嘘のようなフォントの話 | 不況になると口紅が売れる

不況になると口紅が売れる

~遊びゴコロで、世界を救おう!~

 企業ロゴと同一のフォントを開発し、さまざまな人に使ってもらうというブランド戦術を考えてみた。


 例えば「富士通」は企業ロゴをデザインするに当たって「FUJITSU」というフォントを開発し、それを当てはめたロゴにした。また、「秀英」というフォントは、大日本印刷独自のものである。

 こうした、オリジナル活字が、コーポレートブランドの個性を如実に体現する場合もある。企業ロゴフォントを浸透させることで、ブランドを定着させようという試みは、十分考えられる手法であろう。

 

 広告ビジネスと連動させるのも、たぶん容易である。

 例えばテレビであれば、番組タイトルや、テロップを、一定の企業ロゴとするようなパブリシティ方法が考えられる。新聞や雑誌の活字を全部変えるというのはたいへんだけれど、テレビ番組であれば不可能ではなかろう。「この番組は、フォント富士通でお送りしています」という、新たなタイプの番組提供が成立するというわけである。

 他にも、外国映画の吹き替えの文字とか、カレンダーの数字とか、あるいはメールやブログなど個人間のメッセージのやりとりを特定のフォント化してもらうこともできない話ではない。


 ブランドの「らしさ」は、実に様々なところに宿る。「香り」や「音」、「手触り」という「らしさの表現」もある。「文字のデザイン」が、そのブランドらしさであったっていいわけだ。

 フォントって意外と、こだわりがある人もいるわけだしね。