○ 魂のテンプレート
「魂のテンプレート」についてざっと。
ずいぶんと大それたネーミングだが、なんのことはない、易システムハンドブックの中で設定した4つの易卦のことである。
4つの易卦にはそれぞれ、OD、I、N、Gという略字をあてた。
もっとも基本になるのはODであらわされる易卦で、残りのI、N、GはODをもとに求める。
ODの各爻の陰陽を反転すると(裏卦をとると)Iが得られる。
ODの下卦を構成する各爻の陰陽を反転して上卦とするとNになる。
ODの下卦をそのまま上卦としてできた純卦がGである。
前回の絵の使い回しで恐縮だが、OD=「85:地風升」だったとすると下の絵のようになる。
ODは誕生日と、その誕生日という点が属する座標である暦から導かれる。
座標=暦=時間のカタチ=「システムユーザーの意識」を変えるとODは変わる。ODが変われば当然、I、N、Gも変わる。つまり、魂のテンプレートはスタティックな青写真ではなく、間接的ではあるけれどもシステムの利用者が選ぶことのできる動的なフレーム、利用者が今生を楽しむための窓なのである。
ODとIは、上の絵では「t」と描かれた円であらわされる、12消長卦のルールで変化する一連の易卦のグループに属している。tはぼくらが普段意識している日常時間をあらわす。
OD、I、N,Gの意味は「ハンドブック」では以下のように設定した。
OD
今生で利用者が乗り回す(OD=オーナードリヴン)卦であり、利用者そのもの。
I(インバース)
ODよりはじまるt上の経路から観るなら、ターニングポイントである。
意味的には、乗り越える必要のある課題ということになる。
N
ODからみた理想の姿であり、ODを導くもの(N=ナビゲータ)。
G
通奏低音のように鳴り響く背景を提供する。
OD、I、Nの、今生における舞台である(グラウンド)。
○ テンプレートと夢
易システムハンドブックにおけるたいがいの着想のソースは、自分がみた夢である。
ただ、魂のテンプレートのルーツは夢ではなく、易システムハンドブックのひとつの帰結である「ツイストペア・ホイール」から導かれたものだ。
「ツイストペア・ホイール」は下の絵のようなものだが、このホイールについての説明はまた別の機会にゆずりたい。
ホイールはともかく、前回記事の「ベクトル歩行」のあと、ふと、「魂のテンプレート」は、別に、特に、「魂の」となどとやらかさなくても、ただ「テンプレート」として一般化してつかってもいいのではないだろうか、と思いついた。
すなわち……なんでもいい、たとえば占って得られた卦をODとして、そこから得られるI、N、Gに相当する卦を補足する情報として利用することもできるのではないか、と。
その場合のOD、I、N、Gの意味ってどうなるのかなあ……
と思っていたら、「夢」、自分の夢にあらわれる基本的なモチーフがそのまま対応することに気がついた。
モチーフというより話が展開する舞台・場所といった方がいいかもしれないが、日記をみていると舞台になるのはおおむね4つの場所だ。
ひとつは家。実家や旅館、寮など。
もうひとつは、学校、会社、職場。
3つ目は、電車やバスなどの乗り物。
4つ目は、海、波、など水にかかわりのある場所。
他の人の夢は知らないが、ぼくの夢にはこの4つが頻出する。
最初は意味がよくわからなかったが今はだいたいわかっていて、「家」は自分自身であり、「会社」は外界でり、「電車」はフローに乗って目的地に向かっている(うまくいっている)ことで、「水」は内面奥深くに横たわる「場」をあらわしているのではないか、と思っている。
一般的にいって夢のシンボルの意味はきわめて個人的なもので、ここではあくまで「ぼくの場合は」という条件つきになる。
これを「テンプレート」にあてはめると以下のようになる。
【 OD 】
最初に得られた卦。その人自身、またはその人の内的世界。
【 I 】
ODの各爻を陰陽反転する。その人の外的世界、社会的側面。
【 N 】
ODからみちびかれる、下卦の八卦と、上卦の八卦の爻が陰陽反転した関係にある大成卦。64卦中8種類ある。これを「ハンドブック」では「先天大成卦」と呼んだ。
ODがフローにのった状態。目的かもしくは目的に向かって順調に進んでいる状態を示す。
電車・バスはぼくにとって、プロが運転する安全な乗り物である。自分の力を無駄に浪費することなく、時間どおり目的地につく。最小作用の道、心ある道のシンボル。
【 G 】
ODからみちびかれる純卦。これも8種類ある。
水圏は地球上の生命の故郷である。
GはODが意識していないかODが属するより広大な「場」を示す。あるいはまた一生影響をうける基本となる傾向……ベクトルかもしれない。
伝統的な易とは異なる部分もある。
たとえばI=裏卦は、伝統的解釈では経緯・背景・隠された意図などの意味にとる。
しかしまあ、タロットをあつかう占者は、タロットという伝統をあつかいつつも、独自にスプレッドを創出したりもする。
同じようなことを易をあつかう人間がやってはいけないという法律もないだろう。
たいした内容ではないが、ひょっとしたらこの着想は「ベクトル歩行」の成果だったのかもしれない。
そうだったとしたら、「ベクトル歩行」はエクササイズをやっている最中ももちろんだが、少したってから、いわば時間差で気づきがもたらだれることもあるのだろう。