床屋 | ぼくは占い師じゃない

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易のブログ……だったのですが、最近は白橋 升としての創作活動「遊星出版」の話題や日常雑記を綴っています。遊星出版のサイト(Googlesite)で作品を紹介しています。活動や作品の紹介はこちら(遊星出版公式サイト)→https://sites.google.com/view/yuusei-press

 学校がおわり
 いつものように
 善光寺坂をくだる
 六月の雨は
 強くなったり 弱くなったり
 
 やぶそばでもりを食べ
 善光寺坂へとってかえす
 界隈は昭和三十七年
 六月の曇り空は
 暗くなったり 明るくなったり
 
 はじめて入る床屋
 イスはふたつ
 スタッフもふたり
 おじさんとおばさん
 余白が苦手で自分から声かけ
 この前をよく通るんです
 この四月から学校に
 
 おじさんのウデはたしかで
 見る間にアタマは白いグリーン
 シッカロールとバリカン
 洗面台は前のめり
 おばさんが顔をあたる
 耳そうじもマッサージも
 最後のしあげは
 おじさん
 
 何年になりますか
 ぼくと同い年
 おいくらですか
 三千えん
 またきます
 ひょっとしたら三年
 あてにならない
 やくそく
 
 六月の路地は
 鉢植えだけが
 あざやか
 
 20050617