ホテル・ザ・ジョーク | 不況になると口紅が売れる

不況になると口紅が売れる

~遊びゴコロで、世界を救おう!~

以前行った海外の某ホテルで、フロントのホテルマンのちょっとしたウイットが、けっこう心をなごませてくれたという経験がある。ホテルマンというのは真面目一辺倒のイメージが強いのだが、こうしたジョークのひとつやふたつ言える人はむしろ、客の緊張感や旅の疲れをほぐしてあげられることも可能である。そしてそれは、どんなに素晴らしいインテリアや付加サービスにも勝るとも劣らないサービスとなるであろう。

あまりに度を過ぎたものは別として、ホテルの従業員と客との関係を「冗談関係(ジョーキング・リレーション)」にする、というサービスは、それなりに差別化が図れるのではないだろうか、と思っている。



そもそもオカマバーなんかは、店員と客との会話はほとんど冗談関係であるが、なかにはやみつきになる人もいる。 それをホテルの接客ルールに応用するわけだ。 ホテルマンには演技や機転が求められるが、それもまた、ひとつの売りになるだろう。劇団員や演劇部学生のバイトも動員できる。

客側がチェックインのときに誰かのモノマネをしたら宿泊料が安くなるとか、4/1のエイプリル・フールには、とっておきのジョークを用意しておくとか、吉本若手芸人オールスタッフの日を設けるとか…。

まあしかし、日本人が知らないだけで、海外にはありそうですな。


大手ホテルチェーンで複数のブランド系列を持っていたりする場合、価格やグレードで階層化するのではなく、客との関係で階層化するという戦略はありうる。

例えば「1.ノーマル型」「2.少しおせっかい型」「3.淡交型」「4.冗談型」というようなパターン。

「2」は中高年向け、「3」はビジネスホテル、「4」は若者向け…というようなセグメンテーションもできる。

実験するだけの価値は、十分あると思うのだが…。