【書籍情報】
詩と科学
湯川秀樹
出版社: 平凡社 (2017/2/14)
ISBN-13: 978-4582531596
【概要・コメント】
ノーベル物理学賞を受賞された、湯川秀樹先生のエッセイ集である。
まず結論からいうと、この本は大変お薦めである。
自分も若手から推薦され購入してみたのだが、非常に感激した。
中でも「具象以前」という詩には、大変感銘を受けた。
ノーベル賞を受賞するような偉大な科学者が、成果を具体化(具象)できない人々のこと、活動のことまで心を配り、その価値を認めてくれているのは、大変素晴らしいことで勇気付けられた。
この詩を読んで思うことは、湯川先生は本当に広い見識をお持ちということである。
ご両親やご兄弟の影響もあってか、文学や歴史に対して深く・広い見識をお持ちであり、その見識こそが物理学で成功するのに大いに役だったのだと推察した。
その意味では、この時代の学者は本当に学者であるのだなと、強く印象に残った。
今の科学者、技術者は社会の要請に応えようとしすぎているのかもしれない。一方で、社会からの圧力に負けずに、自分の知りたい真理を追及するのは、現代ではより難しくなっている気がする。
科学者・技術者が誰を向いて活動をすべきか、なかなか答えを1つにするのは難しい問題である。


