強靭とは、どんな意味か?
辞書によれば、「しなやかで強いこと。柔軟でねばり強いこと」となっています。
なるほど、強固なチタン合金ではなく、吊り橋の強化ワイヤーのようなイメージです。
水道であれば、溶接継手の鋼管や耐震継手のダクタイル鋳鉄管をイメージできますね。
一方、内閣官房によれば、強靭は「私たちの国土や経済、暮らしが、災害や事故により致命的な被害を負わない強さと、速やかに回復するしなやかさをもつこと」と説明されています。
なるほど、災害や事故があっても無被害である状態を意味するわけではないんです。
中枢部は決して壊れない。部分的に壊れる所があってもすぐに直すことができるという状態ですね。
ただし、だからと言って、強靭とは被害を容認するという意味ではありません。
何事にも、想定外があります。その想定外の事態に遭遇しても、必要な機能は維持できる体制を整えるという意味です。
それから、新水道ビジョンによると、強靭は「自然災害等による被災を最小限にとどめ、被災した場合であっても、迅速に復旧できるしなやかな状態」と説明されています。
国土強靭化計画と同じ趣旨ですね。
被害を未然防止するための対策と応急復旧に関わる対策を両輪にして取り組む必要があることを意味しているわけです。