世界史に書いてあることを、理系の人にも解るように説明したいと思います。
今日は、封建制についてです。
封建制とは、主従関係に基づく国家体制です。
「主」が王で、「従」が諸侯です。
日本なら、「主」が将軍で、「従」が大名ですね。
「主」である王は、「従」である諸侯に土地を与えます。
これに対して、諸侯は王への忠誠を誓います。
諸侯は、この忠誠に従って国が攻められた時や他国に攻め込む時、王のために戦うわけです。主従関係のベースが土地と忠誠のギブアンドテイクになっている、これが封建制です。
一方、中国では、上記のような土地と忠誠による王と諸侯の関係性以外に、血縁関係による封建制もあったようです。
中国では、家長を尊重する風習があります。年功序列です。
このため、「主」が親で「従」が子という関係性が根付いていました。
こうした血縁関係に基づく絶対的な主従関係のことも封建制と言っていたようです。
そう言えば、僕が子供のころは、家長である祖父が、一番に風呂に入っていましたし、夕飯は一品多かったりしていました。家長が圧倒的な権限を有していたわけです。1970年代以前の多くの家庭は、男尊女卑であり、封建的だったわけですね。
今の世の中は、もちろんですが、全て公平だとは言えないです。だすが、昔に比べると、いい時代になったと思います。
それから、封建制のポイントは、王や将軍は、最初から「主」であることです。
「主」は最初から「主」という存在であり、「従」は「主」を選ぶことができません。
これが封建制です。
これに対して、現在は、選挙により、大統領や総理大臣を決めることができます。
「主」は最初から「主」という存在ではないわけです。
同時に、「従」は、「主」に従うかどうか自らが選ぶことができます。
これが民主制です。
民主制は、封建制の対義語です。
これは憶えておいた方がいいですね。
※世界史を解りやすく(7)ヒンドゥ教については、 こちら をどうぞ。