コピーとアートのせめぎあい | 不況になると口紅が売れる

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アートディレクターとコピーライターとは仲が悪い。広告を制作するときに、言葉と絵とがせめぎあいになるためである。アートの人は「言葉なんか、どうせ読んでもらえないんだから真剣に考えんなよ」と思っており、コピーの人は「言葉入れなきゃ、オリエンを反映できんだろーが、この文盲が!」と思っているに違いないのだ。


 完成した広告で、言葉と絵のどちらが主導権を握ったか、一目瞭然のものがたまにある。

 マイナーすぎてわかりにくいかも知れないが、「穴吹工務店」のCMでは「アナブキンちゃん」というキャラクターを登場させている。このキャラクターは、どう見ても不要であり、オヤジギャグ系の過剰なダジャレである。コピーライターが「思いついちゃった」から、入れてあるという感じのキャラクターで何ら機能していない。コピー優先の広告、あるいはコピーライター出身のCDが指揮をとった例と思われる。

 一方、シャープのCMとかで、「液晶の美」を表現するのに、ゴッホだゴーギャンだの絵を登場させるのは、どうみてもアートディレクターの好みである。この広告のコピーは…思い出せない。

 

 個人的な好みから言うと、アート優先の広告のほうがまだマシだと思っている。言葉過剰は、やはり鼻につく。かなり以前のものだが、NOVAの開校時に、「農婆」が出てくるわ、「駅前留学」というコピーはあるわ、「324929(みによくつく)」のフリーダイヤルまであるわ…という言葉過剰の広告が展開されたことがある。表現が下品なだけでなく、制作過程がしょーもない気がして、見ていて気持ち悪くなった。