ちょわーっすv(=ΦωΦ=)v 一葉でーっす。
書きたいものからサクッと更新。真夏のものは真夏のうちに…。←うそつけ
いやー…このお話、そういえば去年、夏に間に合わなかったけどUPしたんだったわ。そしたら思わぬところから助け舟が入って有り難くも続いてしまった、と。
妄想した時は確かに夏だったんだけどねー(笑)
しかし花火大会はほぼ終わり、以降、妄想が膨らむことはなく放置。そして気が付けば11ヶ月が経過という。そんなんばっかりやな、自分。
話数少ないのにひっぱっちゃいましたが、終わらせますとも。
リーちゃん、やるっつったらやる!(`・ω・´)キリッ。…今日、前編ですけどね…
前のお話はこちらです↓
「夏の残渣」 一葉作
「夏の残像」 ゆみーのん様作
「夏の残香」 yununo様作
蓮キョ愛捧げあい「真夏の夢」シリーズ
■ 夏の残照◇前編 ■
迎えた土曜日の朝、目覚めはとても新鮮で爽やかだった。
たまたま空いていた本日夜のスケジュール。
その空きを埋めるべく、飛び込んできたのは夢のようなお誘い。
『 最上さん、今大丈夫? 』
それは、ほんの数日前のこと。
自分の前を歩いていた浴衣姿の恋人同士を、自転車で追い抜いた直後だった。
夜を迎えた街で、カバンから小さく漏れ聞こえた着信音に気付いて、その発信者が敦賀さんだと気付いた私は手早く通話ボタンを押した。
受話器を押し付けた耳元で、敦賀さんの声が優しく響く。
『 花火を見に来ない? 』
瞬間自分の耳を疑い、すぐ快諾の返事をもらした。
『 は、はい!是非 』
それは、夢のように幸せな約束。
だるまやの手伝いが終わって、少し遅くなったその日の夕食時間。
終始浮かれていた私の様子に気づいたおかみさんが、にこやかな笑顔で口を開いた。
「 何かいいことでもあったのかい? 」
「 えっと…。良いことっていうか、ただ楽しみなことが出来まして… 」
土曜日に花火を見に行くことになったんです、と嬉しいままに報告をすると、そりゃあ楽しみだねぇ…と目を細めたおかみさんが、じゃあこれを着て行ったらいいよ、と言って少し大人っぽい柄の浴衣を手渡してくれた。
手元に置かれたそれを見て、私の心に喜びの花が開く。
――――― うそ…。これなら敦賀さんと並んでも子供っぽく見えないかもしれない。
思い返せる夏の記憶はろくな思い出しか持っていない。
それでもバカな幼なじみの実家である老舗旅館の手伝いをしたことは、今の自分には有難い経験だったと素直に思えた。
「 わ…いいんですか?ありがとうございます。お言葉に甘えてお借りします 」
「 夏だからねぇ。夏に花火、と来ればやっぱり後は浴衣だろう?風情があっていいよねぇ。ちょっと渋めな柄で申し訳ないけど…。そういえばキョーコちゃん、着方は分かるかい? 」
「 はい、大丈夫です 」
お茶を学ぶのと同時に着物の着付けも学んでいた。もちろん浴衣だって自分で着られる。
「 浴衣に合わせた小物も一応あるけど、これは若い人向きじゃないからキョーコちゃんにはちょっと渋すぎるかね。そっちは自分で用意した方がいいかもしれないね。ごめんよ? 」
「 いえ、そんな…。時間ありますし、色々と考えてみますね 」
楽しみすぎて、どうしようもなく期待が高まっていった。
夕食が終わって、自分の部屋に戻って腰を落ち着けた私は
おかみさんから手渡された浴衣を見つめながら
帯の形はどうしようか
帯留めは何を用意しようかって、脳裏に浮かぶあれやこれやを想像して更に気持ちが弾んでいく。
――――― 当然、この約束は果たされるものだと私は心から信じていた。
だって、敦賀さんが約束を破る訳がないもの。
あんなに忙しい人なのに、いまだに無遅刻キングの名をほしいままにしている敦賀さんと交わしたこの約束。
この時の私は、敦賀さんが約束を破棄する理由を見つけることは出来なかった。
だけど現実は唐突に、問題を提起する。
ウキウキ気分で目覚めた土曜日の朝。
いつもよりずいぶん早かったこともあって、私は一人で朝食の支度を調えた。遅れて姿を見せたおかみさんと大将と、3人で食卓を囲んで箸をつける。
なんだかやけにご機嫌だな?と私を見てぶっきらぼうに口を開いた大将に向けて、図らずもエヘヘ…と照れ笑いを見せた私の鼓膜にそのとき信じがたい情報が飛び込んだ。
『 えー…本日は夕方から雨になる見込みです… 』
……??は??いまのは私の聞き間違い??
この人いま、何て言った???
テレビ画面を凝視し、穴が開くほど睨みつけた。
よく見ればなるほど、と頷いてしまうほど容赦なく都内を覆っていく雲の画像が流れ、天気図と照らし合わせながら気象予報士が注意を喚起している。
『 …場合によっては花火大会は中止になる、と考えていた方がいいかもしれないですね 』
私の肩はその場でガクリ…と崩れ落ちた。
――――― ひどい!!こんなのあんまりよ!!
爽やかな晴れ間を見せている土曜日の朝食時間。
窓から見える青空を睨みつけて、こんなに綺麗な青空なのに?と文句を投げつけたい気分になった。
無情に降り注がれる天気予報士の言葉は、まるで追い打ちをかけるかのごとく、雨が降ります…を連呼している。
……やっぱり、私には贅沢すぎる約束だったってことなのかな。
これは自分ごときが見てはいけない夢だったのかもしれない。
あーあ…。本当に楽しみにしていたのに。
心の底からこの日が来るのを待ちわびていたのに。
約束は絶対、果たされると信じて疑わなかったのに…。
だって、約束してくれたのは敦賀さんだったんだもの。
それから数時間後。
私はラブミー部の部室で一人、窓に寄り添い、両手で自分の顎を支えて疎ましげに空を眺めた。
…どんよりと雲がたなびいている。
間違っても青い空に白い雲などではない空模様へと変化している。
きっと、もう数時間もすれば都内のあちこちで雨が降り始めるのだろう。
スコールのような一時的なものだったなら、もしかしたら花火が上がる可能性はあるかもしれないけれど、そうじゃなかったら花火大会は中止になるらしいと聞いた。
そしたら、この約束は無効ってことよね…。
でも元々は夕食を作って欲しいって内容だったから、ただ単に花火が見られないってだけかもしれない。
けれど、敦賀さんは夏らしいことをしたいと言った。
たとえば花火がメインで食事が二の次だとしたら、やっぱりこの約束は無効ってことになるのかも。
あれこれと考えを巡らせていると、ハァ…と深い溜息がこぼれた。
それでもどうしても諦められなくて、おかみさんが貸してくれた浴衣を持ってきてはいたものの…。
どんよりとした空を眺めて私は何度も溜息をつく。
そもそも、花火が見られないのに浴衣を着ても意味なんかないし。
たとえば食事を作るだけなら浴衣を着るのは場違いもいい所だし。
ううん。それ以前に。約束は無効になるかもしれないんだ…。
だからどうあっても、浴衣は着られそうにない…。
「 なんだかなー… 」
大人な敦賀さんと一緒に
ほんの少し大人びた浴衣を着た自分になって
あの人の隣に立ってみたかった…。
いつもの自分とは違う、私自身を敦賀さんに見て欲しかったのに…。
「 ほんと、あきれ返るほど運が悪いわよね。…もう、嫌になるほど 」
敦賀さんが約束を破る事はなくても
天気が裏切る可能性はゼロじゃなかった。
自分の運の悪さをとことん恨みながら、私はテーブルに置いたままの自分の携帯に視線を投げる。
厚い雲が上空を覆い、蒸し暑さが更に充満し始めた都内。
3時を過ぎたばかりだというのに、辺りはだいぶ薄暗く、太陽を拝むことは出来なくなっていた。
きっとこのまま雨天になるんだろう…と容易く想像できる空模様を虚しく仰ぐ。
「 敦賀さん…いま忙しいのかな… 」
迎えに行くよ、と約束してくれた時間まで、あと2時間半。
……なのに敦賀さんからのキャンセルの電話は、まだ来ない。
⇒ 中編に続きます。
実はまだこの先書けていません(笑)
実際のところ、次が中編になるのか後編になるのかすら判明しておりませ~ん。おほほほ…。
…って。Σ\( ̄ー ̄;)おいっ!!笑うとこじゃねぇだろっ!
でも少なくとも、真夏の夢シリーズはこの「残照」が最終話になることだけは間違いない。うむ
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