散る。
☆
集まっていたものたちがバラバラに離れていく。
「離散集合」の離散の方にフォーカスがある卦。
散ったものたちは、いつまでも離ればなれでいることはない。
あらゆるものは、他のあらゆるものとの間の相互依存で成り立っているからだ。
メンバーは入れ替わる。
完全に同じ集まりはもう二度とできない。
しかしいずれまた、なんらかの集まりが生じる。
この卦の各爻の陰陽を反転すると豊穣(第五十五卦)になる。
離散と集合はセットになって多様性という豊かさを生む。
