「思い付き」「行き当たりばったり」では
絶対にダメ。慎重に計画すること。
前回、前々回の続きです。
前回の記事では、「コミュニケーション支援」の考え方について解説しました。
今回はいよいよ、学校で話す機会を作るにはどうしたらよいかを考えていきましょう。
無計画に進めるのはダメ
「話す機会」と言っても、いつでもどんどんしゃべらせればいいわけではありません。
やり方を誤れば深刻な失敗経験につながりかねません。
ですのでその時期や方法は慎重に計画する必要があります。
ではどうすれば「失敗しない」で話す機会を作ることができるでしょうか。
「このやり方が正解」という分かりやすい方法はない
最初にはっきりと述べておきます。
「このやり方で行えば正解」という分かりやすい方法は存在しません。
なぜなら症状も環境も本人の意思も、一人ひとり全く違うからです。
ある子に上手くいった方法でも、他の子で上手くとは限らないのです。
例えば、次のようなやり方があります。
・2学期から日直の仕事に挑戦するように予告する
・九九の暗記テストで声で言うことを要求する
・音読が上手にできるかを録音で確認する
・慎重に判断して「話す機会を作る」ことは見送る(声を出すことを求めない)
など ※これはあくまで例に過ぎません。絶対に無計画にこれを真似しないでください。
このような方法は、いくらでも無数に考え出すことができます。
大事なのは、その中から最も適切な方法を1つ選ぶことです。
ですので、失敗しないで話す機会を作るための方法は明確です。
それは「一人ひとりにあった方法をしっかりと考える」ことです。
「一人ひとりにあった方法をしっかりと考える」には?
では、「一人ひとりにあった方法をしっかりと考える」にはどうすればよいでしょうか。
私がお勧めするのは専門家の力を頼ることです。
専門家を頼った方が圧倒的に楽で、短時間で済みます。
例えば、英語が上手くなりたかったら、自己流でやるよりも英会話教室に通った方が早いです。
受験勉強も自己流でやるよりも塾に通った方が効率的です。
楽器の練習もスポーツも筋トレも全部そう。
独学で練習するよりも、専門家に習った方が圧倒的に効率がいいです。
では、緘黙症状の改善を考えてくれる専門家は誰でしょうか。
<身近な専門家>
・通級や特別支援学級の先生
・学校のスクールカウンセラーや特別支援教育コーディネーター
・自治体の教育相談や発達相談の窓口
・地域にある専門の病院
・民間の相談機関 など
専門家とは、特定の分野に関して何十年も研鑽を積み、知識を深めている人です。
ですのでしっかりした専門家なら、適切な対応を教えてくれるはずです。
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