【問題7】
金属管の腐食が生じる原因を2種類述べ、それぞれの対策を述べよ。
【解答例】
1 金属管の腐食原因
金属管の腐食は、電食と自然腐食に大別できる。電食の発生原因は、路面電車等の直流電気鉄道からの漏れ電流、他の電気防食設備からの防食電流である。また、自然腐食は、ミクロセル腐食とマクロセル腐食に分類できる。前者は金属管表面の局部電池作用が原因である。後者は、金属管が接触している構造物や材料と材質・環境に差がある場合、腐食電池が構成されことが原因である。
2 金属管の腐食対策
(1)電食対策
対策としては流電陽極法、外部電源法、選択排流法等がある。流電陽極法は、マグネシウム等の陽極を管体に接続して埋設する方法である。一定期間経過すると電食効果が得られなくなるため、掘削を行い、陽極の取替を行う必要がある。外部電源法は、電流発生装置を外部に設置し、この装置と管体を接続して、管内に防食電流を流入させる方法である。鉄道からの漏れ電流等が大きい場合も対応できメリットがあるが、流電陽極法に比べ、設備が複雑で電力も必要であることからコストは高くなる。
(2)自然腐食対策
ミクロセル腐食対策は、埋設土壌や海水の影響を避けるため、管路外面にポリエチレンスリーブの設置、エポキシ樹脂塗装、アスファルトジュート巻き等を施す。
マクロセル腐食対策は、異種金属の接触を避けるため、コンクリート構造物の鉄筋と接触しないよう布設配置を工夫し、貫通部にスリーブを設ける。また、金属管接合部に防食ボルトや防食パッキンを使用することも有効である。
【上記以外で勉強するべき事柄】
・管路の漏水防止方法の説明
・不断水工法の留意点
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