中級チェロの完成 | ヴァイオリン技術者の弦楽器研究ノート

ヴァイオリン技術者の弦楽器研究ノート

クラシックの本場ヨーロッパで職人として働いている技術者の視点で弦楽器をこっそり解明していきます。

こんにちはガリッポです。

いろいろな話があります。
しばらく前にチェコのマティアス・ハイニケを修理して音が良いのに驚いたという記事を書きました。ニコラ・アマティを持っているアマチュアのヴァイオリン奏者がサブのヴァイオリンを探しているということで、ハイニケを試したところ大変気に入ってるようです。「アマティよりも音が良い」とハイニケばかり弾いているそうです。
こういうことはあり得ます。
そのハイニケはなぜかわからないけどもとてもよく鳴ります。少なくとも音量があるということではモダンヴァイオリンのほうがオールドよりも勝っていることはよくあります。

したがってオールド楽器は性能では劣るけども、独特の味があるので、演奏者の技量でカバーするという面もあるということです。
すくなくとも中級者くらいまではモダン楽器が最良である可能性は十分あります。


もう一つは、どこの産地の楽器でもまれにとてもよく鳴るものがあります。ハイニケをいくつも知っていますがそんなに「鳴る」というイメージはありませんでした。なぜかわかりませんがそのハイニケだけは鳴るのです。
チェコ・ボヘミアの楽器製作にはどこの木材が使われていたのかもよくわかりません。地元のものかもしれません。しかしフランスでもイギリスでもドイツでもハンガリーでも鳴る楽器があるので木材の産地などは関係ないようです。ハイニケが同じところから材料を入手していてもそういう違いがあります。

だから楽器は一期一会だなと思います。



前回は量産品と高級品を見分ける話をしました。
私は絶対に高級品が優れていると考えているわけではありません。商品の質に見合った値段で自分に合ったものを買うべきだと考えているだけです。特に演奏で重要なのは音です。

しかし、修理の仕事をしていれば見事に作られた楽器のほうが正直テンションが上がるし、どこもかしこも狂っているような粗悪品ではフラストレーションがたまります。戦前のものなら安価な楽器は痛みもひどく、作られた時点で欠陥がありますからどこまで直せばいいのかわかりません。全部バラバラにして加工しなおして組み立てないと直せません。しかし、高い修理代を課すわけにもいかないので困ったものです。一番難しいのは安い楽器の修理です。

これが見事に作られた楽器なら、ただ単に決まった作業を丁寧にするだけで良いのですから、気持ちが良いものです。


これも職人によって相性があって、仕事が雑な人は安い楽器の修理に向いているかもしれません。強引でいい加減な修理になっても気にならないからです。逆にきれいな楽器に汚い修理を施すと目立ちます。破損したところを復元するには作者と同じ技量が必要です。

だから修理する職人と作った職人の感性が似ている方がやりやすいですね。
オールド楽器では全く作者の意図が理解できないこともあってそれはそれでおもしろいですけども。



勤め先で「ノイナー&ホルンシュタイナー」のヴァイオリンを修理していました。ドイツのミッテンバルトの量産メーカーではメーカー名が知られていて他のものよりもずっと高いもので、値段ではミルクールの量産品に次ぐものです。
なぜかと言えば、ミッテンバルトに代々続くノイナー家のルードビッヒ・ノイナーという人がヴィヨームのところで修行して、モダンヴァイオリン製作の手法をミッテンバルトにもたらしたからです。商人的には良いストーリーですね。

しかし実際に楽器を修理してみると、作りには問題があり他の量産品と特に変わらないようでした。それに対してノイナー本人作の楽器はまさにヴィヨームそのものです。それもそのはずでヴィヨーム本人は楽器を作っていなかったからです。このためどう見てもフランスの一流の楽器です。

だからルードビッヒ・ノイナー本人のものか量産品かを見分ける必要があります。それが前回した話です。
天才だの巨匠だのそんな話をしているのではなくてその前に量産品か高級品かを見分けられるかというレベルの話をしています。品質と生産コストの関係から値段を言っているだけで、私自身が心の底ら「良いなあ」と思っているという意味ではありません。それどころか20年やっていても何が良いのかよくわからないです。

天才か巨匠かは私にもわかりませんしウンチクはファンタジーだと思っています。


ノイナー&ホルンシュタイナーのヴァイオリンはニスがミッテンバルト特有の赤茶色のものでザクセンとははっきり違います。見た目も量産品としては綺麗な方でメーカー名も有名ですからそこそこの値段で売れるので修理もする価値があります。
裏板の合わせ目が開いていたので表板を開けて接着しなおす必要がありました。
100年以上前の楽器ですからネックの角度も直して、指板も新しくしないといけません。

後輩の職人には修理を学ぶ良い教材ですのですべて一通りやらせることになりました。同じことは高価なモダン楽器でも必要になるからですが、いきなりやるのは危険です。与えられた仕事を一つ一つこなして信頼を得て高価な楽器を担当するようになるのです。

量産品としては見た目もよくメーカー名もついていますが、板が厚すぎるものでした。これもついでに薄くしてバスバーも新しくしました。ネックの入れ直しは苦労したところです。オリジナルのネックがおかしな角度で入っていたからです。かと言って「継ネック」をするのはコストがかかりすぎます。これが見事に作られた楽器なら元のあったところに角度だけを変えて入れ直せばいいわけです。

苦労はしましたが、修理した結果音は良く即完売となりました。量産品ですが優れたモダン楽器になりました。
買った人は有名メーカーの楽器だから音が良いと思っているかもしれませんが、改造を施した結果ですから、ベースは無名メーカーのものでも同じです。ただ、高い値段で売れるので凝った修理を施す経済的な価値があったというわけです。

つまりメーカー名なんてのはあてになりません。これが戦後の西ドイツくらいになってくると機械化して決められた設計に基づいて同じものが量産されるようになります。メーカー名は意味を持ってきますが、それ以前はとにかく品質がバラバラで「設計」などという概念は無くメーカー名などは意味がありません。



私自身は自分が作るなら安上がりなものを雑に作るのは苦痛です。仕上がったと思う前に作業を止めないといけないからです。納得がいくまでやりたいです。
ほとんどの人は飽きてしまい私のような水準にしなくてはいけないとなると悲鳴を上げます。

オールド楽器では無造作に作ってあって、それの方が勢いや力強さを感じることもあって、チマチマ作業を続けるのも良いことではありません。

それも含めて、職人はそれぞれ自分にちょうどいい仕事の仕方があるのです。コントラバスを作るなら細かいことは気にせず、怪力でザクザクと作業を進めるタイプが向いています。重箱の隅をつつくようなタイプでは完成しません。
ヴァイオリンでも音ではちょっと雑なくらいな方が鳴りっぷりが良いことはよくあります。
あまりにもきちっと作るよりも、ルーズに仕事したほうが構造的にもゆったりしてるのでしょう。

だから是が非でも品質が高い作者の方が優れていると考えているわけではありません。その人の感性で楽器を作るしかないのです。
ただしあまりにも品質が悪かったり、基本を理解していないとトラブルの原因になります。

業者が平凡な職人を「名工」と宣伝していると嘘だと気づきます。ウンチクは嘘ばかりなので音だけで楽器を選んだ方がましです。嘘は嫌いで、「平凡な作者で音が良い楽器」などと本当のことをそのまま言ってるなら良いと思います。名工が作ったものの音が良いはずだという前提が間違っています。「名工=音が良い」というのが嘘で、平凡な作者を名工だというのも嘘です。嘘の上に嘘を重ねているのでそのようなウンチクは情報としては知る価値がありません。余計なことを知っていることは害になります。
まじめに修行すれば誰にでも高品質なヴァイオリンは作れます。それ以上の天才や名工なんて無いと思います。

それに対して作者の「造形センス」というのはあります。音楽家で言えば音感やリズム感といったような基本的なセンスです。工芸品としての側面だけに注目すれば腕の良い職人というのはあります。それは知名度とは一致しませんがパッと見た瞬間にわかるものです。物の形や立体をイメージして作り出す能力です。デッサン力といっても良いでしょう。また形全体のバランスはおかしくても細かい作業が得意な人もいます。これも工芸品では「良い仕事」と言われるものです。

それでも100人に5人もいれば過去400年間を合わせるとトータルでは覚えきれないほどの数になります。天才というには多すぎます。そのレベルに達するとそれ以上はやりようがなくそこからさらに抜きんでているいうようなことはありません。楽器は道具であってそれ自体は芸術作品ではないからです。優れた才能が有ってもヴァイオリン製作では出すことができません。




それに対して仕事がいい加減な人は自分に甘いので自分を過大評価して自画自賛してることは多いです。アピールがうまく有名になることもあります。謙虚な職人はその逆です。




私自身が楽器以外で高級品が欲しいかと言うと、あまり欲しいとは思いません。
高級品を作るしんどさを知っているので、他の人には気の毒で甘くします。

仕事を離れてまで神経を研ぎ澄ましていたくないです。
枝の先の先まで手入れが行き届いた日本庭園などは嫌いです。
もっと無造作でリラックスしている空気のほうが好きです。
何から何まで計算づくというのは「俺はすべてを分かっている」と傲慢に見えて嫌いです。「分かってる」と思ったらそれで終わりです、つまらないです。物の見方を変えると今まで気づかなかったことに気付きます。自分がまだ知らない何かを見出そうという態度のほうが良いでしょう。

実用的なものの方が面白いです。「実用的なものが揃っている風景」は絵になってカッコいいと思います。
「デザインのためのデザイン」というような現代のデザインは好きではありません。
仕組みというものがあってそれでできている形が好きです。
でも粗悪品はダメです。仕組みがあってそれを職人が素材を吟味してちょっと形を整えるくらいで良いと思います。

日常的に使用するなら安いもののほうが気楽で良いです。
楽器でも安くても音が良いものを高く評価しています。


食べ物のこだわりも節約生活を余儀なくされたこともあるでしょうが、高級なものを食べようというのはあまりありません。料理は仕事の次に好きなものでしょう。自分の好みのものや健康に悪くないものが売っていないこともあって、毎日自炊しています。コンビニやスーパーのお惣菜のようなものは無く、できてるものはハムやチーズなどだけ、冷凍食品はおいしくありません、日本に住むよりも何でも自分で作らないといけません。

自分で料理をする人は味覚が発達しているという研究があります。テストすると細かい味覚の違いが分かるのだそうです。高級なものを有り難がってはいないのですが、自分で料理している人は味の調整や材料の購入経験などを通じて細かな味の違いが分かっていると思います。こちらでは肉よりも魚の方が高いです。魚のほうが肉よりも高級食材だから買っているのではなく魚を食べたいから高くても買っているだけです。日本のような鮮度や質の魚ではなく高級魚でもありませんが、魚であるだけで私にとっては嬉しいものです。ヨーロッパの人に比べて魚を多く食べるので自分のことはペンギンだと説明しています。動物園でペンギンを飼う場合の餌という意味です。動物はそれぞれ好む餌がありますから。内陸の動物園ではエサには冷凍のイワシなどを与えています。生きている魚の方が良いでしょうがペンギンはそれでも喜んで食べているようです。

「最高の旨さ」というのは求めていなくて、毎日同じものだと嫌になってしまうので健康的な食材や調理法で食欲が出て食べられる範囲内に持ってくることが重要です。太るのは嫌ですから。腕が良い職人は自分に厳しいため体も引き締まっているように思います。だから恰幅が良くて高そうな服を着ていると弟子に作らせているんじゃないかと疑惑がわいてきます。

最近は大根が手に入るようになってきました。スライスして生でポリポリと食べることができます。おかずにそれがつくくらいでも料理に充実感が出てうれしいです。大根が売っていると喜んで買います。

楽器も自分で作ると見えてくる世界が違ってきます。




中級品のチェロ

チェロで難しいのは量産品よりも良いものが欲しいとなった場合です。ハンドメイドでは作られた本数が少なく値段も高いからです。値段が高いと言っても職人としては作れば作るほど貧乏になるほど安すぎるものです。

学生さんや趣味でやっている人でも量産品よりも良いものが欲しいというニーズはあります。つまり100~200万円のゾーンということになってきますが、普通の人の感覚ではそれでも高いですね。

しかしハンドメイドで作るには安すぎて量産工場で作ったものとしては高すぎる値段なので選択肢がありません。

現実的には「古い量産品」が重宝されています。ミルクールやマルクノイキルヒェンのチェロでも同じようなヴァイオリンとでは全く注目度が違ってきます。お金持ちではないけども才能がある学生などにとても求められているものです。

そのようなものを修理して売るのも重要なものですが、それ以外の選択肢が工場で途中まで作られたものを改造して仕上げるものです。
古い量産品は強い音が出やすくなっている代わりに耳障りで鋭い音のものが多いです。そうなると好みが特定に限られてしまいます。それとは違うタイプのものを作ろうというわけです。

ハンドメイドの楽器にも安いものがあります。しかしチェロというものを作るだけで精一杯で音まで充実したものとなると難しいです。癖が強い中途半端な残念なものが多いです。チェロは特に「一長一短」になりやすいと思います。弦楽器は基本的に低音が良ければ高音がダメ、音が美しいと音が弱いなどと、一長一短になり全面的に優れているこということは難しいです。だから私は自分に合う楽器を選ぶべきだと言っています。店としてはいろいろな音のものを取りそろえるのが理想です。

チェロの場合には胴体が響く音域が、チェロの音階の音域に合っていないといけません。例えば板が厚すぎると低音が出なくなり、薄すぎると高い方が出なくなります。チェロで低音が出ないのは魅力としては半減します。ハンドメイドの楽器にも多い欠点です。
一方でソロの曲ては高い方も使いますので高い音が弱すぎてもいけません。

低音を出やすくするには板を薄くすればいいということですが、胴体の強度が不足して柔らかくなりすぎると弾いた時に音が跳ね返ってこないで沈み込んでしまうように感じるでしょう。だからどうやっても失敗作になってしまうのがチェロです。

今回はニスを塗る設備から構築を始めました。
勤め先の店内改装でニスを塗るスペースがなくなってしまったからです。

私以外にはどうしてもオイルニスを塗ろうという人はいませんから私が自分で設備を作りました。チェロにニスを塗るのはとても大変なのでアルコールニスでは難しいです。チェロのニス塗は10年以上私だけの担当になっています。塗らない人は重要性が分からないのです。

今日ではスプレーで塗られた最安価なものを除いて量産チェロの場合ほとんどが何らかのアンティーク塗装が行われています。もちろん本当のオールド楽器と見間違えるようなものはありません。単に汚いだけのものです。
そこで今回は上等なオイルニスで新品のきれいさを出すのが目標です。


このような感じに仕上がりました。色は写真ではうまく写りません、皆さんの見ているディスプレイによっても違うことでしょう。ごく普通の赤茶色です。

光沢があって新品の楽器らしい綺麗さがあります。
裏板の木材はさほど上等なものではありませんが、ヴィヨームなどもそれほど完璧なものを使っていません。


ヘッド部分は量産品とは思えないほどきちっと仕上げました。形自体は変えられないので限界もあります。


弦にはピラストロのパーペチュアル・エディションを張っています。パーペチュアルはピラストロで一番新しい高級スチール弦でエディションは一番新しいバージョンです。詳しくはピラストロのサイトを見てください。
チャートではすべてにおいて中庸なのがエディションなのでとりあえず張るには良いと思います。ソロイストは低音が力強くて高音が柔らかいとのことなのでそちらも多くのチェロに合うでしょう。

パーペチュアルはそもそも強い張力でメリハリの効いた尖った音のするものです。ギュッと力で鳴らすようなタイプです。私が手掛けるチェロは音が柔らかすぎることもあるので同僚とも意見が一致しました。同社でもエヴァピラッチゴールドならずっと柔らかいものですし、ラーセンの新製品イル・カノーネでもかなり柔らかくなるでしょう。

改造するときは板は薄くできても厚くはできません。どこまで薄くするかというのがテーマですが、今回はエッジ付近はあまり薄くしないようにしました。ここが薄いと表板や裏板はかなり柔らかくなります。
柔らかすぎると沈み込むような手ごたえになってしまいます。

気になる音は?


今回のものはいつも買っているのとは違うメーカーのものです。師匠が情けでコロナで困っているルーマニアの業者から買ったものです。
従って音は予測もつきません。
良いのはf字孔が滅茶苦茶大きくなく手直しのしようがある所です。またいつもの業者は完成品は音が柔らかいのが特徴で、改造するとさらに柔らかくなって柔らかすぎるのが問題です。

弦を張って調弦してもC線の下から鳴るというのは無理です。G線くらいから鳴り始める感じでチェロとしては普通です。

二人の人に弾いてもらいましたが極端に低音に寄ったバランスではないものの、低音には深みがあり4弦のバランスも良いと思います。C線はちょっと物足りないかもしれません。でもよくある現代のチェロよりもはるかに低音が出て深みもある方でしょう。
高音は伸びやかさと柔らかさがあります。最低音を犠牲にした代わりに得られたものでしょう。

パーペチュアルでも全く金属的な硬さや鋭さは感じずに豊かに響きます。特に部屋に音が響いてチェロから直接聞こえるというよりは部屋全体が響いているような感じなので大ホールで真価を発揮するタイプでしょう。

柔らかく上品な音でボリューム感もあると思います。バランスはまっとうでオールマイティーなものでしょう。
現代のハンドメイドのチェロでは見た目も明るい黄色やオレンジで低音が全然出ないものが多いのでそれよりは深みがあって豊かな低音だと思います。

素性はかなり良いと思いますので弾きこみで化けるかもしれません。
残念なハンドメイドものよりも音は良いでしょう。

先日もマルクノイキルヒェンの戦前のチェロを買った人が、高音が鋭いというので弦の交換をしました。最近ではラーセンのイル・カノーネのWarm&Broadが特に柔らかい音なのでそれにしました。

このチェロに関してはそんな心配はありません。好みで選ばないといけません。


古い量産品はジャンクフード的な刺激的な音で強さを感じるものです。音だけで楽器を選ぶと才能のある学生などに選ばれます。
このチェロは量産品がベースとは思えない上品な音です。そのようなものが比較的安価で買えるのは珍しいでしょう。即戦力と言うよりは長期的に見た方が良いかもしれません。先生は割とこのようなものを好む人はいます。

もうちょっと板を薄くすればC線から出るかもしれませんが、全体的に地味な音になるでしょう。個性は強くなる半面、万人向きではなくなります。今回は見た目もオーソドックスで音もそういうものを目指しました。

なじみのチェロ教師の方が来るので感想も聞けるかもしれません。


ニスもオーソドックスな赤茶色ですが、チェロでは面積が大きいため同じ色ではヴァイオリンよりも明るく見えます。低音楽器が好きではじめた人にはイメージとしても明るすぎる色は人気がありません。
濃い色にするにはニスを多く塗り重ねないといけませんが、作業コストや音響面でもあまりにも厚く塗るわけにはいきません。濃い色のほうが色むらが出やすく汚らしくなってしまいます。
濃い色できれいに塗れるニスを開発する必要があり、それが今回実現できたので良かったというわけです。