大江戸線の巨人たち | 不況になると口紅が売れる

不況になると口紅が売れる

~遊びゴコロで、世界を救おう!~

 1980年代のことだが、「東西線の岡山 」伝説というやつがあった。


 バスケットボールの岡山(住友金属)選手を東西線でよく見かける、という話である。

 「そうそう、よくいるよ」

 「あ、おれも見たことがある」

 …てな感じで、座は一気に盛り上がる。

 なんのことはない。単にデカイ(230センチ)から、目立っただけのことだ。

 「岡山がよくいる」わけではない。


 先日、大江戸線に久しぶりに乗って気づいたのだが、巨体の人がやけに多い。みんな天井に届かんばかりで、まるで「欧米か?」という雰囲気である。

 しかしこれも単純に、天井が低いだけのことであった。ちっこい日本人が、相対的にデカく見える路線なのだ。


 いつも感じるのだが、大江戸線の乗客は態度が悪い。車内がずっとギスギスした感じだ。新宿から六本木までというルートも良くないのかも知れない。

 もしかして「自分が大きく感じる」ことで、態度が不遜になっている、なんてことはないだろうか?そんなつまらんことを思いつくほど、雰囲気が悪い。

 たまたまそのとき、その場の環境で、自己肥大化が起きることによる大いなる勘違い…これは日本人の悪癖のひとつかも知れない。

 

 大江戸線の親会社である東京都のやらかした施策もまた、これと同根といえよう。新銀行東京を始めとして、こうした「天井がたまたま低かった環境での自己肥大化意識」が源にある。絶対的な基準など、ないのである。


 東西線の中で背中を丸めて、小さくなっていた岡山選手の態度を、われわれは今こそ見習うべきかも知れない。


 しかし岡山、それにしてもデカかったなあ。