【書籍情報】
ガウス過程と機械学習
持橋大地, 大羽成征
出版社: 講談社 (2019/3/9)
ISBN-13: 978-4061529267

【概要・コメント】
ガウス過程を中心として,確率的(ベイズ的)機械学習技術の基盤を押さえた良書である。

機械学習プロフェッショナルシリーズは,初学者にとっては学習が難しい本が多いが,この本は(適度に)読みやすい。

機械学習系の教科書に数式が多用されるのは当然であるが,その数式をトレースできるように解説してくれている教科書は多くない。
一方本書は,第0章の機械学習の概念説明から始まり,カウス過程回帰の具体的なところまで,式変形における具体的な公式を示しながら丁寧に説明してくれているので,非常に読みやすい。

単なるライブラリの使い方解説書とは異なり,しっかりと確率的(ベイズ的)考え方を理解させる説得力のある教科書である。

例えば第1章を線形回帰から初めて,それをガウス過程回帰と比較するところなどは,大学で基礎統計を習った程度の人にも,ステップを踏み外すことなく勉強を始められる工夫として素晴らしい。

基本的に教科書は読む人のためにあるのであって,書く人のためにあるのではない。
その大切なことを再認識させられる1冊であった。

Introduction to Machine Learningで機械学習の基礎を広く学んだ後に,本書を読んでみるのがよいだろう。

 

 

 

 

【書籍情報】
データ視覚化の人類史
マイケル フレンドリー, ハワード ウェイナー
飯嶋 貴子 (翻訳)
出版社: 青土社 (2021/10/26)
ISBN-13: 978-4791774197

【概要・コメント】
まず結論として,本書は非常に興味深い内容である。

データの視覚化における,人類の苦悩と努力を体系的に理解できる名著である。

本書を通じて,著者らはデータ可視化の

P.279より抜粋「発展はテクノロジーの進化と,視覚化の手法が期待できる科学的問題との間の相互作用」

により生まれていると述べている。

つまり,歴史上,"データを適切に視覚化することによってのみ解決できる問題"に人類が出くわし,その問題に対して適切なテクノロジーが生み出されるという相互作用が,データ視覚化の進歩を語る上で大切だということだ。

具体例としてはデータの可視化において,地図上の自らの経度をより精確に計測することが非常に重要なトピックになった。
遠方に航海する上で自らの位置を正しく認識するというのは,安全上きわめて大切なことであり,そのニーズがデータを様々なアプローチで処理し,可視化するための大きな原動力になった。

この経度問題を適切に処理する過程において,データ視覚化の最大の発明である"散布図"が生み出されている。

P.198より抜粋「散布図をベースにしたグラフによる解決法<中略>極めて重要なステップは,生の観測値を平滑化すること,そして理論は利用可能なデータから大きく逸れることがあるということを理解することだった。」

散布図が生み出される前の人類は,グラフの横軸を時間で表現するのが当たり前であった。
もちろん,今でも科学のお作法として取得した生データを横軸時間の時系列データとして示すことは,大切である。

一方で,データが持つ性質,すなわち相関や因果関係を明確にするためには,時系列データだけではなく,X軸,Y軸各々に何かしらの変数をアサインしたグラフを描くことが大切である。
この二つの変数の関係を可視化するという手法を発明するまでに非常に多くの時間を費やしたと本書で解説している。

また,具体例の2つ目としてイギリス・ロンドンにおけるコレラの蔓延と,その真の原因の分析がある。
1850年中旬に,ロンドンではコレラが蔓延したが,その原因が我々が目でみることができない,菌が原因であると"見て理解する"ことができたのは,そこからだいぶ先(1884年)のことである。

一方で,コレラにり患し,死亡した人数を地図上にプロットすることはでき,そこから,ある井戸の周辺だけ異常に死者数が多いという事実は発見することができた。

この例にように,データ可視化はすべての因果関係を表すことはできなくても,因果関係の途中の過程を描画することはできる。
ただし,描画されたものから「何を読み取るか」は,データを各人に残された問題であり,何を読み取ってほしいかによって,見せ方を変えるという論理的な手法は,かの有名なナイチンゲールがその発展に一役買ったようである。
 

 


科学で用いるグラフ(チャート)の基本的な慣習は,1700年代末から1800年代の初めにおいてプレイフェアが確立した。
この慣習のおかげで,我々は異なる事実を統一された視点で分析することができている。

近年では当たり前の3次元データの,立体的な表示であるが,これを可能にしたのも実は散布図の中に用いられているデータの平滑化という考え方である。
近年のビックデータとは異なり,人類の歴史においては大量のデータを取得すること自体に課題があった。
そこで,少ないデータを補完する意味ある近似曲線を引く必要があった。
この近似曲線を地図上にプロットすることが,地図上の等高線へとつながり,地図上の等高線をよりリアルに?見せるために,グラフは立体化されていった。

話はもとに戻って,プレイフェアの功績であるが,

P.153より抜粋「クリエイティブになろうとして新しい形式をそれぞれのデータセットに取り入れるよりも,

それぞれ異なるデータセットで利用・再利用される小さな表示形式のセットを採用するほうが得るものが大きい」

と本書では述べられている。

科学者として技術者として,グラフが示す内容に新しさがあることは大切であるが,グラフの表示方法に新しさがある必要はないと自分も思っている。

人生で初めて見るグラフは,グラフの仕組みを理解するのに多くの力を削がれ,肝心の内容を理解するのに注ぐ余力がなくなってしまうからである。

プレイフェアがチャートの慣習を定めるまでは,多くの科学者が初めて見る表現方法に頭を悩ましていたであろう。
その意味で,本書がプレイフェアの功績をビッグバンと表現するのは適切であろう。



近年,データの取得方法や描画方法に新たな変革がもたらされている。
その原動力となっているのが,カメラを代表とする画像取得装置であり,計算機の中で実現される(自動)描画アルゴリズムである。

まず,カメラの出現によって,これまで人の目には見れなかったものを記録し,見える化できるようになった。
例えば,今日では1/30秒よりも短い現象を連続的に撮影することが可能であるが,物理現象を正しく理解する上で,非常に強力なツールとなる。

また,計算機で(特に多次元の)大量のデータを描画することによって,これまでとは異なるレベルで"データの中にある傾向や集合"を発見することができるようになった。

それにしても,ジョージ・マルサグリアの「乱数は主に平面に落ちる」という論文タイトルは,おしゃれだ。

今日,データをプロットすることがあまりに当たり前になり過ぎたが,データをプロットすることで人間の視覚に訴えかけ,人の分析する力を引き出すということはデータ可視化においてきわめて重要な機能である。

P.322より抜粋「記憶に残るようなグラフィックプレゼンテーションの重要な要素は,ある現象をつくり出すデータと,それらのデータが最終的にそこで表現されるリアルな人間ドラマに与える影響との間に生まれる即時的なつながりなのだ」


この表現を自分なりに解釈すると,我々科学者はグラフを描くことによって,(人間)ドラマの演出をしていることになる。
計算機上で手軽にデータをプロットできるようになった今だからこそ,グラフが持つ演出機能に改めて注目したい。



本書は「詩としてのグラフ」という章で幕を閉じる。

結局,データを可視化するのは,人の視覚に訴えかけ,さらには人の心に訴えかけるためであり,より人の心に響く(共鳴する?)ためには,どのような"魅せ方"をすればよいのか,というのがデータ可視化における根源的な問題となる。

その意味では,データ可視化が目指すところは"詩(ポエム)"に類似する部分があり,人に何を訴えかけたいかを定めない限り,"よいグラフ"は作れないのである。
(特に若い)技術者の皆さんには改めて,「何のために,何を訴えかけたくてグラフを作るのか?」を考えて欲しい。



原著と比較していないので,クレームは適切ではないかもしれないが,日本版の制作過程において本書の価値を下げている推察されるところがあるので,以下にいくつかコメントを書いておく。

Amazonでほかのレビューにも書かれているが,オリジナルの英語の書籍が出版されてからわずか半年ほどで日本語が出版されている。驚異的な早さである。
母国語で最新の書籍を読めるのは非常にありがたいと思う反面,翻訳の品質は必ずしも高いとは言えない気がする。
最近は,翻訳本がすばやく出版されるので,ついつい買ってしまうが,スムーズに読み進められなくて途中でギブアップしてしまうケースもあり,原著の文章表現の品質はどれほどなのかなと,モヤモヤすることも多い。

日本人が扱いやすい書籍サイズにするために,
図表が小さい原著は,16.5 cm × 24 cmに対して
日本語版は,13.1 cm × 19 cmと少しコンパクトになっている。
それゆえ?,図表が小さくなってしまっているので,図の細部を読み解くことができない。

本書は数式を多数含むにも関わらず縦書き(!?)で書かれている。

正直,縦書きの数式では誤解が生まれるので,数式は横書きにしたほうがよいと思う。
そして,できればデータ可視化の専門家に校閲を依頼して欲しい。

と,いろいろと細かな点で気になるところはあるが,読んで損はない名著なので,時間があれば一度目を通してほしい。

 

 

 

【書籍情報】
eco検定公式テキスト改訂8版
東京商工会議所編著
出版社: 日本能率協会マネジメントセンター; 改訂8版 (2021/1/28)
ISBN-13: 978-4820728597

 

 


【概要・コメント】
環境問題について一度俯瞰的に学んでみようと思い,この書籍(テキスト)を読んでみた。

環境問題は関わるひとの立場によって,大きく見解が変わるため,冷静な判断が求められる。
例えば二酸化炭素が温暖化の要因であるとの理解が,広く社会で受け入れられている考え方であるが,この考え方でさえ,根強く反対する人が多いようだ。

一方で,この反対している人達のほとんどが環境に関する科学の専門家ではなく,コンサルタントや思想家などの,科学的素養を持っているかどうかに懸念がある方々であるとの記事もあり,
何を信じてよいのか,なかなか難しい問題である。

この環境問題を正しく認識するのを難しくさせているのが,多くの因果関係が我々が直接観察することが困難であり,また直接得られるデータも限定的であることから,科学に詳しくない人が”それっぽい反論”を出来てしまうところにある。

いずれにせよ,何を真実とするかは,受け取り手の持っている知識や価値観によって異なるので,我々ができることは適切な情報を入手し,(さまざまな支援を受けつつも)自ら解釈するしかない。

さて,本書はeco検定のテキストということで,お世辞にも読みやすい書籍ではない。
この教科書を使って誰かが講義をするのであれば,もっと読みやすく,面白く書くだろうな,というテキストである。

但し,多数の専門家が参加して執筆が行われているようなので,内容は充実している。
充実してはいるのだが,,,やはり読みにくい。
どうしてテキスト(教科書)と呼ばれるものは,もっとストーリーを重視して作られないのだろうか。。。

環境にまつわる事実を,一通り眺めてみたい人にはお勧めできるが,網羅性に欠けてもよいのであれば,もっと読みやすい書籍は多数あると思われる。
※一方で,それが本当の専門家によって書かれたものかは,よく吟味して頂きたいが。

さて,以下の本書の中で気になった記述を列挙する。

  1. 2015年(イコー)に環境問題においては大きな2つの転換があった。①SDGs: 2030年までに実現すべき17目標,②COP21におけるパリ協定の採択;先進国のみならず,途上国も含む温室効果ガスの削減のための国際的取り組みの枠組み
  2. 米国はパリ協定から離脱した
  3. 2020年のSDGs取り組み状況では,1位スウェーデン,2位デンマーク,3位フィンランドと北欧諸国が高評価を占めた
  4. 地球では過去に少なくとも5回の大量絶滅があった
  5. 初期の光合成生物であるシアノバクテリア(ラン藻)による光合成が活発化し,二酸化炭素が消費されるようになった
  6. 水の97.5%は海水で,淡水はわずか2.5% (動植物が利用できる淡水は0.8%である)
  7. 地下水の平均滞留時間は約600年である
  8. 海洋には風との摩擦によっておこる界面表層部の循環と海水密度の違いによっておこる深層循環(熱塩循環ともよぶ)がある
  9. 経済成長と環境負荷の切り離し(デカップリング)が大切
  10. ジニ係数とは所得分配の不平等度合いを示す指標であり,1980年以降先進諸国のジニ係数は年々上昇している
  11. 日本の食料自給率は1965年にはカロリーベースの値で73%もあった,現在は37%である。ちなみに生産額ベースでは66%くらいある
  12. 二酸化炭素濃度は65万年前から18世紀中旬まで180~300ppm,2018年には408ppm,2100年に936ppmという予測
  13. "RE100"とは使用する電力の100%を再生可能エネルギーで調達する取り組みである
  14. 有名な大気汚染問題:ロンドンスモッグ事件(1950年代),四日市ぜんそく(1960~70年代)
  15. CO2削減には,一人当たりのGDPを減らす(→GDPにとらわれず,豊かでゆとりのある社会の実現を目指す)という考え方も必要
  16. 2010年に策定された「第一次エネルギー基本計画」では,2030年までに原子力の比率を約5割にしようとしていた ※東日本大震災の影響で大幅に変更された
  17. 固定価格買い取り制度(FIT,フィードインタリフ制度)下においては,電力買い取りに必要な費用は電気料金に上積みできる
  18. 近年,設備容量の伸び率の高い再生可能エネルギーは,非住宅の太陽光発電である
  19. 2018年の化石燃料依存率は86%と非常に高くなっている
  20. エネルギー自給率の推移 2010年:20%,2014年:6.0%,2018年:11.8%
  21. 分散型エネルギーシステム=地域内でエネルギーを作り,使う,という考え方
  22. 3つの多様性:生態系の多様性,種の多様性,遺伝子の多様性
  23. 地球上には学名のついた生物が173万種いる。知られていない生物も含めると2,000万種ともいわれる
  24. 3万2千種が絶滅危惧種に選定されている。つまり分かっているだけで1/60が絶滅危惧種となっている
  25. モニタリングサイト1000とは,様々な生態系タイプごとに自然環境の変化を定点調査している
  26. ラムサール条約とは,水鳥の生息地である湿地とそこに生息する動植物の保全を目的としている
  27. 世界遺産は文化遺産,自然遺産,複合遺産に分類される
  28. カルタヘナ議定書はバイオテクノロジーにより改変された生物(LMO: Living Modified Organism)の悪影響の防止装置について定めている
  29. 世界農業遺産:国連食糧農業機関(FAO)が認定する伝統的農法や生物多様性を守る土地利用システムのこと
  30. 世界の作物生産量の5~8%がハチなどの動物の花粉媒体に依存している
  31. 自然公園法では保護と同時に利用増進を図ることを目的としている
  32. オゾンホールの原因はフロンというフッ素と塩素を含む化学物質である
  33. オゾン層は地上から高さ約10数kmから50kmまでの成層圏にある
  34. オゾン層保護は地球環境問題の中では最も効果をあげている取り組みと言われている
  35. バーゼル条約では汚れたプラスチックごみの越境移動が規制されている
  36. EUでは2021年に使い捨てプラスチック製品が禁止されている
  37. 砂漠化の影響を受けやすい乾燥地域は世界人口の1/3以上(20億人)が暮らしている
  38. 拡大生産者責任(EPR: Extended Producer Responsibility)とは,生産者は廃棄・リサイクル段階まで責任を負うという考え方
  39. 日本の一人一日あたりのごみ排出量は918gである(2018年度)
  40. 廃棄物の処理は,当初,感染症対策といった講習衛生の向上に重点が送られていた
  41. 一般廃棄物の処理業者は市町村長が許可する
  42. 産業廃棄物の処理業者は都道府県知事が許可する
  43. 廃棄物処理施設の設置には都道府県知事の許可が必要である
  44. 廃棄業者は廃棄処理が完了した時点で産業廃棄物管理票(マニフェスト)の必要部分を排出者に回付する
  45. PCB(ポリ塩化ビフェニル)は発がん性があり処理が困難。日本では基金に基づき処理事業者が建てられた
  46. 1998年施行の家電リサイクル法では,エアコン,テレビ,冷蔵庫,洗濯機の4品目が対象
  47. 家電リサイクル法では,製造者自らがリサイクルを行うことが求められている
  48. リサイクル料金の「先払い式」,つまり品代への上乗せは徴収忘れが防止できるが,将来的な処理料金の算定が難しい
  49. 2013年に小型電子機器の回収を促進するために小型家電リサイクル法が制定された
  50. 外食産業での再生利用目標は50%なのに対して,2017年度の実績は32%とギャップがある
  51. 1967年公害対策基本法が成立,1993年(ひどく組み込む)に環境基本法へと移行した
  52. 公害防止協定とは,地方公共団体と企業の間で交わした公害防止に関する約束
  53. 有害大気汚染物質とはベンゼンやジクロロメタンなどの低濃度でも長期の曝露により,健康影響が懸念される物質
  54. ベンゼンは水に溶けにくい溶剤で地下水上面を水平方向に移動する
  55. 特定の大都市について自動車NOx・PM法が定められている
  56. 排煙脱硫装置では,排ガスを石灰石水溶液などと接触させ石膏に加工する
  57. 2014年に健全な水循環を維持回復するために水循環基本法が制定された。
  58. 分流式下水道とは汚水と雨水を別々に流す方法
  59. バイオレメディエーション生物や菌類を利用してVOCなどで汚染された土壌を浄化する方法
  60. 消雪パイプによる地盤沈下 新潟県上越市や南魚沼市では一冬で10cm沈下したことがある
  61. 臭気測定業務従事者の資格制度がある
  62. 2001年に野外焼却(野焼き)が原則禁止になった
  63. 光害とは夜間の光量が多いことでおきる問題全般のこと
  64. スプロール化とは都市が郊外に無秩序に広がること
  65. スポンジ化とは都市に未利用の土地が虫食い状態にできること
  66. 我が国全体のCO2排出量の18.5%を運輸部門が占める,自動車全体で15.9%を占める
  67. ガソリン車では走行部分のCO2排出量が製品ライフサイクルの80%を占める
  68. 1962年にレイチェル・カーソンは著書:沈黙の春(サイレント・スプリング)にて化学物質の環境汚染についての警告を出した
  69. DDT(ジクロロジフェニルトリクロエタン)は発がん性があり日本でも製造と輸入が禁止されているが,マラリア対策のため17か国では認められている
  70. 2006年にSAICM(サイカム:国際的な化学物質管理のための戦略的アプローチ)が採択された
  71. EUのREACH規則では一定以上量の科学物質を扱う事業者は扱う化学物質の登録を義務付けている
  72. EUのROHS指令では鉛,水銀,カドミウム,六価クロムなどの使用を禁止している
  73. EUのWEEE指令では,メーカに電気製品の回収・リサイクル費用を負担させている
  74. 化審法(1973年制定):化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律
  75. 化管法(1999年制定):特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律
  76. PRTR(Rollutant Release and Transfer Register)制度:事業者が行政に特定の汚染物質の排出量・移動量を報告し,それを行政が報告する制度
  77. SDS(Safety Data Sheet):化学物質に添付される安全性や取り扱いに関する情報
  78. 高レベル放射性廃棄物の処分地として北海道の寿都町が応募し,神恵内村が調査受け入れを表明している
  79. 環境保全において基本とすべき原則
    1. 汚染者負担原則(PPP: Polluter Pays Principle)
    2. 無過失責任:公害では故意・過失が認められなくても損害賠償を請求できる
    3. 未然防止原則:化学的に確実でないということを対策の実施を妨げる理由にしてはならない
    4. 予防原則
    5. 源流対策原則
    6. 協働原則
    7. 補完性原則:基礎的な行政単位で処理できるものはその行政に任せ,そうでない事柄に限ってより広範囲な行政単位が処理する
  80. 排出量取引制度には以下の2つの制度がある
    1. キャップアンドトレード制度:排出許容総量を配分するという考え(東京都など)
    2. ベースラインアンドクレジット制度:一定の条件を満たした場合にクレジットが与えられる
  81. 環境影響評価制度では,大規模な事業活に着手する前に調査・予測・評価する
  82. 1975年のベオグラード憲章は環境教育の目的・内容を明確にした
  83. ESD(Education for Sustainable Development)という考え方
  84. 2003年に環境教育推進法が誕生し,2011年に環境教育等促進法が成立した
  85. 1972年に公共事業に際しての環境アセスメントの実施が閣議了承されたが,法制度化は1997年の環境影響評価法ができるまで待たねばならなかった
  86. 戦略的環境アセスメントとは,事業実施前に意思形成段階において環境影響を予測・評価する取り組み
  87. 日本の人口は世界の1.6%だが,GDPは5.9%にも上る
  88. PFI(Private Finance Initiative) 民間資金等活用事業とは民間の資金を活用して公共サービスの提供実現を目指す
  89. 2010年に発行されたISO26000(組織の社会的責任)では,7つの原則として以下を定めている:説明責任,透明性,倫理的行動,ステークホルダーの利害の調整,法令順守,国際行動規範の尊重,人権の尊重
  90. 企業の社会的責任の必要性を明確にするため,日本経済団体連合会は企業行動憲章を,東京商工会議所は企業行動規範を作成している
  91. 国連グローバル・コンパクトとは企業・団体が持続可能な成長を実現するための枠組み作りの(自発的な)取り組み
  92. ESG投資とは企業のEivironment, Society, Governanceへの姿勢を踏まえて投資するという考え方
  93. フィランソロピーとは企業による社会貢献活動のこと
  94. メセナ活動とはフィランソロピーのうち,とくに芸術文化支援のこと
  95. 環境報告書を介して事業者と社会がプレッジ・アンド・レビュー(誓約と評価)することが求められている
  96. FEMS(Facatory Energy Management System) 工場エネルギー管理システムのこと
  97. CASBEEとは建物の環境性能評価システムのこと ライフサイクル,環境品質と負荷,性能効率の3点から評価する
  98. コンポストとは生ごみなどを微生物の働きで肥料化すること
  99. GAP(Good Agriculture Practice)という農業生産工程管理の規格・認証制度が進められている
  100. 近年,木材の自給率は上昇を続け,2017年では過去30年間で最高の36.2%となっている
  101. マイワシは1988年に最大漁獲量となったが,多くは飼料用であった
  102. MSC (Marine Stewardship Coucil)認証 水産資源や海洋環境を守って獲られた水産物を認証する
  103. ASC (Aquaculture Stewardship Council)認証という持続可能な養殖を認証する制度もある
  104. 宅配便の取り扱い個数は2006年からの10年間で1.3倍(約10億個)に増加した
  105. Think Globally, Act Locallyという考え方が推奨されている
  106. ProsumerとはProducerとConsumerを組み合わせた造語,消費者は自ら生産するようになるという考え方
  107. ミニ・パブリックスとは無作為で市民を抽出し,疑似的な公衆を作ろうという取り組み
  108. OECD国民の豊かさを測る幸福度の指標 (Well-being indicators)が公開されている