派生する之卦のバリエーション | ぼくは占い師じゃない

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易経という中国の古典、ウラナイの書を使いやすく再解釈して私家版・易経をつくろう! というブログ……だったんですが、最近はネタ切れで迷走中。

道具のアレコレシリーズでご紹介した点棒ツールや、
このブログの最初の方で
(このブログは2005年2月からやっています。ご興味があれば参照してください)
ご紹介した八面サイをつかって占う方法では、
本卦と、変爻がひとつ出ます。(1)
 
ところが、道具のアレコレ5で紹介したツールでは、本卦と、
その変爻が0~6つの範囲の複数出ます。(2)
 
これが何を意味しているかというと、
変爻がひとつしか得られない(1)の方法で占うと、
その変爻は、初爻から上爻までのどれか「ひとつ」ということになりますから、
本卦から派生する之卦のバリエーションが6種類しかないことになります。
 
これに対し、
変爻が最大6つ得られる(2)の方法では、
本卦から、大成卦64パターンすべてが派生する可能性があるということになります。
 
さて、実際に易システムを使うとき、
どちらをとるべきか、という話ですが……
 
2005年2月28日のログ、
「易システムのルール」で易システムの根本原理のお話をしました。
冗長になりますが以下に再掲載します。
 
[ルールその1]:ものごとのはそれがいかに複雑に見えても、
       その基本は単純(陰と陽のように)。
 
[ルールその2]:陰は陽へ、陽は陰へ、変わってしまう。
       そういう可能性を「常に」はらんでいる。
       つまり、ある一定の状態のまま、
       変化しないものはなにひとつとして、「ない。」
 
[ルールその3]:「変化し続ける」というその法則自体は、変化しない。
 
[ルールその1]はともかく、2と3から考えると、
あるひとつの爻に対してのみ、変化する可能性が与えられている(1)の方法より、
6つの爻すべてについて、その可能性が与えられている(2)の方法のほうが、
この原則にのっとっているといえます。
 
また、
 
ある本卦に対し6つの之卦のバリエーションしか持たない方法より、
64のバリエーションを持つ方法のほうが、
システム側から見た場合の表現力も、
豊かになるにちがいありません。
 
では、(2)の方法には問題がなく、
いいコトずくめかといえば、
それはそうではありません。
 
長くなりそうですので、
続きはまた次回以降に。