以上の話を再び、一般的な商品のマーケティングに戻そう。
さきほどの議論の延長で考える限り、
企業が消費者との間で、
豊かなマーケティングコミュニケーションを成立させるためには、
以下のふたつの交換ルートを確立する必要がある。
■ビジネスモデル(経済交換のシステム)
企業→商品→消費者
■カルチャーモデル(文化交換のシステム)
①ブランドバリュー
↑
企業→ブランド←ファン
↓
②ブランド関連情報
ブランドに対しても、データベース消費として楽しめる場(例えば企業博物館など)と、
ブランドバリューについて語り、高めあう場(例えばブランドコミュニティなど)との
両方が必要というわけだ。
仮に日産自動車の「セレナ」というブランドであれば、
「楽しい子育て」といったバリューについての情報交換の仕組みが、
カルチャーモデルの核となっていく。
このバリューの下では、送り手である日産のマーケッターや商品開発者も、
それなりに謙虚にならなければならない。
一方、カルチャーモデルにおけるやりとりを、
マスターゲットに対して可視化させるのも有効な策である。
これによって、カルチャーモデルが単に文化事業に閉じることなく、
経済的な成果にもつながる可能性がある。
カルチャーモデルそのものを、プロモーションの源泉とさせていく戦略だ。
これについては「フォーカス→マスプロモーション」というキーワードで
改めて考えてみたい。
コンテンツのマーケティングモデルを、
一般商品分野に転用できる(唯一の?)考え方として、
この「カルチャーモデル」を挙げることができる。