(1)「輪廻を越えて」
J・ラドン著
片桐すみ子訳
人文書院
(2)「輪廻転生」
J・L・ホイットン他著
人文書院
(3)「輪廻体験」
片桐すみ子編訳
人文書院
上記は、
ちょっと前にイモヅル式に読んだ本である。
読んだのはちょっと前だが、
いずれの本も10年以上前の本だ。
唐突だが、みなさんはご自分のハイヤーセルフ、
高次の自己といったものとコンタクトがとれた、
と思ったことはおありだろうか。
「ハイヤーなんとか」
などというものとは縁がない
という人もいるのだろうが、
明確な指示やイメージといった
メッセージのようなものが
あたりまえのように判る、
という人もきっといるのだろう。
ぼくの場合はたぶんその中間で、
明確なメッセージは伴わないものの、
そのヒントがばらまかれる感じ。
材料集めは自分でやらなければならない。
材料がそろったところで、
それを組み立てる指示というか、
アイディアが与えられる。
冒頭でご紹介した本は、
ちょっと悩んでいた頃に
「材料」としてあたえられたもの。
先に書いたように悩み(問い)に関する
直接的回答やってくることはまずない。
(1)と(3)はいつもいく古本屋で
時期をずらしてもたらされたもの。
(2)は別の古本屋でたまたまみつけた。
なんでいまさら輪廻なのか、
どうしてこんなことになったのか、
はっきりしたことはわからない。
これこれこういう疑問を抱いていたら、
こんな答えが具体的に返ってきました、と
書ければもうちょっとカッコイイのだが。
いや、わからない、と書いておいた方が
カッコイイかな。
まあ、カッコイイのはどうでもいいが、
そのときの「悩み」について、
ある種マクロな視点がほしかったのは確か。
そういう意味では、まあずいぶん、
助けになった読書だった。
心のざわつきが多少なりとも凪ぐのなら、
それもハイヤーセルフからの回答、
といえるのではないだろうか。
オーバーソウルとハイヤーセルフ。
区分けにはいろいろな見解があるだろうが、
要は、私たちの奥深くに流れる、
輪廻していく主体のことである。
(1)、(2)、(3)では「オーバーソウル」
と呼ばれるが、そのさまざまな輪廻の道、
人生を俯瞰することができる。
特に(1)は、
ステージの全体像が描かれていて興味深かった。
そしてそこに登場する役者たちは、
なんら劇的な人生を送ったわけではない、
ごくふつうの人たちばかりだ。
でも「ほんとうのこと」は、
そんなライフパスにこそあるものなのだろう。