●コローから印象派へ
ひろしま美術館に行ってきました。
『風景画のはじまり コローから印象派へ』を観てきました。
フランス、ランス美術館のコレクションの一部を借りてきたらしく、コローだけではなく、ブータン、クールべ、モネいろいろな画家の作品が展示されていました。
いろいろな画家の作品を見れるので、コレクション展はいいですよね。
●物事には背景がある
チューブ式の絵の具が開発され、比較的簡単に、外で油絵を描くことができるようになったおかげで、風景画の作品が増えたのだそうです。
その後、写実的な風景画から、抽象化された風景画にシフトするようになり、印象派が誕生します。
何事は背景があるわけです。
なるほどですね。
●ベルナール・ブュフェ作品
ひろしま美術館、常設展は撮影可能です。
大好きなベルナール・ブュフェのさんの作品です。
黒と赤とグリーンがポップです。
ベルナール・ブュフェ作品のポストカードは販売されていませんでした。
残念でした。
ただ、この作品を見た時の第一印象は、サスペンス小説の挿絵みたいなだなぁっ感じでした。
ちょっと怖い感じがするわけです。
部屋に飾る作品としては不向きかもしれません。
●誇るべき栄光の一手を捨てる
『一日一話読めば心が熱くなる365人の生き方の教科書』を読みました。
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この本のなかで、僕が気に入った話を紹介したいと思います。
今回、ご紹介するのは、棋士の米長邦雄さんの話です。
棋士と言えば、藤井聡太さん、羽生善治さんを思い出します。
この方々は、若くして名人のタイトルをとりました。
一方、米長さんが名人のタイトルをとったのは、50歳の時です。
一般に、プロ棋士の20代~30代でタイトルを取ったら、その後は、成長が止まるのだそうです。
記憶力、体力は、40代を過ぎると、急激におちるからです。
そんななか、米長さんは50代でキャリアハイを迎えたわけです。
なぜ、それが可能になったのか?
棋士には、自分なりの定石があります。
多くの場合、それは自分が生み出した新手であったり、必勝パターンだったりするのだそうです。
ところが、その手というのは、当時はどんなに斬新なものであったとしても、すぐに研究しつくされてしまいます。
つまり、必勝パターンというのは、数年後には、その対策が知れ渡り、通用しなくなるわけです。
すごい世界ですね。
米長さんは、若い棋士を集めて研究会を開催しているそうです。
そこで、自分も将棋をさすわけです。
若手が見ているなか、勝負どころで、必勝パターンの得意の一手をさします。
それを見た若手に、こう言われたそうです。
「先生、10年前はいい手でしたが、いまはその手は通用しません。
この局面では、この手でないとダメです。」
ハッキリと言われたそうです。
大先輩としては、普通、イラっとしますよね。
でも、米長さんは、違います。
最近勝てなくなっているのは、体力や思考力が落ちたからだと思っていました。
でも、そうではないと気がつきます。
自分では、必殺の一手だと思っていたものが、すでに通用しなくなっていたわけです。
誇るべき栄光が、自らの成長を足止めしていたことを悟ります。
ここからが、米長さんのすごいところです。
これまでの栄光を白紙に戻して、将棋と向き合います。
プロ棋士はベテランになると、実際の対局で実績を積みます。
当然、稼ぎもありますからね。
米長さんは、成長することを選択して、若手棋士と同様、研究に時間を割くことにしました。
一日に6、7時間、みっちりと勉強したそうです。
その結果、40代から50代に実力アップして、ついには、名人タイトルを手にするわけです。
すごいですね。
この本には、若い人と付き合う三原則というものが紹介されています。
①いばらない、②説教をしない、③勘定を払う、という3つです。
どこの世界でも、中高年の中には、いばる人、説教をする人がいるのでしょうね。
さらに、先輩面するのに、金払いの悪い人がいるのでしょうね。
これは、反面教師です。こうなったら嫌われちゃいますよってことが、原則化されているわけです。
米長さんは、こうした三原則を守りつつ、さらに、歳をとっても謙虚であれと言っているのだと思います。
謙虚になって、若い人たちの話を聞いて、自らの経験について慢心せず、若い人たちのアイデアや見識から何かを学びとるべきです。
そうすれば、中高年になっても、成長できるというわけですね。
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