餃子づくり | ヴァイオリン技術者の弦楽器研究ノート

ヴァイオリン技術者の弦楽器研究ノート

クラシックの本場ヨーロッパで職人として働いている技術者の視点で弦楽器をこっそり解明していきます。

こんにちはガリッポです。

休暇をとって帰国も考えていましたが無理そうなので、夏休みにしました。

散歩に行くと

こんなきれいな建物があったりします。でも左側の窓を見ると窓枠がひどく傷んでいます。中の部屋も物置のようになっています。修復が手つかずという所でしょうか?
古いお城が安く売っていることもありますが買ったら大変です。

さて今回は休暇なので全く楽器とは関係のない話です。オリンピックでも餃子が話題になりました。餃子は最近はちょっとは知られるようになったのかスーパーでも売られています。もともと日本料理では無いですがパッケージには日本風のものだと書いてあります。
おそらく日本製の機械で作っているのでしょう、見た目は日本の餃子と全く同じです。しかし食べてみると中身が違います。とてもがっかりするものです。見た目が同じであるだけに食べた瞬間の違和感が大きくがっかりするのです。それならまだ、イタリア料理のラビオリとかロシアや東欧の餃子のほうが別の料理として食べられるので良いです。

なぜそんなことになるのか不思議です。工場ではそれだけの設備を投入しているのに中身を日本の餃子とは全く違うものに変えています。
これは一つはこちらの人がイメージする「アジア料理」というのがあってそのイメージに沿っていないといけないからではないかと思います。アジア料理というのは漠然としていて実際には存在しないものです。でもイメージです。

日本人が経営する日本料理屋で餃子を買っても、日本の実家の近所のお店に比べるとがっかりするものでした。
味の素の冷凍餃子も日本食材店で売られています。これでも大都市まで買いに行ったり冷凍運送代を払ってまで食べようとは思いません。日本に帰国したときの楽しみにした方が良いです。

かつては全く餃子が売っておらず自作を試みたことがありました。しかし皮がうまく作れず得体のしれないものができていました。2時間かかって作ってなんだかわからない餃子風のものを作っていました。それも長らくやっていません。

それでもう一度研究しなおして作ってみました。

小麦粉が種類が多くてどれを使っていいのかわかりませんでした。最近は日本人の方のブログなどもあってどれを使えば良いか実験された方がいました。
日本のような強力粉や薄力粉という分類がありません。

過去に失敗していた経験も全く無駄ではなくこれでもかというくらいに練ったらいい感じに皮ができました。

なんとなく餃子っぽいものができました。

蒸し焼きにするとなかなか良い照りが出てきました。フライパンも古いのでクッキーを焼くときのシートを敷いています。

焦げ目が弱いですが十分焼けています。
ラー油などもサラダ油に一味唐辛子を混ぜて放置するだけで似たようなものができます。

餃子が難しいのは①生地をこねる②中身を作る➂生地を薄くして丸くする④包む⑤焼くのすべての工程が難しい所です。一か所でも失敗するとせっかく作ったものが台無しになってしまいます。それで怖かったので少し皮を厚めにしました。この結果皮は厚めにはなりましたが破れることも無くきれいにできましたし、皮自体もつるっとした滑らかな質感で腰があるものです。かつて大失敗していたころから比べると信じられないくらいうまくいきました。これならもう少し皮が薄くてもよさそうですが、これはこれで皮自体に存在感があって麺のような食べ応えがあります。満腹感もあります。

餃子っぽいものができたという以上のものです。店で売っている中身が別物の餃子はもちろん味の素の冷凍餃子や日本のスーパーで売っている加工済みのチルド餃子よりはしっかりしたものを食べている感じがします。

プロの作るものとは全くかけ離れているでしょうが餃子が手に入らない環境では自作できるなという自信が付きました。日本でなら食べに行った方が簡単です。

時間がかかるもので作るのに2時間かかって食べるのは一瞬です。慣れてくればそこまで時間はかからないでしょう。

いずれ職場の仲間にも披露する日が来るかもしれません。


ヴァイオリン作りと似ている点は、どの工程でも大きなミスをしないことが重要です。そうすれば何とか食べられるものができます。

欠点が無いものを目指すというのは面白みはありませんが、台無しにしないというのはとても大事です。

まだまだ良くなる可能性があるように思いますが、餃子ばかり作っているわけにもいきません。祝日や休暇をとったときの楽しみとしましょうか。餃子ができればシュウマイもできるのではないかと考えています。


またお仕事頑張ります。
コンサートのチケットも購入したので、様子もレポートしたいと思っていますが、いかんせんコロナの状況が日増しに悪化しています。演奏会自体も中止になるかもしれません。