二次小説執筆術 ◇4 | 有限実践組-skipbeat-

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こちらは蓮キョ中心、スキビの二次創作ブログです。


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※二次創作に嫌悪感がある方はご遠慮ください。

 コアなタイトル記事、4つ目にお付き合いくださりありがとうございます。


 前置きは省略いたします。

 4記事目となるこちらは3記事目と地続きです。ご注意ください。


 ⇒執筆術【13 】


 では、続きです。




1・思いついたエピソードを活かす方法その4


 1・エピソードを思いつく

 2・どんな話にするか決める

 3・誰視点で書くかを決める

 4・構成を考える

 5・執筆する

 6・推敲する

 7・タイトルを決める


 さて、前回残ってしまった最後について説明します。

 ザ・タイトルを決める。


 ところで大体の人は、物語を綴り始める前にタイトルを決めていると思います。もちろん私もその一人です。

 しかしそれは決定稿ではなく、あくまでも仮とするもの。

 なぜそうしているかと言うと、タイトルと内容は合致させる必要があるからです。



 例題として挙げた「テイクアウト」の仮タイトルは「おうち居酒屋」でした。

 もちろん自分の脳内で展開されたお話内容のみで完結に至ることが出来たならそれで問題はなかったのですが、実際には推敲時に内容不足を感じ、4段落目となる5行を追加したため、タイトル変更を掛けました。



 仮タイトルのおうち居酒屋ではダメだった理由ですが、ちょっと細かいお話になります。

 そもそもキョーコちゃんが「おうち居酒屋」をやろうとしたきっかけは、「蓮くんからメールをもらった」からです。

 それを受けて1時間で準備して、蓮くんが帰宅したことでおうち居酒屋はスタートしました。


 おうち居酒屋の開店時間は蓮くん帰宅後~25時まで。



 ところが、4段落目となった5行は25時以降の出来事になると判りますよね。

 蓮くんがキョーコちゃんをテイクアウトしようと考えている時間自体は確かに「おうち居酒屋」真っ最中なのですが、蓮くんが実際に行動に移す時間は閉店以降のことになる。

 つまり、おうち居酒屋の範囲外ということです。


 そうなると「おうち居酒屋」というタイトルでは内容と合致しなくなってしまいます。そこで、「テイクアウト」というタイトルに変更したのです。


 蓮くんがキョーコちゃんのテイクアウトを希望したきっかけは、メールを受け取ったキョーコちゃんがおうち居酒屋を開いてくれたからで、つまりお話の最初から最後までがテイクアウトに至るまでの内容だということです。

 これがベストなタイトルだろうと判断した結果でした。



 執筆者様の中にはタイトルをチープに捉えている方もいらっしゃるようですが、本来タイトルというのはとても重要な要素です。

 なぜなら、ほとんどの読者様はタイトルを見て読むかどうかの判断を下していますから。


 事実、私もブログ運営を初めてから少しの間、それを判断基準に多くの二次マスター様宅を訪問しては短編を中心にお話を閲覧しておりました。



 読者様は、自分が興味を引くタイトル記事に手を出します。その内容が面白ければ他にも読んでみようと手を伸ばす。けれど実際に読破したとき、タイトルと中身に合意性を見いだせなかったり、自分が想像したそれとは異なり悪い意味で裏切られたと感じると、他の作品も読んでみようという意欲を失ってしまいます。


 タイトルより中身が大事!そう考える人もいらっしゃると思いますが、例えば美術館と銘打った場所に実物が一つもなく、写真パネルばかりが飾られている所だったとしたら、あなたはまたその美術館に行きたいと思うでしょうか。

 歴史博物館のはずなのに、銅像ばかりを飾っている博物館にまた行きたいと思いますか?誰かを連れて行きたいと思います?

 つまりそういう事なのです。いくら内容が充実していても要を成してくれるとは限らない。


 タイトルと中身は合致させておくに越したことはありません。それは読者様を裏切らないためでもあり、作品の質を落とさないためでもあるのです。

 そうするためにはラストを決めてから執筆を始め、少なくとも短編なら、完結まで綴ってから必ず推敲をかけ、内容を見返し、それに見合うタイトルを付けるように心がけるべきかなと思います。



 ただ、忘れてはいけませんよ。この考え方はあくまでも一葉梨紗個人によるものです。同時にこの執筆スタイルや執筆順も私が自分の考えに基づき築き上げてきた形に他なりません。

 つまりこれが執筆の基本スタイルという訳ではないのです。


 従いましてマネする必要性も、こうしなければならないという必須性もありません。あくまでも参考として、脳裏にとどめておいてください。




2・初心者様向け執筆アドバイスその1


 さて、一葉流一本の短編が出来るまで、の説明は終わりましたので、そこに盛り込むことが出来なかった初心者様向けのアドバイスを2点お届けいたします。

 まず、二次小説のメリットから。


 ひとまずこちら↓をお読みください。




 この辺りではすっかり有名人となった長身の男が颯爽と歩いていた。すれ違う人たちは誰もがその姿を追いかけるように振り返って立ち止まる。

 その光景ですらこの辺りでは既に日常になっていた。




 …みたいな文章があったとします。

 恐らくこれを読んだ誰もが長身の男を蓮くんで想像したはず。



 これが二次小説のメリットです。また短編を短編たらしめる要素でもあります。


 二次小説はキャラクターに関する一切の説明を極力省くことが出来ます。また省いたとしてもその姿を正しく認識してもらうことが可能である、ということが最大のメリットです。

 そのため二次小説の短編は一次小説の短編より短く出来るとともに、凝縮された内容にすることもできるのです。



 ただし、これは諸刃の剣であることも理解しておきましょう。


 特にパラレルで執筆する場合。キャラクターの性格などを独自に設定したとしても、執筆者が意図したそれとは違う想像を働かせる読者様は案外多いです。

 もっとズバッと言っちゃうと、このキャラクターはこういう性格で、こういう配役ならこの人とこの人とこの人が来るはず!と決めてかかっている読者様は驚くほど存在するということを念頭に置いておくと良いかもしれません。


 また、そういう読者様の意図に沿わないお話になっていくとクレームを寄せてくれる人もいたりします。そんなことを言うなら自分で書けばいいじゃん!とつい思ってしまいがちですが、それが二次小説というものなのです。

 想像してくれるのは嬉しいけどちゃんと話を読んで欲しい!というのは執筆者側の意見であり、同じ原作を愛するものだからこそ起こり得る齟齬だと心得ておくといいでしょう。



 しかしながら、パラレルだからと言って原作の設定を丸無視した性格設定等でお話を綴るのはいかがなものかと思います。個人的には推奨できませんし、私自身は致しません。

 なぜならこれはあくまでも二次だから。


 二次について詳しくないという方はこちら二次ルール の記事を熟読していただきたいのですが、その記事の最後の方に、執筆に関しての記述を載せています。


 二次だからこそマナーは踏まえるべき。それがファンとしてのあるべき姿だと私は思っています。




3・初心者様向け執筆アドバイスその2



 執筆者に語彙力は必要か。



 この答えはあくまでも一葉的見解だということを前置きして申し上げます。必須ではないと私は思っています。


 感想を送ってくださるお嬢様の中には、「語彙力が無くてすみません」とか、「文才なくてすみません」という一文を添えられる方がおられるのですが、そのたびに思うのは、それは関係ないんだよ…ということ。

 特に喜楽や悲しみは語彙を駆使しない方がむしろ伝わりやすいです。


 例えば、以下をご一読ください。




 昨日、インコのピーちゃんが死にました。

 どうして死んじゃったんだろう。

 悲しい、悲しいよう。


 悲しくて悲しくて、一日中泣いていたら

 そんなに泣いちゃダメよ、とお母さんが言いました。


 笑って見送ってあげないと

 私が泣いた分だけピーちゃんの体は重くなって

 天国にのぼることが出来なくなるんだって。


 ピーちゃんはね、じゅみょうだったのよ

 だから天国にのぼって行ったのよって

 お母さんがおしえてくれました。


 そうか、じゅみょうだったんだ。

 だったら死んじゃってもしょうがないよね。


 理由を聞いて、私は必死に泣くのをがまんしました。

 でもやっぱり悲しいから夜にお布団の中で泣きました。

 でも頑張るから。

 泣かないように頑張るから。


 どうか、ピーちゃん、天国で幸せに。


 でも、悲しいよう。

 悲しいよう。




 読後の感想はどうでしょう。ありふれた言葉しか使っていない文章ですが、著者が悲しんでいることはちゃんと理解できますよね。


 文章を書くにあたって本当に重要なのは、多彩な語力を駆使することではなく、むしろ正しい言葉を使用し、リアルに忠実な感情表現が出来ることの方にあります。

 他者に気持ちを届けるのに語彙力はあまり重要ではないのです。

 それでも、ないよりはあった方が良いかと思いますが。


 ちなみに上記の内容は、小学生の女の子になり切って私が執筆しました。つい最近、我が家のインコが一羽、寿命を迎えて旅立ってしまった時の心境です。泣くのを我慢したのも本当です。ピーちゃんというのは仮名ですけど。なんて、そんなのはどうでもいいことですねw




 次回の執筆術◇5 は、ご提供いただいたサンプルSSを使って、初心者向けの解説をいたします。

 ご興味がある方は是非お付き合いくださいませ。




 有限実践組ブログ運営管理者 一葉梨紗

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