技術士合格法(4.1:申込書の重要性) | 技術士を目指す人の会

技術士を目指す人の会

勉学を通じて成長をナビゲートする講師。
2008年に技術士合格後、「技術士を目指す人の会」を立ち上げ、多数の技術士を輩出。自身も勉学ノウハウを活かして行政書士、世界史検定2級、電験三種に合格。

●申込書を記入する時から技術士へのチャレンジは始まっている

技術士の申込は、例年、4月1日から申込書の配布が開始されて、5月上旬が受付期限です。

申込書には、氏名、住所、勤務先、最終学歴、受験する部門、研究内容、業務経歴、業務内容の概要、選択科目等を記入する必要があります。

この申込書をなめてはいけません。1(1)合格までには3つの関門があるでも述べたとおり、技術士の二次試験には、「3つの関門」があって、その第一関門が申込書です。申込書を書く時から、チャレンジは始まっているのです。

 

 

●技術士二次試験の資格要件

技術士二次試験を受験するには、以下の2つの条件をクリアーする必要があります。

 

① 一次試験に合格していること

② 業務経歴と業務内容の概要が技術士になるのにふさわしいこと

 

まず、一次試験に合格する必要があります(免除規定あり)。一次試験は、基礎科目、適性科目、専門科目で構成されています。基礎科目と適性科目は全ての技術部門で共通の試験になりますが、専門科目は技術部門毎に異なる試験問題になります。試験内容等については、日本技術士会のホームページを見てください。

ちなみに、どの専門科目でも、一次試験にさえ合格してさえいれば、どの技術部門の二次試験でも受験することができます。例えば、建設部門の一次試験で合格していたとしても、二次試験は上下水道部門を受験することができます。

それから、申込書には技術士になるのにふさわしい「業務経歴」と「業務内容の概要」を記入する必要があります。「業務経歴」は、どんな部署でどんな仕事を何年していたかを記し、「業務内容の概要」は、業務経歴のうち、代表的な業務について概要を記すものです。

他の資格試験でも、試験に合格した後、業務経歴を積むことを求めているものもあります。しかし、こうした試験は、受験前に業務実績が求められているわけではありません。

その点、技術士二次試験は違います。かなり特殊な試験です。試験を受ける前に、「業務経歴」と「業務内容の概要」を提出させるわけです。申込の段階で、専門的知識と高等な専門的応用能力を発揮できていることを証明する必要があるわけです。

特に、「業務内容の概要」については、受験する選択科目と同じ業務であることが求められます。例えば、上下水道部門は、①水道、②下水道、③水環境、3つの分野がありますが、選択科目を水道で受験するのであれば、水道分野で最も技術力が高い業務について「業務内容の概要」を述べるべきです。

その上で、その業務内容によって、受験する部門について専門的知識と高等な専門的応用能力を発揮していることを証明する必要があります。

極端な話ではありますが、申込書に記入した業務内容の概要が、明らかに専門的知識と高等な専門的応用能力を発揮できていない場合、受験する前の段階で、不合格になってしまう可能性もあります。

申込書を提出する段階から、既に、試験勉強がスタートしているわけです。

 

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