなそうになったら、セリフが増えて、コマも小さくなってくる」(萩尾)

萩尾望都は交響楽、大島弓子はメロディ重視。

萩尾望都:ストーリーは最初と真ん中と最後だけは最初に考える。

11人いるは高校のとき考えたネタだけど、11人のかき分けができなくて、ずっと描けなかった。

p290. 世界中でこんなによその国のことを上手に描けるのって日本だけじゃないのかなって。

「すきとおった銀の髪」 ー 萩尾望都

ひさびさに読んだらすごかった。

ひとこまで30年が経ってしまう。