場面緘黙の改善には園・学校との連携が必須 | 場面かんもく相談室「いちりづか」

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場面緘黙の症状を改善させるには

園・学校との連携が必須

子どもの場面緘黙の相談ではいつも、「学校との連携」についての詳しい助言を行っています

緘黙症状の改善のためには、学校での対応が不可欠だからです。

 

病院やカウンセリングで場面緘黙の治療が上手くいっていないケースはよくあります。

それはだいたいこの「学校との連携」ができていないことが多いと思っています。

 

 「学校との連携」が必要な理由 

学校との連携が必要なのは「場面緘黙の症状は学校で生じているから」

 

場面緘黙は「話すことができるのに、社会的状況で話せなくなってしまうこと」が主症状です。

その話せなくなってしまうそして社会的状況のほとんどは「学校」です。

(塾や習いごとでも緘黙症状は生じますが、「学校で話せないこと」の方がはるかに困ります)

 

このため、「学校で話せるようになること」を目指すことが必要です。

「学校で話せるようになること」を目指すのですから、学校との連携は必須なのです。

 

 学校と連携しないとできないこと 

緘黙症状のある子への対応では、学校と連携しないとできないことがたくさんあります。

 

・音読や発表など声を出すことが必要な場面への配慮・対応

・担任との話す練習

・友だちと学校で関わる機会を作ること

・特別支援学級・通級の利用

・個別の指導計画の作成と活用

・合理的配慮の検討(成績評価への対応など)

などなどです。

 

病院などでこういったことに対応できていなければ、緘黙症状を治すことはできません。

 

 

 「特別支援教育の制度」を知っておくと役に立つ 

学校との連携をより効果的・効率的に進めるには、制度について理解しておくことが大切です。

学校教育の制度、中でも特別支援教育の制度についてはよく理解しておきましょう。

 

例えば「場面緘黙は特別支援学級の対象にはなりません」と言われてしまうケースがあります。

果たしてこれは正しいでしょうか?

(おそらくこれの答えを「正確に」いえる人はほとんどいないと思います)

 

「学校との連携が上手くいかない」ケースも、制度が分かっていれば解決方法が見つかります

 

 制度を理解するのはとても大変 

ですが、制度を正しく理解するのはとても大変です。

(教員採用試験の勉強でも最も苦労するところでしょう)

 

内容が難しいですし、さらに厄介なことに自治体によって運用の仕方が異なっていたりします

 

そこでこの「場面緘黙に関係のある特別支援学級の制度」のテーマでは、

学校との連携を進める際に役に立つ、制度の理解や連携の工夫などを説明していきます。