頭脳五輪となるものが開催されるという。
しかし人類史上、最高の頭脳芸術とは、日本の詰将棋ではないかと思っている。
江戸時代に、伊藤宗看、看寿という、それこそ不世出の天才名人があらわれ、
「将棋無双」「将棋図巧」という傑作を遺してくれた。
これを全て解けた者だけがプロ棋士になれるという伝説?もあるが、
いまだに棋士の卵たちのバイブルとなっている。
しかし、その凄さ、素晴らしさを伝えるのは非常に難しい。
まずは、駒の動かし方など将棋のルールがわからないとダメだし、
詰将棋特有のルールもある。
さらに、捨て駒や打ち歩詰め解消のために発生する不利感のある手、
合い駒や、詰め上がりの「あぶり出し」などなど、
これを、「素人」にどう伝えればわかってもらえるのか?
音楽や絵画、映像などの芸術は、
むろん奥義を知れば知るほど面白さは増していくが、
しかしとりあえず見ればわかる、聞けばわかる、という性格がある。
詰将棋作家が文化勲章をとるのは…いつの日のことか?
図は9手詰。
むろん、宗看・看寿に及ぶべくもないが。
ご関心のある方は、フォトを見ていただければと思う。