LIVING EYES  BEE GEES | ダニエルのBEEGEEなブログ

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大好きなTHE BEE GEESのALBUMや情報について、思うままにつれづれと。愛蔵盤で振り返るBEE GEESの軌跡を紹介したい。

 
   フィーバー時代を書かずに熱が冷めた時代から紹介するのもどうかと思うが、1981年10月といえば今からざっと30年前。まだ、私が大学か、社会人1年生の時ぐらいだったか。どうもこのアルバムに関してはどこで買ったか、どんな風にして聴き入ったのか鮮明な記憶というのがない。たぶん、ほかのことで頭がいっぱいで流石のBEE GEESも二の次、三の次だったかもしれないし、東京じゃ、どこで買っても同じだからという理由で学生街の楽器屋かどこかで買ったのかも。何といっても東京での古びたアパート生活ではレコードプレーヤーというものがなかった。BEE GEESは田舎でカセットに大量に録音してラジカセで聴いていた。東京のどこかの楽器店で手に入れて田舎で存分に聴こうと大切に寝かせておいた記憶が僅かだがある。

    確かに覚えているのはおまけのシール。あれってファンはどう思っただろう。あるいはどんなところに貼って利用したのか。どこにペッタンコと貼れば自分自身満足するのだろう。そんなことに考える時間を割いた。帰郷して真っ先に針を下ろして1曲目で「やっぱBEE GEESだわ」となぜか思った。理由その①ファルセットを使用してない②三人三様の曲があり、③ロビンの歌声がフィーバー以前のようによく響いていたからだと思う。深夜の洋楽紹介番組で既に「HE’S A LIAR」のプロモ映像が流れ「愛はトライアングル」という邦題でシングル先行発売されていた。珍しくMAURICE が中心のプロモ映像を観て喜んだが正直「これ売れるのかいな?」と漠然と思った。

    このアルバムで私にとっての珠玉ともいうべき曲はA面3曲目の「PARADISE」と「DON’T FALL IN LOVE WITH ME」、それに「WILD FLOWER」。「PARADISE」はこのアルバムからのシングル第3弾で邦題は「ふたりの楽園」。シングルのライナーには「アルバム中1,2を争う傑作」とある。区切りのF#mからDへのアコースティックギターが何とも言えず好きで歌わずといえども思わずギターをボロ~ンと鳴らしてみたくなったりする。「WILD FLOWER」のエンディングはいかにもMAURICE らしいし、「I STILL LOVE YOU」は何度となく聴いた。「NOTHING COULD BE GOOD」もBARRY 好みのR&Bだし、続く「CRYIN’ EVERY DAY」はROBINが好みそうなロックだし(もう少しロックっぽくアレンジしてもよかったと思う)最後の「BE WHO YOU ARE」に至っては約2分も続くストリングスに圧倒され、いっそのことそのままクラシックにしてはどうかとさえ思える大曲だ。

    BARRY はこの頃からセッションミュージシャンを使うことにチャレンジしており、79年以来のALBHY GALUTEN, KARL RICHARDSON を中心としたいわゆるBEE GEES BAND から新たな「音」を求めてドラムのSTEVE GADD やイーグルスのDON FELDER などなど一流どころを多数起用している。そうした豪華な顔ぶれのアルバムなのだがコストの割には戦績は良くなかった。どうしたって、その前年に発売され大ヒットした「GUILTY」に比べ、インパクトは小さかったし、前作の「SPIRITS~」のファルセット攻撃にだって負けている。既にこの頃、ROBERT STIGWOOD のRSOにはアルバムをプロモートするスタッフも殆どおらず、BEE GEES はROBERT のマネジメントに対して訴訟を起こしていて、第一弾シングルの「HE’S A LIAR」の「HE」とはROBERT のことだなどとジャーナリズムは皮肉った。

    「SPIRITS~」の3000万枚に比べ75万枚というのだからフィーバー以後のキャリアを考慮すれば「売れなかった」。ジャケット裏のROBIN邸で撮られたという写真のモーリスをみて何か病気でもしたか、と当時は心配したし、高そうなクラシックカーも彼らの成功を象徴しているようで、若き日にアストン・マーチンやらどっかの車の前で撮ったものとは貫禄が違うとも思ったもんだ。だが、長い彼らのキャリアを振り返ると彼ららしい、最も平均的に彼らの良さが出たアルバムだといえまいか。昨今になって、アルバムのデモバージョンなど当時は考えられなかった音源がブート盤で聴ける時代になって改めて「愛はトライアングル」のデモなど聴いてみるとこれがまた案外良い。アルバムは完成し過ぎの感さえある。

    さて、このアルバムが発売された当時、世界でもまだCDは普及の前段階であり、殆ど試験的にごく少数がサンプル盤として作られ、その後再発されるまで「LIVING EYES」アルバムのCD盤はマニアの間では高額取引の対象だった。日本ではプロモ盤として「逆進行レコード」が非売品として製作されていて(ターンテーブルの内側から外に向かって針が進行していく)今でも珍品としてコレクター間では必修アイテムの一つになっている。ちなみにA面3曲はいずれもシングルカットされた「愛はトライアングル」「リヴィング・アイズ」「パラダイス」だがB面は「ソルジャーズ」「ワイルドフラワー」「クライン・エヴリー・デイ」が選曲されている。
(下の写真は西独盤 初版CD。今ではプレミアがつく。メチャメチャ音がいい!)
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特筆すべきは81年に 英国のROGER SCOTT のスタジオインタビューの模様がブート盤RADYBIRD シリーズ(今やこのブート盤でさえレアかも)のNO.3 に収められていてそこで生ギター1本で彼らが「PARADISE」をハモっているのだがそのハーモニーの美しさたるや全く何と表現すべきか。今さらながらだが、あの黄金のハーモニーが聴けないと思うと辛いし、このアルバムだって素晴らしく輝かしいアルバムに違いないのだ。