技術者のコミュニケーション能力 | 技術士を目指す人の会

技術士を目指す人の会

勉学を通じて成長をナビゲートする講師。
2008年に技術士合格後、「技術士を目指す人の会」を立ち上げ、多数の技術士を輩出。自身も勉学ノウハウを活かして行政書士、世界史検定2級、電験三種に合格。

「コミュニケーション」

 

これは、文科省技術士分科会が提唱した「技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)」の一つです。

 

さっそく、「技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)」に関する文書を見てみましょう。

「コミュニケーション」について以下のように説明されています。

 

(1)業務履行上、口頭や文書等の方法を通じて、雇用者、上司や同僚、クライアントやユーザー等多様な関係者との間で、明確かつ効果的な意思疎通を行うこと。

(2)海外における業務に携わる際は、一定の語学力による業務上必要な意思疎通に加え、現地の社会的文化的多様性を理解し関係者との間で可能な限り協調すること。

 

これまで、「技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)」について、専門的学識、問題解決、マネジメント、評価を説明してきましたが、今回の「コミュニケーション」は、一般的なことが書いてありますね。

 

(1)を見てみましょう。

相手と明確かつ効果的な意思疎通をすることが求められています。技術士はコンサルタントの資格ですから、明確な説明だけではなく、効果的なプレゼンテーションが必要なのだと思います。

コミュニケーションの方法は、口頭と文書によるものです。

だから、技術士試験は、筆記試験と口頭試験があるわけですね。

その相手ですが、まずは、雇用者、上司、同僚となっています。組織側ですね。その後で、クライアントとユーザー、顧客側です。文章上の順番の話ではありますが、顧客側を冒頭に置いた方が良いのではないか、そう思いましたね。

 

(2)を見てましょう。

海外業務ですね。コミュニケーションをとるため語学をマスターすることを求めていますね。それから、海外でコンサルティングをする場合、その国の社会・文化を理解することが不可欠であることも明記されています。

最近、音声入力と翻訳機能の向上が目覚ましいですから、今後は、語学力以上に、外国の社会・文化を理解することが重要になるかもしれませんね。

それから、コミュニケーションについては、様々な書籍に書かれています。いくつか紹介します。

 

まずは、『さあ、才能に目覚めよう(著:マーカス・バッキンガム他)』では、コミュニケーションという才能がについて、次のようなことが書かれています。

 

「単なる事実を物語に転換させて、それを上手に語る。単なるアイデアを取り上げ、イメージと具体例と比喩を使って活き活きとさせる。自分が伝えたい情報を人々の心に残すため、ドラマチックな言葉や力強い言葉を組み合わせて使う。」

 

コミュニケーション能力とプレゼンテーション能力が直結していることがよく分かります。

 

 

次に、『覚悟の磨き方 吉田松陰』では、次のようななことが書かれています。

 

「自分が描いたゴールに向かって仲間と気持ちが一つになる。

その空気がが出来上がって、はじめて自分達がすでに持っている能力や武器の全てが、どれも貴重なものだということに気づくことができます。

ですから、仕事をする上で大切なものは、何よりも人間関係を作ることなんです。」

 

仲間との良好なコミュニケーションが、ミッションの成功につながるわけですね。

 

 

最後に、『7つの習慣(著:スティーブ・R・コヴィー)』からです。

 

「理解してから理解される」

 

コミュニケーションで重要なのは、まずは、相手のことを理解することですね。とことんまで相手の言い分を理解する。相手以上に相手の立場を説明できるくらい理解を深める。

そして、自分の伝えたいことをちゃんと理解してもらうんですね。

顧客とのコミュニケーションにおける重要ポイントが書いてありますね。

 

 

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