効果的・効率的な計画とか、効果的・効率的に取り組むとか、効果的・効率的って言葉をよく目にします。
そもそも、「効果的・効率的」とはどんな意味か?
効果的も、効率的も、似たような言葉です。
それを組み合わせたら、どういう意味になるのでしょうか。
まずは、効果と効率の違いを考えてみます。
効果とは、ある行為によって得られた成果です。
効率とは、ある行為で消費した資源に対して、成果として得られた資源の割合です。
言葉の意味だけでは分かりにくいですね。
もう少し具体的に考えてみましょう。
まずは、効果について。
例えば、以下のようなAとBのプランがあったとします。
A=100万円使って120万円を得られた。
B=10万円を使って20万円を得られた。
効果とは、ある行為によって得られた成果です。この場合、利益です。
Aの利益=120万円-100万円=20万円
Bの利益=20万円-10万円=10万円
AとB、どちらも利益があります。つまり、両方とも効果はあります。
では、AとB、どちらが効果的かというと、Aになりますね。
次に、効率について考えてみます。
効率とは、ある行為で消費した資源に対して、成果として得られた資源の割合です。AとBについて、支出と収入の割合を考えてみます。
Aの割合=120万円/100万円=120%
Bの割合=20万円/10万円=200%
AとB、どちらが効率的かというと、Bになりますね。
効果はアウトプットとインプットと引き算で、効率はアウトプットとインプットの割り算です。
先程の話では、効果はAの方が高いけど、効率はBの方が高いです。
効果と効率で評価が異なるわけです。
効果と効率の話は理解していただけたと思います。
では、「効果的・効率的」の話に戻しましょう。
「効果的・効率的」はどんな意味か?
つまり、効果があって、効率の高いプランです。
例えば、「効果的・効率的」な更新計画というフレーズがあります。
効果的とは、更新する際に改良を加えるという意味です。更新する前と同じ物を整備すると、効果はありません。このため、更新に合わせて耐震化、省エネルギー化等により、更新前よりもグレードアップすることによって、効果的な取組を実践できます。
効率的とは、更新する際の費用を抑制するという意味です。このため、更新時のコスト縮減、延命化等を図ることにより、効率的な取組を実践できます。
「効果的・効率的」な更新計画とは、上記の両方を実現することを意味するわけです。