ans005_004周易本義 | ぼくは占い師じゃない

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易のブログ……だったのですが、最近は白橋 升としての創作活動「遊星出版」の話題や日常雑記を綴っています。遊星出版のサイト(Googlesite)で作品を紹介しています。活動や作品の紹介はこちら(遊星出版公式サイト)→https://sites.google.com/view/yuusei-press

ミケ様。

部分日食。
見られましたか。

梅雨。
続きます。

にゃんこ先生です。

   ☆

このシリーズを書きながらイロイロふりかえっております。改めて眺めてみると易システムでは……

宋代(11世紀)の邵雍<ショウ・ヨウ>という先生の流れをくむ「周易本義」という古典、とくにその図版に依拠していることが多いです。

「先天易」というやつです。

意味合いとしては、いままでの易が「後天」で、邵雍先生が見いだしたのが「先天」なんだ、ということです。

なにがちがうかといったら、「先天易」の方が数理的に整っているように思います。

「先天易」ってさあ、先天的にあったものを邵雍先生が「見いだした」ってことになってるそーだけど、ぶっちゃけ、あとから「つくった」んじゃね?

というのが、定説らしいです。

「伝統」という意味では、「後天易」の方です。
先天というと後天より先のようですが、実は後。
ややこしいですが。

「先天易」は易の歴史からいえば比較的新参者、ということになります。それでも1000年前の話ですが。

邵雍先生の言い分としては、

「小生の贋作とおっしゃるか。どちらに「理」があるか。とくとご覧あれ。伏羲<ふくぎ、ふっき>様は(易の創始者。ほぼ神サマ)は、もとより、この「先天」の如くいたしたはず」

ということだと思います。

邵雍先生がこう話されたかどうかは知りませんが、まあ、にゃんこ先生も邵雍先生の意見に、ほぼほぼ賛成です。

「数」として筋がとおってるていうのは、アプリオリとまではいわないけど、「根源に近い」ということだと思っているからです。

で、「周易本義」。

「周易本義」は朱子学で有名な朱子によって書かれた易の注釈書です。

邵雍先生の流れを継ぐこの先生もドラスティックっていうか、革新的です。

易経は参考書である「十翼」と、64のシンボルにつけられた本文、すなわち「経文」でできているんですが、これは切り離して考えるべきである、というのが朱子の主張です。

経文というのは、各シンボルの名前である「卦名」とともに、爻や64のシンボルにつけられた一番古い占術の言葉・文章です。

易ってさ、なんつっても占いの本なんだから、あとからくっつけられたリクツ(「十翼」)は別でさ、大事なのは経文じゃね?やっぱ。

ということだと思います。

易システムでは、当初、もうちょっとつっこんで、爻の集まりで出来た、四象や八卦や64種類のシンボルそのものと、文章つまりシンボルにつけられたコメントは、経文であれなんであれ、分けて考えるべきではないのか……としたのだけれども、今はなんだか、それもゆらいでいます。

朱子のいうように十翼は別物としても、経文まではシンボルから切り離せないのかもしれません。

経文から起こるイメージも、シンボルの一部と見なすべきなのかもしれないということです。

「まあ。一体のものですからね」

なんでもばらばらにしようとするにゃんこ先生を見て、にゃんこ先生の先生も笑っておられました。

時計を分解した(もちろんもとにもどせない)小学生の頃となんにも変わってないんだな、これが。

かみさんにきいたら、女の子はフツーそんなことはしないそうです。

   ☆

前回は八卦のお話でした。

ふつうの易の説明では、この八卦(「小成卦」)をふたつ重ねて、64種類のパターンをつくり、これを「大成卦」とした……ということになります。

「ハンドブック」内でも中途半端に、そんな説明をしております。

ですが。

易システムの場合、上記のようにナニゲに先天易にもとづいています。

なので、前回のお話の流れからいいますと、64種類のパターンができるプロセスは次のようになります。


(1) 大きな陽/大きな陰の動きを八卦を分解して解像度を上げて(爻を上に一段追加して)、4つの爻から出来た16種類のシンボルにする。
 ↓
(2) さらにそれを分解して解像度を上げて(爻を上に一段追加して)、5つの爻から出来た32種類のシンボルにする。
 ↓
(3) さらにそれを分解して解像度を上げて(爻を上に一段追加して)、6つの爻から出来た64種類のシンボルにする。


こうしてできたのが六十四卦です。
先にちょっと出ましたが、各卦は、大成卦<だいじょうか・たいせいけ>と呼ばれます。

こうやって爻を増やして、倍々でシンボルの数を増やして解像度を上げることを、「加一倍法」といいます。

【fig023 伏羲六十四卦次序図】

上の絵は周易本義からのものですが、今まで説明してきたお話が、端的に一枚の図にあらわされています。

一番下の「太極」っていうのが「ひとつのもの」。

その上の段の「陰」「陽」とあるのが、境界の発生と、境界をつつく動作。

「巨大な陰」と、「巨大な陽」です。

そこから上の段が上記(1)〜(3)の次々と解像度を増していって、「巨大な陰」と「巨大な陽」をよりくわしく観ていって、大成卦に至るプロセスということになります。

間の16種類のシンボル、32種類のシンボルに名前はなく、それが使われることもありません。
プロセスの過渡的な状態ということだろうと思います。

   ☆

結果、前回の【fig021 fig018をさらにくわしく=八卦】は、下のようになります。

【fig022 fig021をさらにくわしく=六十四卦(大成卦)】

長くなってきたので、つづきは次回にしますが、最後に周易本義からの「伏羲六十四卦方位図」と、上のfig022の対応をとった図をあげておきます。

この図ではとりあえず、円の部分だけ観てください。円の中の四角い六十四卦の方陣は今の時点では、気にしなくていいです。

【fig024 伏羲六十四卦方位図】

円周上で相対している大成卦が、陰陽反転関係(対称)であることに注意してください。

この関係は、「ひとつのもの」をつつく動作と、それに応じてあらわれた、でっぱりの対応です。


それではまた。
つづきます。


   ☆

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